じぶんで電動バリカンを使うときは、鏡を見ない方がうまくいく、と知った。

 CAITLIN M. KENNEY 記者による2020-5-14記事「Five USS Theodore Roosevelt sailors test positive a second time for the coronavirus, 18 others taken off the ship」。
     全乗員のスクリーニングが終わったはずの空母『セオドア・ローズヴェルト』であったが、今週、5人の乗員がインフルエンザ様の症状を呈し、新コロ陽性と判明したため、ただちに『TR』から他の場所へ移されて隔離された。

 また、この5人と濃厚接触していた18名についても、空母から降ろされた。
 これらの者たちはまたしても規定の14日間以上の日数を隔離され、連続3日間以上の無症状にして、且つ、48時間以上の間隔をあけた連続2回のテストで陰性の結果を出さないかぎりは、そこから出してはもらえない。

 『TR』艦内では、最初の新コロ騒ぎのあと、水兵同士のソーシャルディスタンスが励行されてきた。それでもダメだった。

 ※このニュースでまた中共が調子づくのにカウンターを当てるため、駆逐艦の台湾海峡でのFONOPが急遽実行されたのかと想像される。

 『TR』はパトロールには出ておらず、3月27日いらい、ひきつづいて、グァム島の港に碇泊したままの状態である。

 米海軍によると4月30日時点で『TR』の4800人弱の乗組員のうち1100人強が新コロ陽性であった。その時点て乗組員に対する陽性テストは100%完了したとされていた。

 空母艦内は殺菌されている。

 米四軍全体では新コロ陽性者は5472名で、死者は2名である。そのうち海軍の陽性者は2191人。1名の『TR』水兵が死亡している。

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 Aaron Amick 記者による2020-5-14記事「The Shadowy World Of Submarine And Ship-Launched Torpedo Countermeasures」。
   対潜ヘリや水上艦から狙われた潜水艦が、対抗策として放出できるデバイスについて解説する。

 まず、マスカー。騒音発生器である。
 潜水艦からテザー(ワイヤーケーブル)付きで放出されて特定深度で懸吊する。塩水に反応してサーマル・バッテリーが起動する。モーターが廻り始め、敵のソナーを低周波から高周波までカバーする広帯域ノイズを発生する。これにより敵のソナーマンのヘッドセットのノイズレベルが上がり、真の潜水艦の音は、その前景ノイズの背後にマスクされてしまうのだ。

 ひとつのマスカーは短時間で電池が切れる。だから潜水艦は複数のマスカーを放出し、それを時間差で起動させる。

 敵のホーミング魚雷は、ナローな帯域の音でこっちの潜水艦を追尾するので、マスカーは万能ではない。
 そこで、潜水艦からはデコイを放出する。

 デコイは、典型的なものは全重30ポンドのミニ魚雷状で、みずから、ナローな帯域の、潜水艦に似せたノイズを放出しながら逃げる。敵のホーミング魚雷は、そっちにひきつけられてしまう。

 デコイの電池も10分もしないで尽きてしまう。実戦では複数のデコイが一斉に放たれる。

 イスラエルが売っている「サブスカット」というデバイスは、テザーなしで特定深度に懸吊し、敵のホーミング魚雷のアクティヴ・ソナーを分析して、最適の欺騙音を返してやる。電池が切れると、すべての音源ライブラリ情報を消去して、海底に沈む。

 米海軍のデコイは重さ54kgで、一種類ではなく、多種類の「潜水艦の幻影」を秒単位で次々に音響的につくり出し、接近してくる敵魚雷のアルゴリズムに負担をかけ、真の潜水艦の音源への集中をさせないようにする。その間に真の潜水艦は遠ざかる。

 ※イスラエルは世界が新コロ不況に陥る中で陸戦武器だともう売れないので、こういう部門に活路を見出そうというのか?

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 Ryan F. Mandelbaum 記者による記事「How Do We Know the Nukes Still Work?」
     記者がロスアラモスで2019-6に見た実験。
 トレーラートラックが通れるサイズの鋼鉄製の長いチューブ。その端で100ポンドのプラスチック爆薬を爆発させ、チューブ内にショックウェーヴを創り出す。反対端には、ICBMの再突入体を置く。これによって、RVが大気圏内に再突入しても壊れないかどうかを調べていた。いちにちじゅう、その爆発音は聞こえていた。

 そのかたわらでは、RVの核弾頭が、再突入時の12Gの逆加速度に耐えてちゃんと機能するかどうかのテストを、重さ10トンの遠心力発生装置を使ってぐるんぐるんと振り回しながら、やっていた。

 つまり米国は戦略核ミサイルの実爆実験こそ何十年もしていないけれども、今現在も、それが確実に機能することを日々、確かめているのだ。

 ※中共は米国を甘く見るな、という国際宣伝の意図がある記事か。

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 Robert Rapier 記者による2020-5-11記事「A Once-In-A-Lifetime Warnings For Oil Investors」。
     先週、ロイヤルダッチシェルが、配当をカットした。過去75年、原油価格は何度も下がってきたが、同社が配当をカットしたことは、第二次大戦〔の終結による需要減?〕のときからこれまで、なかった。

 1945の世界の石油需要は、まだ100万バレル/日には達していなかった。
 それに対して新コロは、300万バレル/日の需要を、消してしまった。

 シェルのような大石油会社は、石油とガスの採掘部門(上流)と、精製部門(下流)の、両方を抱えている。原油価格が下がると、上流部には打撃となるが、下流部では利益になる。だから、上流から下流まで擁している大石油会社は、油価の変動に対して、強かったのである。

 ところが今の新コロは、採掘需要も精製需要も崩した。

 ノルウェーのエクィノール社が先に、配当の三分の二カットをアナウンスした。シェルはそれに続いた。
 シェヴロンのCEOは、配当は維持すると言っている。

 石油業界の中流部門は、パイプライン会社だ。こっちは比較的にもちこたえそうだが、無影響というわけにはいくまい。

 天然ガス生産分野は、投資家にとっては、比較的によさそうに見える。原油の生産が低下すると、同時に天然ガスの生産も低下するが、天然ガスは余っていなくて、タイトだから。