クォッドどころか、ペンタができる。

 Rachel Zhang 記者による2021-2-28記事「South China Sea: why France is flexing its muscles in the contested waters」。
   フランスが南シナ海に軍艦を派遣したのは、クォッドに加わるためである。
 仏海軍の強襲揚陸艦とフリゲート。3ヵ月の予定で極東に回航されてきた。母港はツーロンだ。

 仏艦隊は南シナ海を2回、横行する予定で、その間に米海軍および日本海軍と合同訓練する。台湾海峡を通過する計画は無い。

 仏国防省によれば、これに先立ってSSNの『Emeraude』を同海域に派遣し、海中の様子をすっかり調べ上げたようである。

 フランスは2019年に表明している。毎年すくなくとも2回、南シナ海をパトロールするつもりだと。
 2019には仏フリゲート『Vendemiaire』が台湾海峡を通航している。

 じつは仏艦隊は2015から毎年、南シナ海に3ヵ月間、所在するようになっている。そして、豪州、ベトナム、マレーシアと合同演習していたのだが、あまり報道されることはなかった。

 2015には、比島を支持し、中共を批難する声明。
 2016年には米空母と合同訓練。

 フランスはインド洋にも太平洋にも点々と領地を持っており、これを防衛するためには、地元の諸国との日ごろの関係が大切である。

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 ASSOCIATED PRESS の記者による2021-2-27記事「New Army vehicle to carry infantry being tested in Arizona」。
    量産型は4月から歩兵部隊に届けられ始める予定。
 ブラックホークでスリング運搬できる。
 輸送機から低空航過ドロップもできる。

 パーツの90%は、2020年型「シボレー・コロラド ZR2」中型トラックである。
 2024年までに649台が陸軍に納車される。これは初期契約分。陸軍としては2065台調達したいと思っている。

 量産車を59台、優先的にまず受領するのは、フォートブラッグの第82空挺師団の下の第1歩兵旅団戦闘団である。
 続いて11の歩兵旅団戦闘団が、それぞれ59台ずつ、こいつを受領する。

  ※写真が出ていた。ランクルをスケルトン化したような車両だ。底部には軽易な防爆板が張られているようだが側面は完全ガラ空き。ようやく、そこにどうやって9人を座らせるのか、理解した。最後尾列(4列目)を3人掛けにしているのだ。両端の席を外側横向き(ドライバーとは90度オフセット)とすることで、むりやりに3席としたのか。4列目の中央席の向きが写真からは不明なのだが、おそらく真後ろ向きなのだろう。前から3列目の2席は、サイドバイサイドでどちらも後ろ向き。最前例と2列目は、サイドバイサイドで前向きだ。

 ※これから商用車の電動化が義務付けられる流れになると、日本国内に在庫する、シンプルなガソリンエンジン仕様の「軽自動車」の「持って行き場」がなくなるだろう。そこで提案だが、「雁行(梯状)サイドバイサイド」の「2シーター」車に改造し、太りすぎ巨漢(すなわち多くの米国人消費者)でも楽に座れるようにして、今後も排出ガス規制を厳しくできない北米の田舎向けに、転売してはどうかと思う。この雁行式配列にするならば、体重200kg、身長2mのドライバー×1名と、もっと小柄な同乗者1名を、旧来の軽自動車の容積内に収容できるはずだ。「同乗者用」のシートは、ドライバー席の斜め右後方に、ピントル式に固定する。つまり、前向きにも後ろ向きにもできるようにする。回転椅子だ。起居不自由な老人が乗降するときには、横に向けて右側ドアに直面させることも容易なわけだ。幼児だったら、後ろ向きに固定。これでチャイルドシートの追加調達は不要になる。

 ※思い切って「2シーター」にしてしまうならば、100kgくらいの電池を搭載する余裕が生じるから、軽自動車の商品寿命は少し伸びる。完全電動化前の過渡的な姿として、アリだろう。その電池の助けを借りつつ、定速回転する超小型ディーゼルを発電機専用に搭載し、「バッテリーあがり」の恐怖と、厳冬期の「暖房切れ」の恐怖も解消してやればいい。維持コストが最低で済む、田舎向けの移動手段ができるはずだ。軽自動車の税制、車検、車庫の優遇と、軽油の安さの、いいとこどりができる。シンママや、貧乏独身勤労者なら大歓迎するだろう。定速(負荷不変)回転なら、最もシビアな排ガス管理が容易なのはもちろん、振動対策もできてしまう。エアコン用にアイドリングさせて深夜に仮眠しても、近隣から文句が来ないくらいに、おそろしく静かにし得るだろう。そしてディーゼルは一酸化炭素を出さないので、地下空間での雑用にも使える。

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 2021-2-24記事「How to keep drones flying when a motor fails」。
    クォッドコプターの飛行制御ソフトは、4軸にそれぞれついた4個のモーターがすべて正常に機能することを前提にしている。
 そのためもし1個のモーターが故障すると、クォッドコプターは姿勢制御ができず、飛行そのものが不可能になる。

 これをソフトウェア上で自動的にカバーし、1軸が停止しても残り3軸で姿勢を保たせ、なんとか墜落させないようにする方法を、チューリッヒ大とデルフト大の研究チームが考案した。

 クォッドコプターの1軸が故障停止すると、ドローンは高速スピンに入ってしまう。まずその状態をドローンが即座に自己覚知できなくてはならない。これが関門である。

 そのためには、場所によって不安定なGPS電波に頼るよりも、搭載光学レンズが視覚的に察知する方式がよい。この「事象知覚カメラ」は薄暗い外光環境下でも問題なく機能してくれる。それプラス、本来の観測ビデオの映像情報。これを機上搭載AIが総合処理する。