米軍がINFを極東に配備する場合、さいしょの基地は比島でほぼ決まりではないか。この流れだと。

 Liu Zhen 記者による2019-7-3記事「South China Sea missile tests aimed at boosting Beijing’s bargaining power, analysts say」。
    ペンタゴンのスポークスマンのデイヴ・イーストバーン中佐は、中共軍による弾道ミサイル発射はスプラトリーの砂盛島(複数)から為された、と。
 航海警報を出していたのはパラセル諸島内ウッディ島にある三沙市。先週、ひとつの海域をオフリミットに指定した。5日間の演習があるからと。そのときはミサイルとは一言もいわず。
 三沙市当局による当該海域通航禁止期間は当初、6-29朝から7-3夜まで、とされていたが、7-2にその規制は解除された。
 一解説者いわく。これは米国をあまり怒らせたくないので縮めたのだ。
 ※同じメディアの7月2日の報道によると、禁止海域は、 Macclesfield Bank と Spratly Bank の近くの海域であった由。マクレスフィールド暗礁は、中共が Zhongsha Islands と名付けているが、島ではない。またそこはフィリピン政府も領有を主張している。NBC報道では、すくなくも1発が海に向けて発射されたと。大阪で習近平とトランプが会談したのは6-29である。
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 MICHAEL WILNER 記者による2019-7-4記事「Fearing Iranian attacks, Trump aims to rally allies to escort ships in Strait of Hormuz」。
     トランプ政権は、「有志連合艦隊」によってホルムズ海峡の商船をエスコートする案を練っている。
 ホワイトハウスの1オフィシャルは語った。トランプは大いにやる気だ。米国はペルシャ湾石油を必要としていないというところがベースラインだ。
 ※つまり日本に作戦費用と艦隊を出させるということ。
 国防総省だけでなく、国務省が、すでにこの艦隊提供を《與国》に求めている。
 トランプは安倍晋三がタンカー爆破事件のあとイラン非難を強めなかったことにとても怒っている。トランプ大統領は、日本をしてデモンストラブルな新編有志連合艦隊への貢献をさせるよう、ポンペオ国務長官に命じた。
 米軍は1987年(イラン vs.イラク戦争中)に、クウェート国旗をかかげたタンカーを直接護衛した。しかしその後は、直接船団護衛には関与していない。
 ホルムズを通峡するタンカーの数は、1日にだいたい30隻である。
 すでに英国とフランスは、全面協力する用意があるようだ。
 しかし商船護衛というのは、どこからどこまでやりゃあいいのか、その際限がないところが悩ましい。
 そこで米政府は、「アカンパニーイング」方式の艦隊活動を考えている。直接護衛するのではなしに、艦隊としてあくまで独立に、ただし時間と場所は、商船と同時並行的に、ホルムズ海峡にて遊弋をするのだ。もし敵スウォームボートの襲来があれば、そこではじめて反応する。
 ※このような「対海賊」の商船エスコート任務に最適なのが「ドローン母艦」だろう。無数の小型固定翼偵察機を常続的に、エスコート対象の航路を中心とした広範囲に散開させ滞空させておくことができる。小型ボートからドローンが見えるだけでも、IRGC(イラン革命防衛隊)が行動を抑制することはすでに証明済みだ。わたしが何年も前から説いているように、海自のフラットデッキ艦は無人機母艦として役立てるのがいちばん合理的なのである。時代遅れな有人機母艦などに改装するのは、有限貴重な国防資源の無駄遣いだ。いつまでも武田勝頼と長坂長閑コンビみたいなことを言っていて、わが海軍を滅亡させたい気満々だよ。必要な艦型は「拡大しらね」型だが、それを三胴型にすればコスパはもっと良くなり、艦隊新編予算を捻出できる。LCSコンセプトの真逆で、岸にはぜったいに近づかないので、吃水はどんなに深くても可いのだ。
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 Bill Gertz 記者による2019-7-4記事「Damaged Russian Sub Linked to Underwater Drone Program」。
      ロシア特殊工作原潜の14人の死亡原因は、煙を吸ったことによる。
 場所はバレンツ海のどこか。
 2019-4月にロシア政府は、1隻の巨大な研究用原潜『ベロゴロド』が進水したと発表した。
 2017-4のイズヴェスチャによれば、ベロゴロドは、AS-12とは別の「ロシャリク」を運搬する。それはAS-31 ロシャリク自動深海ステーションといい、2018年を予定すると。
 イズヴェスチャが取材した軍事アカデミーの男によれば、それは北極海の海底に設置される原子力モジュールで、UUVに充電してやることができるのだという。
 ※アイソトープ発電装置か?
 BBC報道によれば、今回の死者14名のうち7名は、海軍の大佐クラスだったという。他に2名の「ロシア英雄」の受勲者がいたという。
 プラウダの報道によれば、潜航艇内には生き残りもいて、彼らが消火に成功したのだという。
 またその潜水艦は北極海だけでなく、日本海でも水中インテリジェンス活動に従事していたという。
  ※海底ケーブル切断準備。
 2008の『ネルパ』艦内の死亡事故は、フレオン・ガスの漏出によるもので、原潜乗員20人が死んだ。
 2000-8の『クルスク』は艦内で2度の爆発があって、118人死亡。
 ロシャリクの1号艦は1980年代に開発され、90年代から配備されたという。ロシャリク型には25人が乗る。
 仕事現場までは、他の原潜によって「曳航」されて行くのだという。
 今回のロシャリクはNATOコード名が「NORSUB-5」である。
 ロシア政府は、事故原因は爆発ではない、としている。
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 NATASHA BERTRAND and DANIEL LIPPMAN 記者による2019-7-2記事「Spies fear a consulting firm helped hobble U.S. intelligence」。
      ネット時代の人的スパイ網を現代化し効率化するため、米政府は、コンサル会社のマッキンゼーに依頼するようになった。
 マッキンゼーは1000万ドルばかりで請け負っているらしい。
 NSAはマッキンゼーを雇い、リストラクチュアリングを頼んだ。題して「NSA21」。2016のマイク・ロジャース長官がやらせた。
 今のNSAの長は、ポール・ナカソネ大将である。彼はロジャース改革をすこし元に戻そうとしている。行き過ぎていた、と。
 CIAは2015にマッキンゼーを雇った。やはり部内改革のため。
 ODNIもマッキンゼーを雇った。
 ※政府による雇員のセキュリティクリアランスの認定作業が大停滞しちまっている問題は解決されたのか? せっかくマッキンゼーに頼むのなら、そこだろう。