米特殊部隊用のMH-47が緊急燃料投棄パイプを機体後部にとりつけ、山岳運用能力をさらに高めていると。

 リフューリング・プローブがついているので、帰路にも不安はないわけだ。

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 The Maritime Executive 記者による2021-6-14記事「Carbon Capture Using Cryogenic Technology for Storage at Sea」。
   ノルウェーの「TECO2030」社と、米国の「チャート工業」は、極低温を利用して船舶のエンジン排ガスに含まれる二酸化炭素を捕獲して、高純度の液化二酸化炭素にしてしまう装置を開発する。

 液化された二酸化炭素は、到着先の港で卸下される。そのまま地下に永久貯蔵もできるし、二酸化炭素を需要している工業プラントに送ってもい。農業やビール醸造業でも、二酸化炭素は有用である。

 従来、船舶エンジンが1トンの化石燃料を燃焼させると、3トンの二酸化炭素が発生するのだという。

 「TECO2030」社は、「エコ煙突」(Future Funnel)という船舶設備を提唱する。
 排ガス規制の強い海域では閉じ、規制のない海域では開く。

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 John Vandiver 記者による記事「Army-funded research helps develop digital fibers that could be sewn into uniforms to help monitor troops’ health
    MITに陸軍が資金を出して開発させている、ナノチップ機能を有する繊維。針の穴よりも細く、しなやかに屈撓するので、戦闘服にそのまま縫い込んでしまえる。
 永久に壊れないわけではないが、何度も洗うことができる。

 こうした「デジタルファイバー」の実験は2018年にアフガニスタンの前線で実際に兵隊に着用させるところまで進んでいる。

 これによって部隊長が部下兵隊の体調を把握したり、ある兵隊がバーンピット(海外僻地の米軍基地の敷地内に穴を掘って石油をかけてあらゆるゴミを燃やしている露天焼却場)の有害煙に累積でどのくらい曝されていたのかといった有害環境被曝データも収集できる。

 ※喫緊の開発テーマは、放射線被爆量を計測し本人に警告してくれるセンサー・ファイバーだろう。

 たとえば脇の部分に温度センサー繊維を織り込むと、270分間の体温データを蓄積できるという。

 ポテンシャルとして、体温の変化、呼吸の衰弱、心拍の異常などを、訓練中にリアルタイムで監督者が把握できるようになる。

 げんざいの段階では、繊維はセンサーとメモリーにはなるがデータ管理機能を有しないので、外側にチップを置かねばならない。将来は、繊維そのものがマイクロチップになる。
 「ファイバー・コンピュータ」だ。

 MITは2002年から学際的なナノテク研究所を米陸軍の資金で設立・運営している。