機雷が海面上に半分姿を現している状態は「浮泛」、海面直下に見えている状態は「沈入」と、戦前は呼んでいた。

 COREY DICKSTEIN 記者による2020-9-8記事「US to cut thousands of troops from Iraq, Afghanistan in coming months」。
    米軍は今月中に、イラクに駐留する米兵の数を半減させる。そして大統領選挙がある11月3日までにはアフガニスタンに駐留する米兵もそれに近い削減をするつもり。
 この発表はセントコムのマッケンジー大将(海兵)によってなされた。

 イラクには米兵が5200人いる。これを3000名にする。※それは「半減」じゃないだろう?
 アフガニスタンには8600人が残っている。これを10月後半までに、4500人強に減らしたいらしい。

 マッケンジー司令官の8月時点の認識では、ISの党与はイラクとシリアに「スリーパー・セル」の形でまだ数万人は残存している。

 8月20日、イラクのアルカディミ首相がホワイトハウスでトランプと会談。そのときトランプは米兵削減の企図を説明したと見られる。イラク政府は、米兵の残留を望んでいる。

 前のオバマ政権は2011にいったん在イラクの米兵を表向きはゼロに戻したのだが、2014-9に対ISの軍事作戦に踏み切らざるを得なくなって、爾来、5000人以上がそこにいる。ブッシュ政権時代の15万人よりは、だいぶマシだが……。

 ほとんどは訓練要員だといわれているけれども、2015年以降、イラクとシリアで戦死した米兵は21人。負傷者は231人いる。
 なおシリアにはイラクとは別に米兵が2000人所在する。

 アフガニスタンには最盛期で14万人を駐留させていたが、今は8600人以下だ。

 次。
 Jen Judson 記者による記事「For the US Army’s fires capability, 2023 is the year that will change everything」。
     米陸軍が追求している「クロスドメイン・ATACMS」(CD-ATACMS)は、完成に手間取っている。具体的には、射程500kmで終末誘導機能付きの中距離SSMによって、艦艇を直撃させるモードと、敵のSAM陣地のレーダーを直撃させるモード。
 この場合の「クロスドメイン」の意味は、海軍の仕事や、空軍の仕事を、陸軍のATACMSでやってやろうというところにある。

 ATACMS用の対艦シーカーは2015年から開発開始しているが、完成は2025年になるだろう。

 ※島嶼防衛任務の陸上自衛隊が「機雷」を領海内に敷設できる体制の整備を、真剣に考えなくちゃダメだ。軍隊が小規模である日本こそが、クロスドメインの先端をきりひらかなくては。



封鎖戦 中国を機雷で隔離せよ!