キッシンジャーが長生きし過ぎているために北京は大迷惑していると思われる。

 シナ人は密約を、相手が死んだあと10年くらい、維持する。角栄との密約も、そうだった。

 ところがキッシンジャーはまだ生きている。これから死ぬとして、さらにそこから数えて10年間も、対米攻撃用の戦略核を自粛(ニクソン政権時代にとりかわされたと考えられる米支密約)していた日には、いよいよICBMを増強しなくてはならんというその時点で中共が、干からびた「高度高齢国家」になり果てており、米国と戦略核軍拡を競う体力など、出てこない計算だ。
 それでは困る。

 だから焦ってICBMサイトを2箇所、建築にかかった。これで「視覚的」な対米パリティを目指し、その立場から「軍備管理条約交渉」のかけひきに臨む。おそらくキッシンジャー氏が老耄の境域に入ったという情報も得ているのだろう。

 詳しくは自著で書きたいが、ここで簡単に予言しておくと、中共は「三本柱」を諦めた。不可能だからだ。
 いままでは、「ナンチャッテ三本柱」でよかった。
 しかし「巨浪」は射程が延びず、聖域にするつもりだった渤海湾にも米UUVが入ってきてしまうとわかった。

 そこでもうあとはICBMでなんとかするしかないと結論された。
 新基地の場所はロシア国境から1000km未満にすれば、ロシアの「短距離核ミサイル」の射程内なので、「対モスクワ用じゃありませんよ」という明確なメッセージになる。

 見かけの対米パリティは大事だ。というのは戦前の日本は、ワシントン&ロンドン条約で、海軍が対米パリティを貫けなかったので、シナ人が一挙に増長したと観察した。同じことが起きる。中共がアジア諸国を有効に脅迫するためには、戦略核において(見かけの)対米パリティが確保されねばならないのだ。だから今から、「見える」サイロを大増強する。2040までに実質パリティにするのが目標だろう。とりあえず今はサイロと弾頭だけを増やすだろう。ロケットは製造しない。これならキッシンジャーに対する密約破りにはならない。

 2019以降、中共が「ラーンチ・オン・ウォーニング」ドクトリンに切り替えると叫ぶ米国人がいるが、支那人を知らないこと甚だしい。

 日本政府はとりあえず、米支核戦争になったときに大量に飛来する放射性の降灰からわが国の住民の健康をどう守るのか、中期~長期計画を策定しなければならないと思う。

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 Seth Robson 記者による2021-7-29記事「Olympic golf contest gets a helping hand from members of US military community」。
    埼玉県「霞ヶ関CC」で開催されているオリンピックのゴルフ。
 これに在日米軍関係者2名が協力している。

 パトリック・バウマンは米空軍が運営する「多摩丘陵ゴルフ・コース」に勤務するプロ。
 ジョン・スティラバウアは、沖縄の海兵隊が所管する「タイヨー・ゴルフ・コース」の運営マネジャーである。

 五輪の国際TV放送のために無線でいろいろと案内してやったりするのが、この2人のボランティアの内容だ。

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 indomilitary の2021-7-28記事「First Fly in 2023, Baykar Makina Releases “MIUS” Design, Jet Engine Combat Drone with Stealth Scent」。
    アキンジだけではない。バイカルマキナ社はさらに野心的な攻撃型ドローンを開発中である。

 『ジェーン』の7-26記事によれば、「国産無人機システム」=NIUSという計画名で、単発ジェットエンジン搭載の準ステルス形状。

 諸元は、ひとつも公表されていない。
 推定だが、最大離陸重量は3.5トンから4トンのあいだだろう。
 ペイロードは1.5トン。ボムベイ内に格納もできるし、機外吊下もできる。

 技術部長のセルジュク・バイラクターシュみずからビデオ・ブレゼンテーションしている。本機は、AAMによる空戦ができる。ロイヤル・ウイングマンの役もこなせる。

 最近のトルコのやることは、端倪できない。「フカシ」だと思っていては、後れをとるだろう。