「コブラ会」がいつのまにかTVシリーズになっていたのか……

 Christen Mccurdy 記者による2020-9-1記事「NATO receives PGMs purchased through joint procurement program」。
      NATOの支援&調達委員会は、2020年調達予定分の精密誘導弾薬の第一陣を受領した。納品は四度に分けられる。
 弾薬は「ペイヴウェイ」などの米国製の空対地兵器類で、調達総額は4400万ドル。

 この大方針は2014年のウェールズでのNATOサミットで決まった。
 欧州各国軍が空対地兵装を米国から買うことで、域内調達よりも15%以上、総コストが下がると見積もられたので。

 またNATO欧州諸国は、各国バラバラにではなく、数ヶ国がこうした弾薬類を共同でまとめ買いすることも2018以降は、できるようにしている。

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 2020-9-7記事「China’s reusable spacecraft returns to Earth after 2 days」。
    新華社によると、シナ版のスペースシャトル(ただし無人機)が、宇宙軌道を2日間周回したあと、ゴビ砂漠の地表まで無事に戻ってきた。

 長征ロケットで酒泉から打上げられたのが9-4だった。
 写真も何も公開されていないようだが、形状は「X-37B」もどきだという噂。
 げんざい、X-37Bは軌道上にある。5月に打ち上げられてからずっと周回しているのだ。

 中共国有ロケット企業のCASCでは、将来、これに人を乗せる計画がある、と称している。

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 Liu Zhen 記者による2020-9-4記事「China’s Type 075 assault ship could be a decade from full operation」。
    『075』型強襲揚陸ヘリ空母(LHD)の就役は来年だろう。しかし搭載する飛行機が無い状態がそれから何年も続くであろう。

 中共の軍事誌《現代の艦船》によれば、ヘリコプターで兵員を運ぶことにより、従来の『071』型揚陸艦(ドック型)だと台湾の西海岸にしか上陸作戦ができなかったのを、いきなり台湾の東海岸へ橋頭堡を築くことができるようになるのであると。

 しかし専門家に聞くと、ヘリ空母の運用ノウハウを中共軍が持っているわけではないので、それを獲得するのに、まだ何年もかかるはずだという。
 『075』型は、米海軍の『ワスプ』型より飛行甲板が少し狭いが、ヘリ空母としては世界で三番目のサイズである。

 『075』型からたとえば米海軍の「MQ-25 スティングレイ」(ボーイング製)のような高速無人機を運用するためには、カタパルトとアレスティング施設が必要だが、それは皆無である。
 ※低速中型UAVなら、カタパルトは要らず、収容はネットだけで問題ない。使い捨ての発艦アシスト・ロケットもオプションだ。要は、米国猿真似路線にこだわるのか、オリジナルを工夫するのか。

 中共軍は意図的にオンラインで、次世代の『076』型強襲揚陸艦のための、参加国内企業を公募している。その募集技術のなかに、《ドローン用の電磁カタパルト》と、アレスティング装置も明記されているので、『076』型を無人機母艦にするつもりであるのは、かなり確かだ。

 『075』型は排水量4万トン。しかしそこに30機積むつもりであった主力艦載ヘリコプター「直20」が未完成である。だから非力な「直8」でお茶を濁すしかない。
 ※「直8」は戦力としてはゼロである。たとえるなら1944年に複葉練習機を積んでいるようなものだ。では「直20」には期待できるかというと、ターボシャフトエンジンの国内産業基盤がないので、永久に仕上ることはないだろう。それも予見ができるので、彼らは回転翼機は諦めて、一足飛びに固定翼無人機に活路を見出そうとしているのではないのか?