トランプ陣営は何故バーニー・サンダースを自陣にとりこまないのだ?

 Charlotte Alter 記者による2020-5-21記事「How COVID-19 Will Shape the Class of 2020 For the Rest of Their Lives」。
    カリフォルニア大学バークレー校で卒業論文を書いていた4年生のロバートソン君。3月、そこからは、乗客無しでサンフランシスコ湾を彷徨しているクルーズ船『ダイヤモンドプリンセス』号が小さく見えた。

 2ヶ月後、彼は就職が難しくなった。両親は旅行代理店に勤めていたのだが、二人とも失業。大恐慌時代以降の米国のソーシャル・セフティ・ネットの綻びについての卒論を書いていたロバートソン君は、自身が、大恐慌に投げ込まれた。

 今年、米国の大学を卒業予定である多くの者は、1997年か98年の生まれである。9-11テロは、彼らが幼稚園に入園前する前に起きている。

 卒業直前の春のイベントをすべて奪われた四年生たちだが、これから十年、もっと苛酷な不況社会が彼らを待っている。
 まるで「止まったアニメーション」のようだ、とは、一学生の感慨。

 大学四年生は夏に企業のインターンシップをオファーされるが、4月の時点で、多くの会社が、それを取り消している。

 16歳から24歳の労働者は全米で1900万人にのぼるが、そのうち900万人以上は、これまでサービス部門で雇われてきた。

 しかし4月のレジャー産業だけでも、47%の労働者=770万人を解雇した。
 今回の新コロ危機は、労働者の年齢階層のうちの、最も若い層に、最大の打撃を喰らわせている。

 ある研究によると、1980年代前半の景気後退時代に成人した米国人は、他の世代よりも死亡率が高く、離婚率も高く、子どもは持たない傾向が見られると。そして、今次の不況は、あんなものではない。

 就職しないで大学院へ進むという選択は、ただでさえ1人平均3万ドルにのぼっている奨学金の返済額が、さらに膨らむことを意味するので、これまた、イバラの道である。ちなみに奨学金を受けている大学生の率は米国では7割。

 一世論調査によれば、今や米国人の7割が、政府にもっと大きな役割=セフティ・ネット構築 を期待する。これは支持政党とは無関係である。
 ※バーニー・サンダースにはツキが無かった。もし新コロ後にプライマリーが始まっていれば……。

 若い成人世代には確実に「ニヒリズム」が定着する。これから数十年間も……。切実に政府からの援助が必要だったときに、彼らは何も受け取れなかったから。

 前の労働長官氏いわく。いま20代である世代集団は、これから一生涯、トラウマを引きずるであろう。経済的にも社会的にも、内向き指向になるだろう。

 1933年にFDRは大統領執務室に入って4ヵ月のうちに30万人の若年失業者を連邦政府に雇用させて、山に植林させ、公園や林道を整備させた。ニュー・ディールの実行だった。
 最終的に若年労働者300万人が雇用された。

 1935年にはFDR政権は、若年者に職業訓練させる大プロジェクトを始めている。後の大統領のリンドン・ジョンソンは、テキサス州でこのプロジェクトの陣頭指揮をとっているうちに、政治家として大きくなった。


 次。
 Faith Karimi 記者による記事「A second hairstylist who worked while symptomatic potentially exposed 56 clients to Covid-19, officials say」。
       ミズーリ州のヘアーサロンが急に騒がれている。そこで働く2名のヘアースタイリストが相次いで新コロ陽性とわかり、ひとりは84人の客と7人の同僚たちに、もうひとりは56人の客に感染させたかもしれない、というので。

 この2名、ともに、勤務中に自覚症状があったという。
 2人のヘアースタイリストも、すべての客も、顔面はカバーしていた。

 2人のヘアースタイリストは、5月の第二週から水曜日〔5-20?〕まで働いていた。 ※それまでサロンが閉鎖されていて、リオープンしたということ。

 ミズーリ州では、床屋と美容室は5月の第二週から営業してよいことになっていた。

 客たちが感染したかどうかはまだ不明である。自治体の保健当局は、全員が顔面カバーをしていたことによって伝染は防禦されたと期待をしたい。
 しかし念のため、保健当局は客たち全員を訪問して、検査を促す予定。

 サロンでは、完全な接客記録をつけていたので、洩れなく濃厚接触者をトレースすることが、できている。
 また店舗は臨時閉鎖され、所在自治体の衛生局の道具で「ディープ・クリーニング」されている。

 ミズーリ州では今のところ1万2000人が新コロに罹患し、死者は650名以上を数えている。

 次。
 ストラテジーペイジの2020-5-24記事。
   米空軍はしぶしぶながら、237機のA-10をこれからも維持して行くことに決めた。定数は今より44機減らす。