「優生学」は欧米圏では ほぼ、使えない言葉。

 Antonio Regalado 記者による2019-12-11記事「Here are some actual facts about George Church’s DNA dating company」。
     デイトのスラング表記は「D8」である。これを連想させる「Digid8」という新会社。ユーザーが自分のDNAを登録しておけば、そのDNAと交配した場合に染色体劣性に起因する患児が生まれてしまう蓋然性がある他人のDNAについて警告してくれるという。

 つまりユーザーが子づくりをするのは適当ではないと考えられる相手をおせっかいにも検出し、したがって子作りの前段階であるデートそのものも未然に回避させるように仕向けるという、そんなネガティヴデートアプリで商売しようという、ベンチャーなのだ。

 たとえば、テイ=サックス病や、劣性遺伝病である嚢胞性繊維症。※ネットで調べると、どちらもユダヤ系に多いと言われているようだ。したがってこのアプリは人種ヘイトの道具になるぞとこの記事は警告をしたいのか。

 起業者はどこからこの案を得たか。すでに類似の実践をしている者がいるのだ。ブルックリンのユダヤ人集団の中で、ティーンエイジャーの遺伝子を調べて、マッチングすると危険なカップルについて警告している人物がおり、じっさいに、その集団の中では、タイ=サック病の患児は減少したという。※両親にこの劣性遺伝子があれば、子供にこの病気が発現する確率は25%である。

 起業者の主張。ユーザー個人のゲノム配列情報は、暗号化されてストックされるので、ハッカーなどに盗み見られて特定される心配はない。

 いくつかの問題が想像される。たとえばハンチントン病〔東洋人より西欧人に100倍多い〕。これは、もし一方にその劣性遺伝子があれば、もう一方が誰だろうと、子供には50%の確率で難病が発現してしまう。ならば、マッチングアプリは、どのような推奨をするのか?

 次。
 SETH ROBSON 記者による2019-12-12記事「Australia investing $715 million in northern port that hosts US Navy warships」。
     豪州のノーザン・テリトリー州は、7億1500万米ドルを投じて、既存の軍港を拡張整備し、豪州海軍の大型艦だけでなく、米海軍の大型軍艦もそこを基地として利用しやすくするつもり。

 ダーウィン近くの空軍基地も、8865万ドルをかけて拡張する。その近くのティンダル基地も、拡張する計画がある。

 ダーウィン港の新埠頭には2億7200万ドルを投ずる。2023年完工予定。巨艦が横付けできるようになる。

 やはり改修工事を施す、コオナワラ湾内の湊には、これから調達する予定の12隻の『アラフラ』級航洋警備艇のうち6隻を収容する。

 次。
 Sarah White 記者による2019-12-12記事「Why Italy Is Pivotal to U.S. Strategy in the Mediterranean」。
     イタリア国内の米軍基地には、3万人の軍人・軍属が駐留している。

 イタリーはそのGDPの2%を軍事費に充てることができていない。2018年の実績で1.15%にとどまっている。

 イタリア国内にはF-35の分担工場がある。スペインやギリシャには、それはない。
 イタリアは2019年にF-35のために6億9000万ドル使った。2020年には8億5900万ドル使う予定だ。

 次。
 ストラテジーペイジの2019-12-12記事。
    中共が、MANPADSであるQW-18をウズベキスタンへ輸出した。中共は自軍の最新モデルは輸出しない。したがって、中共軍用としては、すでに最新のQW-19が導入寸前になっているのだと思われる。

 QW-19は2014年から開発が始まっていた。フレアにごまかされないシーカーが眼目である。

 QW-18は、ランチャーも含めると18kgだが、ミサイル本体は12kgである。
 水平射距離5km、射高4000m。
 ただし時速1000km以下の飛行機にしか、当たらないであろう。

 QW-19の重量も、同じだと思われる。

 この分野でのベンチマークは米軍のスティンガー。1981年に完成した時点で、10.1kgのミサイルが、射距離8kmを誇っていた。弾頭重量は3kgである。