Paul McLeary 記者による2019-6-14記事「Houthis Say US Reaper Drone Shot Down, Release Video, Pics」。
2隻のタンカーが襲撃された翌日、イエメンのフーシは、紅海でSAMによってMQ-9 リーパーを撃墜したと発表。ビデオ映像付きである。
ペルシャ湾の『コクカカレジアス』を護衛するため駆逐艦の『ベインブリッジ』と『メイソン』が向かいつつあり。
いっぽう、ノルウェーのタンカー『Front Altair』の方は、イランの砲艇に囲まれている。
※イランはS-400も有しているが、さすがにイエメンへ密輸出はできまい。
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Anthony Cordesman 記者による2019-6-14記事「Has Iran chosen hybrid warfare?」
ペルシャ湾からは、世界の3割の石油と、世界の3割の液化天然ガスが積み出されている。
イランはタンカー航路の海底に機雷を敷設することもできる。
※オマーン湾沖がずいぶん深いのだとすると、オマーンにだけ出入りするタンカーには沈底機雷は利かないことになる。だから代わりに磁石爆弾を仕掛けて(あるいは「砲撃」も加えて)、GCCの誰も海運安全の聖域ではないんだということを強調したかったのか? しかし地図を見ると、アラビア海に出るまでは、ホルムズ海峡東海面はまだまだ浅いようなのだが……。
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ストラテジーペイジの2019-6-14記事。
米国が公開した、不発爆弾をタンカー舷側から剥がして持ち去るイラン小型ボートの映像。これは夜間に撮影された。
イラン国内の政情は2017から反シーア特権デモが常態化し、不安定。
※イスラム教の一大特徴は、聖職者が婚姻して子孫を増やし、その子孫を教会監督とすることで堂々と《世襲の富豪一族》になりおおせること。教会を私的な蓄財手段にすることがおおっぴらに可能なのである。教会は税金も払わなくてよい。鎌倉時代以前の日本で奈良や叡山が憎しみを買ったのと似た構造。石油収入が社会に均霑されているうちは、庶民は特権には目をつぶる。不況と経済制裁に直面すると、庶民は特権を許せなくなる。寺院は特権を防衛するために僧兵を養う。これがイラン革命防衛隊。武闘を経ずして彼らが特権を放棄することはない。