残飯撲滅運動を開始した習近平は、米軍により沿岸をブロケイドされる未来図を見据えている。

 Harm Venhuizen 記者による記事「8 weird DARPA projects that make science fiction seem like real life」。
    DARPAは役所のレッドテープの埒外にある。
 どの外部人を雇うか、そいつにいくら報酬を出すか、他の政府機関とは違う自由裁量を有している。だから開発スピードがとても速い。
 また、将来モノになるかどうか分からん企画にもカネを出してくれるのである。

 1960年代にDARPAは、ベトナムのジャングルの中でもっと自由に部隊移動を可能にする、象サイズの有脚自走車両を研究しようとした。これはいろいろ考えた末の結論だった。
 だが時のDARPA長官は、そんなプロジェクトが議会に知れたら予算を大きくカットされてしまうと懸念して、作業を中止させたという。
  ※このルーモアが『スターウォーズ』の四脚装甲車としてビジュアル化されたのか。

 次。
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 を、ごらんください。

 ペリーが嘉永6年に日本にやってきたとき、すでに米国研究者は、江戸湾を封鎖すれば幕府は抵抗もできなくなることを理解していました。
 大正時代の「オレンジ計画」でも、日本本土上陸作戦などは不要で、沿岸でのブロケイド&シーレーン遮断だけで日本を屈服させることはできる――と結論されていたのです。
 ところがなぜか1941~の日米戦争では、その大前提が忘れられたかのように、本格海戦が何度か生起し、米軍地上部隊が沖縄にまで上陸する必要があった。
 どうしてか?
 マハン流の艦隊決戦など必要ないことは、日本海軍とは違って、米海軍には分っていました。しかし石油動力時代には、古い「艦隊」の代わりに、敵国の海軍航空戦力をまずじゅうぶんに弱める必要があったのです。
 その手順として、あたかも主力艦隊決戦のような、航空艦隊決戦が連続して発生した。
 また陸地に前進航空基地を得るための、島嶼争奪作戦も必要だと思われました。

 しかし1946年にUSSBS(合衆国戦略爆撃調査団)は、仮説を提示しています。
 潜水艦を使って日本の沿岸に機雷を敷設させるミッションならば、洋上航空優勢とは無関係に行なえたのだから、戦間期に米国が整備すべきだったのは、まさしく、機雷敷設用の潜水艦隊だった――というわけです。

 この理論を大々的に実行した大国または軍事強国は、今日までひとつもありません。だからUSSBSの仮説は、いまだに仮説のままです。

 石油時代のブロケイドは、帆船時代や石炭時代のブロケイドとはまったく様相が変わるでしょう。ここをわかりやすく説明してくれている「地政学者」がいないようです。その穴を埋めねば……と思っています。