Web芸術祭に小松さんが出品している。

 ご活躍のご様子、安心いたしました。
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 MATTHEW M. BURKE 記者による2020-9-24記事「Cough-suppressant abuse on Okinawa still a problem, despite military efforts to stop it」。
    2015から2018までのデータを調べた結果、沖縄の米軍基地関係者は、太平洋の他の駐留地の関係者よりも、成分としてDXM=デキストロメトルファンを含んだ鎮咳薬を、使いすぎていることが把握された。

 多幸陶酔感を得るために、このクスリが濫用されているのだ。
 DXMには、カタマイン(麻酔薬)やPCPと類似の幻覚作用がある。
 したがって、連用すれば依存症になる。

 沖縄基地では2018年に、この鎮咳薬の販売を規制する措置が取られた。
 その結果、精神異常症状で海軍病院にかつぎこまれてくる患者は減った。

 DXMを成分に含む市販薬は70種類以上ある。
 そして、非常な人気があり、品薄である。

 この成分を含む市販薬を海兵隊員やその家族が万引きしないように、基地内の小規模売店では扱わぬことにし、中規模以上の売店では、箱に防盗用の電子タグをとりつけたり、レジの後ろへ配置するようにした。

 隠れて愛用している者は、まだ、いるはずだ。そいつらはうまく、隠している。
 2017年には、デキストロメトルファン中毒で病院にかつぎこまれた海兵隊関係者が34人いた。
 高校生6人も含まれる。
 ある高校では850人の生徒のうち45人がDXM濫用を自白した。

 違法薬物は、ハワイにおいて、日本におけるよりも簡単に手に入る。ハワイでは基地関係者は基地の外で買い物をすることを好む。
 他方、日本では、米軍関係者は、基地内売店でなんでも買い物しようとする。
 必要な措置を講じた結果、今日、事態は改善に向かっている。グァムでも。

 しかし太平洋域において唯一、韓国内の米軍基地売店では、DXMを含む薬品の売り上げが2018年において逆に増えてしまっており、濫用の進行を示唆している。
 これは韓国では米軍基地関係者に対して夜間外出禁止や町の酒場へのアクセス禁止令が頻繁に出されることとも関係があろう。

 DXM濫用問題は沖縄では2008年から把握されていた。規制を強化すると濫用がおさまるのだが、規制をゆるめると元の木阿弥。それがくりかえされてきている。

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 Brett Tingley 記者による2020-9-24記事「Blasting The Air In Front Of Hypersonic Vehicles With Lasers Could Unlock Unprecedented Speeds」。
      ハイパーソニック飛翔体を、プラズマの鞘の中に包み込んでしまうことによって、空気抵抗は劇的に減る。そしてそのプラズマ鞘は、レーザーやマイクロ波を使えば、飛翔体の側から発生させることができる。こんな研究が、米国やブラジルで、着々と進んでいるところだ。

 この研究の成果によっては、一般の軍用機の飛行制御や形態設計をも、一変させてしまう可能性がある。

 米空軍とロッキードマーティン社は、空中から発射してマッハ20で滑空させるミサイル「AGM-183A」を開発中で、B-52からの試射も1回なされた。2022年には実用化しそうだという。
 また米陸軍と海軍は、ミサイル防衛庁とともに、C-HGBというハイパーソニック飛翔体をテスト中である。

 それらとは別に、ハイパーソニック弾をラムジェットエンジンで飛翔させる、HAWCというプロジェクトもある。
 空気のある空間を高速で飛翔すると、空気抵抗と、それに付随する熱ストレスが、凄い。

 レーザーなどで航空機前縁の空気をプラズマ化して抵抗力を下げる試みは80年代から工夫されている。同じ技法により、機体のレーダー反射も抑制できると考えられ、ロッキードA-12に電子砲が積み込まれて実験されたこともある。

 NASAは1983年にレイク・ミラボのアイディアに資金を出した。ミラボは、レーザーによって高速飛翔体前縁の空気を文字通り爆発させればいいのだと唱えていた。
 その以前から彼は、地上から発射するレーザーで空中にある飛翔体のケツ部分を照射してやり、飛翔体の後部の鏡構造によってそのエネルギーに正しい指向性を与えながら反射してやれば、それが推力になると主張していた。

 レーザーは空気を小爆発させることができる。そこからはショックウェイヴが生ずる。
 そこで、高速運動機体の前縁のさらに前方の空間で、意図的に、このショックウェイヴを発生させてやればどうか。

 運動機体の前方には空気がなくなり、無抵抗空間になる。そこに、機体は、吸い込まれ、無理なく高速を維持できるだろう。
 レーザーで爆発させた空気を使って燃焼する、新しいエンジンだって、あり得るわけだ。ミラボによれば。

 ミラボの1995年の新案が『ポビュラーメカニクス』誌で紹介されている。人工衛星から、パルス状のマイクロ波を下向きに照射する。その焦点は、大気中を飛行している機体の前方に結ばれ、そこの空気はプラズマになる。その機体は、超伝導磁石による磁場を発生していて、その磁力によってプラズマを動かし、気体の推進力に転換するという。

 1999年には豪州人のH・デイヴィッド・フロニングが、機体前方に発生させるプラズマをそのままハイパーソニック機体の推進力や浮力に転換できるはずだと提唱した。

 ミラボは2005年にはブラジルのハイパーソニック風洞を使って実験し、プラズマが抵抗を減少させる作用を確認した。
 2010年には、抵抗減少は40%になるだろうと予言された。
 ミラボの研究については2011年に『ワイヤード』誌と『MITテクノロジーレヴュー』誌が相次いでとりあげている。

 2015年には米海軍の研究所が、この前方プラズマ化の技法によって、ハイパーソニック機体の進行方向を制御できるだろうと論じた。つまり、空気抵抗の薄い方へ、機体は滑って行くだろうからである。

 ケヴィン・クレメイヤーは、プラズマによってハイパーソニック飛翔体の空気抵抗を9割減少させる方法を開発したと称し、2019年に特許を取っている。
 短いレーザーパルスにより、前方の空気をイオン化し、かつ、熱するのだという。

 ※なつかしい記憶がよみがえってきた。『ゴルゴ13』の「直線と曲線の荒野」で、横風を受けてもまがることのない魔法の弾丸を登場させたとき、ちょうどわたしはこの関連のニュースを読んでいたのだと思う。しかしこの記事で理解したが、飛翔物体前方の空気をイオン化させるには、レーザー銃構造がその物体に内臓されているか、さもなくば、どこからかその銃弾の正確に前方に、照射されていなければならないのだ。小銃弾だと、内臓は無理っぽいですね。しかし、砲弾ならばどうかな? 射程がほぼ無制限の砲弾が、この前方プラズマ化技術によって、できてしまうんじゃないですか? それはおそろしい未来だよ。北鮮のような小国どころか、ほりえもんみたいな民間人だって、地球の裏側を攻撃できるロケット弾を、すぐにも手にできてしまえるかもしれません。

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 ストラテジーペイジの2020-9-25記事。
    AH-64アパッチの改修が限界に来た。古い製造品だと、もう構造が疲労しているので。構造の寿命だ。
 部品はまだ使えるから、これからは、カニバリズム整備の段階に突入する。米軍でも。
 米陸軍は、2022年から、月に3~7機のペースで、古い機体を、部品どり用に指定して行く。



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