Michael Rubin 記者による2020-3-18記事「The U.S. Navy Could Change Dramatically Thanks to the Coronavirus」。
1年前、米軍艦『フォート・マクヘンリー』内で25人の海軍水兵ならびに海兵隊の者がウィルス性おたふくかぜにかかったため、同艦は2ヵ月間、隔離された。
そして今、米海軍のワスプ級揚陸艦である『ボクサー』艦内で最初の新コロ患者が確認されている。その時点で同艦には、1000名以上が配乗されていた。
洋上で作戦中/訓練中の軍艦内にも、陸地からの伝染病はもたらされてしまう。
というのは、洋上補給を頻繁に受けるからだ。
原子力空母ですら、糧食やスペアパーツを、オスプレイによって運んで来てもらわねばならない。
この、空母に所属する「荷物運び屋」隊員をCOD=Carrier On-Board Deliveryという。
CODは、所属する空母よりも、陸上に居る時間の方が長い。彼らが病原菌の運び屋になってしまう。
軍艦は豪華客船よりも、居住区画に余裕は無い。
佐官級だとさすがに、1人部屋や2人部屋が居室として与えられるが、ワスプ型でも、高級士官室は4人から6人の共用。下士官・水兵なら数十人が1部屋だ。
医療区画を防疫のために仕切ることも難しい。
こんどの騒ぎで米軍は一大リスクを学習した。軍隊が使う薬品や医療用品の多くが、サプライチェーンが中共内に発していたのだ。これでは中共と戦争しにくい。
こんどの新コロは老人殺しウィルスらしいが、米軍は、それで安心することはできない。というのも、WWI直後に全世界を襲った「スペイン・インフルエンザ」は、今の新コロとは逆に、まさしく、若者殺しウィルスだった。老人は死なず、若い奴ほど、死んでしまった。そんなのが、また将来、猛威を揮わないとは、誰も予言ができないのだ。
※これから設計される有人軍艦は、パンデミックが艦内に及ぶことが当然にあるという大前提で、居住デッキの設計を根本から見直していかなければならないだろう。既存軍艦も、改修延命工事のときに、その着眼で手直しされる必要があるだろう。
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CAITLIN DOORNBOS 記者による2020-3-19記事「DODEA announces Japan school closures as two students await coronavirus test results」。
在日米軍基地内の小学校~高校は、閉鎖はしない、続ける、という方針を打ち出していたのだが、3-19にとうとう、方針変更。3-23~27日は、臨時休校することに。3-20(日本の春分の日)は米国暦では祭日ではないので、今学期最後の授業を行なう。
新学期は4-13スタート予定。
日本の学校が3-2に閉鎖されているのに、米軍基地の学校が閉鎖されないことに、米軍家族の親たちは、怒っていた。
米本土と、グァム島では、米軍基地内の学校は、3-18に閉鎖されている。
在韓米軍の基地内学校は、2-26から閉鎖されている。
現在、在日米軍基地内の学校に通う2名が、新コロの検査を受けている。これがフェイスブックで公表されているので、一部の親たちは、3-20にも子どもは登校させないぞ、と言っている。
その2名の検査結果が判明するまで、みんな自宅待機するべきだ、と一部の親は3-19に投稿した。
『ブルーリッヂ』に乗艦している旦那をもつ奥さん。3人の子どもが池子の米軍人家族町の小学校に通っており、もう1人の子どもは横須賀ミドルスクールに通わせている。※4人の子育てがワンオペ余裕とは、米軍の福利厚生はどんだけ手厚いんだ? 思い遣り予算、すげえ……。
3-19現在、在日米軍人、軍属、その家族のだれ1人、新コロで陽性とはなっていない。
なお、オンライン授業は、3-18からスタートし、4-2まで続けられる。
そのためのPCが必要なら貸し出す。これは「ヴァーチャル・タウンホール」の中で声明された。
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Karen Hao 記者による2020-3-19記事「Warmer weather could slow the spread of the coronavirus」。
最新のMITの分析。使用データは、ジョンズホプキンス大学のものだが。新コロは、そのアウトブレーク中、気温が摂氏3度から13度のときに、最も伝染し易くなるようだ、と。(マイナス3℃ではない。プラス3℃である。)
平均気温が摂氏18度を超えている国では、全世界の新コロ発症者の5%未満しか、発症者が確認できない。
合衆国だと、南部のテキサス、フロリダ、アリゾナ州では、伝染スピードが遅い。北部のワシントン州、NY州、コロラド州では、増加スピードが大だ。 ※だからフロリダビーチで余裕ぶっこいているわけか。
加州は、ちょうど、北と南の中間である。それは、新コロ患者の増加ペースとも、相応している。
スペインとフィンランドからの3-16の報告。全世界で、95%の陽性患者は、気温が零下2℃からプラス10℃の間の地域で、見られる、と。これはMITの出した推定と概ね一致するようだ。
中共からの報告(北京航空航天大学)も、南方の高温多湿の都市では伝染速度が遅い、と言っている。
※これが本当なら、マラソンは札幌ではなく、硫黄島でやるのがいいんじゃね? あれも東京都だし。