こんどはオーストラリアが米英の技術援助で「原子力潜水艦」を建造する。

 ロイターの2021-9-16記事「Australia to get U.S. nuclear submarine technology as China looms large」。

 水曜日発表。三ヵ国の首脳が、それぞれの首都にて。

 建造は豪州南部のアデレードで行なう。

 豪州は核兵器を保有するつもりはない。しかし潜水艦の守備範囲が広すぎ、フランス製の非核動力潜水艦の完成見通しも不透明すぎるので、米英式の原潜を建造した方がいいと遂に結論された。
 尤も、建造が大幅に遅れている原因は、大部分を豪州の造船所においてこしらえなくちゃダメという条件が、さいしょから無理すぎることにあるのだが……。

 ボリス・ジョンソンいわく、これで世界はより平和になる、と。

 建造のスケジュールや隻数は示されていないが、豪州にはインフラがゼロだから、就役開始は相当に先の話だろう。

 米海軍としては、豪州の潜水艦が今よりももっと広い海域で長期にわたってとぎれなく活動してくれることを期待しているようだ。
 ※殊にインド洋の水中見張りが念頭されていると思う。それによって米海軍の原潜は中共沿岸と半島周辺に集中ができる。なにしろ韓国も水中で何をやるか知れなくなったので、常続的に見張る必要が出てきた。

 この AUKUS の枠組みで、これから、量子コンピュータや、軍用AIについても、三国合同研究を推進する。

 米国では原潜はジェネラルダイナミクス社のイレクトリクボート部門が建造しているが、その電子部品や原子炉に関しては「BMXテクノロジーズ社」が不可欠の貢献を分有する。

 米国は過去に一回しか、他国に原潜の動力の秘密を分けてやったことはない。それは1958年の英国に対する技術開示であった。
 今回の措置がいかにバイデンの思い切った決断であるかということ。

 そしてこの決定には過去セベラルヶ月間、英国上層部が深く関与して根回ししてきたという。