エアドロップというアプリが香港の反中共デモを支えている

 Katie Bo Williams 記者による記事「Bolton Fired as National Security Adviser. Who’s Next?」。
      タイムライン整理。
 ボルトンが現地時間月曜日に辞任を申し出た。トランプは「明日それについて話し合おう」と答えた。
 火曜日午後、ボルトンがホワイトハウスでのプレスブリーフィングに加わる予定の直前、トランプはツイッターに書き込んだ。「昨夜私はボルトンに、もう君はホワイトハウスでは必要がない、と告げた。《中略》ボルトンは今朝、辞意を知らせてきた」と。
 NBCニュースによれば、とうぶん、国家安全保障担当副補佐官のチャールズ・クッパーマンがボルトンの代役になる。
 ボルトンが辞めるんじゃないかという噂は何ヶ月も前からあり。
 ボルトンとトランプは、アメリカ単独主義では共通する。しかしトランプは対外不干渉主義が基本である。そこがボルトンの積極関与主義と対立した。
 トランプはボルトンについて、あいつにとって過去の悪い戦争なんてひとつもないのだ、と軽口批評したことあり。
 ボルトンはこれまでもトランプのいくつかの重要外交決定から疎外されてきた。ボルトンはアフガニスタンからの撤退交渉にそもそも反対だった。
 6月にはトランプは、韓国行きにボルトンを帯同せず、三代目と電撃会見した。その間ボルトンはモンゴルへ出張させられていた。
 2018-5にイラン核合意から米国が離脱し、最大圧政策が開始されたのは、ボルトンの手柄である。
 ヴェネズエラの反体制議員を合法的国家指導者として承認した政策もボルトン路線であった。
 アフガニスタンで米兵や米国同盟軍によって犯された犯罪を裁く国際法廷を新設しようというICC法(2002年議会制定)に、ボルトンはずっと反対していた。それに2002当時のブッシュ大統領が署名しなかったことが自分の最も幸福な日であるという。
 だが夏〔いつの夏だよ?〕からボルトンの影響力は翳った。代わりにポンペオが浮上していることが、トランプと並んで立つ位置の変化から、世間に伝わった。
 トランプは、米国が圧力をかけているのにヴェネズエラの独裁者マデュロが追放されないことが不満である。またボルトンがイランとの戦争に米国を誘導しようとしているとトランプは疑った。
 ボルトンの前任はマクマスター。その前任はフリンである。
 ※ボルトンの生涯最高ホームランは、INF離脱をすんなりまとめたこと。たまたまトランプと「単独主義」で意気投合したのだろうが……。
 次。
 Patrick Tucker 記者による2019-9-9記事「A Rocket-Fuel Additive Could Be the Next Great Power Breakthrough」。
    水酸化アルミが、無公害で強力な未来の燃料電池になる?
 もともと固体燃料ロケット推薬の添加物であったが、米陸軍の研究所が、それ自体を燃料電池にもできることを発見してしまった。性能は非常に有望。
 旧来方式の水素を閉じ込める方法はいずれも不安定で危険だった。過ぐる6月だけでも、加州で水素燃料電池の製造工場が火災を起こしたし、ノルウェーでは水素燃料電池の補給処が火災を起こしている。
 米陸軍が注目したのは、アルミ原子1個と水素原子3個がくっついた「アレイン」という分子。1970年代から、これはロケット燃料に混ぜられている。
 ※ロケットモーターの白煙の正体はアルミ酸化物だろう。ところで、酸化する前の物質を「水酸化」とは呼べないんじゃ……?
 その性情はベビーパウダーのようなもので、運搬容易である。特別なタンカーもパイプラインも必要としない。
 ある専門家によると、燃料電池としてのアレインは、気体状の水素ガスの4倍の《エネルギー圧縮密度》を有するのだと。
 このパウダーをカートリッヂに入れたものを補給する。そのカートリッヂを熱すれば、中から水素ガスが出てくる。それを酸化させることにより、発電ができる。すなわち燃料電池。
 アレインは、とにかく軽い。充填されたカートリッヂを手にした人は、中味が空なのではないかと疑ってしまうくらいに、超軽量だ。
 陸軍と共同開発しているArdicaテクノロジーズ社(サンフランシスコ)によると、商品化まであと半年というところまで来ているそうだ。
 アレインにはリチウムのようなレアアースが必要ない。これは米軍として歓迎する。生産工場はいくらでも拡大ができる。無制限だ。
 ただし現状は違う。これから膨大な量産設備を立ち上げようという段階なのだ。
 国防総省は7月に、アルミ水素化合物の米国内での製造能力が足りないと発表している。これは米軍が、Alane燃料電池に賭けるつもりでいることを暗示していた。
 ※アルミは安い。安いから投棄できる。これは軍用機にとっては大朗報。空のタンクを次々に空中で投棄すれば機体を軽くして航続距離を延ばせる。