積もらない冬はなんとすばらしいのか

 Sandra Erwin 記者による2019-12-20記事「Trump signs defense bill establishing U.S. Space Force: What comes next」。
    トランプが宇宙軍を創設すると言い出したのは2018年6月だった。それが実現された。

 連邦下院は2018年に「スペース・コープス」を創設しようとしたが、法案は不稔。

 こんご、何が起きるか。
 まず、空軍傘下だった「空軍宇宙コマンド」は解散される。
 そこに所属した軍民約1万6000名は、「U.S.スペース・フォース」へ移籍となる。そのうち6400人はシビリアンの軍属。

 新設の宇宙軍では、陸軍の参謀総長に相当する役職名が「チーフ・オヴ・スペース・オペレーションズ」となる。宇宙軍作戦部長。
 この部長は、2020-12から、統合幕僚本部の一員に加わる。

 宇宙軍の総司令部=軍令部はペンタゴン内に60日かけて構築される。「オフィス・オヴ・ザ・チーフ・オヴ・スペース・オペレーションズ」。

 次。
 Rebeccah L. Heinrichs & Tim Morrison 記者による2019-12-20記事「Put US Post-INF Missiles into Production」。
    来年以降、米国は、中共と対峙中の同盟国=日本に対し、INF兵器の共同開発を呼びかける可能性がある。
 すなわち日本が国内で製造する中距離ミサイルならば、それを自国内に展開するのに抵抗はないだろうからである。
 米軍の中距離ミサイルを西太平洋諸国に配備させてくれと言っても、すんなり受け入れる国はほとんど無いが、共同開発の体裁を取ることにより、その敷居はなくなる。

 ※この記事の興味深い点。まず、韓国のかの字も出てこない。想定対象外ということか。しかし日米が合同でINFを開発したら、韓国が黙っていないという想像が、この2名の記者には働かないようだ。ハドソン研究所やNSCに所属していながら、アジアについてはアマチュアらしい。次に、米軍が日本に配備したいINFは、純然「非核」のものだけだという。にもかかわらず、それによって、中共とロシアをまきこんだ新たな軍備管理協議の気運が生ずるはずだという。脳内お花畑かよ。軍備管理ばかりず~っと専門にしていると、こんな頭になっちまうのかもな。