SADARMの子弾を1発だけ迫撃砲から投射するならば、それはクラスターではない。そういうものが米国から宇軍に支給されるのではないか。

 西側軍隊は、120ミリ迫撃砲用に、「近接対戦車誘導弾」を用意しておく必要があるように思われる。これは将来の、対台湾の「緊急援助」用にもとても有意義なので、すぐに日本国内で独自に開発するべきだ。

 従来の西側の重迫のGPS誘導弾はそもそも対戦車用じゃないし、重迫固有の、「最短有効射程」もあっただろう。(データが不自由だが、セルビア軍が1995に装備化した平凡な120ミリ迫のM95の場合、普通弾の最大射程が9400m、最短は200mだと公表されており、おそらく西側の重迫でも似たようなものだろう。ちなみに米軍現用60mm迫のM224だと最長3400m、最短70mという。70m以内は手榴弾が届くから、軽迫はこれで問題ないのである。重迫が困るのだ。)

 今のウクライナのように、系統立ったISRが破綻してしまい、そして彼我両軍とも雑多な車両だらけである戦場となれば、我が重迫によって1500m以内の、つまり敵の戦車砲から射撃され得る距離からの、対AFV戦闘を強いられる局面もあるはずだ。

 その場合、「砲を捨てて逃げる」しか選択肢がないのでは困る。かりに200m以内で不期遭遇したとしても、泰然自若、「刺し違え」ができなくてはいけないのだ。

 困ったことに、一般的な前装式の迫撃砲は、仰角(エレベーション)を45度までしか下げられない。最小装薬で至近距離の敵戦車を射撃しようとしても、目標を飛び越えてしまうだろう。

 そこで「特殊弾」が必要になるのだ。最小装薬でいったん、頭上高々と撃ち上げる。弾道の頂点で、長大な花弁状のエアブレーキが開傘する。それが動翼としても機能して、砲側員がレーザーでスポッティングしている標的からの乱反射源にホーミングしながら、落下する。そのような特殊弾が。

 蛸が逆立ちして落ちてくるような姿になるだろう。あるいはバドミントンのシャトルのような。

 緊急非常用だから、この弾丸は、多数を用意しておく必要はない。
 このタコ爆弾と、これから米軍が供与開始する特殊迫撃砲弾+観測UAVによって、120ミリ重迫は、至近距離から10km先までも、シームレスに対戦車&対トラック攻撃ができる、重宝きわまる兵器システムに進化するだろう。

 120ミリ重迫は大型ジープで牽引でき、それ全体を壕に入れることも比較的に容易。予備役兵が操作法に習熟するのも楽。靭強性のある攻防が実現するだろう。

 むかし、英軍が進化させた、ランドローバー搭載式の120ミリ無反動砲の「ウォンバット」よりも、ウクライナ戦線では、生残性が期待できる。とにかく広いところなので。

 次。
 Brendan Walker-Munro 記者による2022-4-2記事「Drones over Ukraine: fears of Russian ‘killer robots’ have failed to materialise」。
   露軍は、完全自動の殺人ロボットをウクライナに投入するかと思われたのだが、現在まで、その報告がない。信頼性がなくて使えないのだろう。

 ※レーザー兵器も使ってない。こちらは逆に余計な威力があって、うかつに兵隊には持たせられないのだろう。

 次。
 雑報。
  爾後リトアニアは、ノルウェーと米国から、LNGタンカーによって天然ガスを買う。ポーランド首相は自国内にNATO用核兵器を貯蔵してくれてもOKだという意向を示す。さらに駐留米軍は倍にして欲しいと。ドイツはゼレンスキーから「マルダーを100両くれ」と言われたが、その要求を拒否。くれくれタコラかい。ベルリン市内ではプロ・プーチンの車両デモが実行された。

 ど腐れ露軍、戦車の正面に「乳母車」を縛着して、車内に人質があることを示す。

 ※どうやらロシアはウクライナ全土を占領したあと、各地で大量処刑を実行する計画を、あらかじめ立てていたようだ。大都市や諸地方における、地域社会のリーダー、政治家、文化人、教会司祭などをひそかに殺して埋めてしまう計画だったのだ。カチンの森の再演だ。さしづめこれが北海道だったなら、某氏を除いて全員処刑。したがってすぐに某氏が北海道の帝王になれるわけか? 大阪でも同様? そして皇室の運命は……? 言うまでもないだろう。