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 2022-1-26記事「Thai cleanup underway after oil spill off eastern coast」。
   タイの東海岸の工業地帯。その沖合い20kmのところで、原油のパイプラインが裂けてしまい、16万リッターが漏出したと見られる。

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 James Purtill 記者による2022-1-28記事「Direct air capture machines suck carbon dioxide from the atmosphere. Are they part of the solution to climate change?」。
   空気中の二酸化炭素を直接捕獲し、それを地中の岩石層に送り込んで閉じ込めてしまうという民間プロジェクトがすでにアイスランドで運開している。1年に数千トンの二酸化炭素を減らせるという。

 ある試算。オーストラリアが2年間で排出する二酸化炭素は10億トンである。これを森林によって吸収させるには、ニューサウスウェールズ州と同じくらいの面積に植林しなければならない。

 つまり、「もっと木を植える」という作戦では、なかなかはかどらないわけ。
 しかるに、直接空気捕獲法(DAC)の工業プラントなら、同じ仕事をさせるのに必要な面積は、ニューサウスウェールズ州の0.3%でいい。

 豪州国立大学の気候変動研究所所長氏いわく。地球気温上昇を1.5度まで抑制するには、たんにエミッションを減らすだけでは追いつかない。二酸化炭素の吸収除去が併用される必要があります。

 大型扇風機が空気を吸い込むと、その先には、薄いプラスチックの板があり、その表面には、水酸化カリウムの溶液が流れている。
 この水酸化カリウムが二酸化炭素の分子に結合して炭酸塩になる。

 また、別の方法もある。スポンジ状のフィルターで二酸化炭素を吸収させ、次にそのスポンジをガス貯蔵容器の中で再加熱することで二酸化炭素を吐き出させる。

 そしてアイスランドでやっている方法。捕えた二酸化炭素を、地中1kmの溶岩の中に注入する。
 2年以上経つと、それが玄武岩と反応して、硬い炭化物質に変わるという。

 カナダの「カーボン・エンジニアリング社」は、やはりDACの企業だが、捕獲した空中の二酸化炭素を原料にして、軽油や灯油を人造する方法を模索している。これならば、大気中に余計な温暖化ガスを増やすことにはならぬ。すなわち、カーボン・ニュートラルである。

 アイスランドのDACプラントは、年に4000トンの二酸化炭素を捕獲する。
 これは地球に1年間に放出される二酸化炭素の「1000万分の1」の量に相当する。

 空気を吸い込むためのファンを廻すために電力を使うのは面白くないというので、「メカニカル・ツリー」を考えているグループもある。高い塔に多数の隙間が設けられていて、そこを風が通るときに、二酸化炭素が捕獲されるという。

 豪州には、耕作に向かない広大な土地がある。そこに、小型のテント状の構造を多数置き並べて、太陽光線をエネルギー源にして二酸化炭素を空気中から除去しようという計画もある。
 この試作品は今年中にできあがる。

 ※極地や高地など、内部の保温を特に必要とする建築用のブロックに、二酸化炭素を封入するという考えがあっていいはずだ。二酸化炭素の泡(フォーム)で部材を軽量化し、且つ、温室効果を発揮させる。

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 Ben Turner 記者による2022-1-27記事「Out-of-control SpaceX rocket will smash into the moon in weeks」。
    7年近く前に打ち上げられた「スペースX」のロケットが、いま、月に向っている。月面に落下させて処分するためだ。

 2015-2に「ファルコン9」ロケットの二段目が、地球から150万kmも離れたラグランジュ均衡点に投入された。そこで、太陽嵐と、地球の気候の両方を、観測させるために。しかし、軌道維持のための燃料がなくなりかけている。このままでは重さ4トンのデブリになってしまう。

 衝突させるのは月の裏側である。2022-3-4がその予定日となっている。
 月の赤道上に落ちるだろう。

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 2022-1-26記事「Southern Ocean storms cause outgassing of carbon dioxide」。
   南極の周辺の海は冷たいので、たくさんの二酸化炭素がその中に溶けている。特に深海部分に。
 しかし烈風が吹くと、深層水が上昇してきて、さらに海面から大気中への、二酸化炭素ガス放出が促される。
 グーテンベルク大学が、筏ロボットなどを使った観測により、これをつきとめた。

 ※その逆の現象もあるはずだよね。熱帯と温帯の降雨は、大気中の二酸化炭素を捕捉しているだろう。


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