ロシア国境近縁に再建されるべきウクライナの小学校の建物は、地下部分を深くし、その地下部分から複数の脱出路を八方に延ばしたデザインにするべきだろう。

 劇場や体育館のような伽藍堂に避難者を集めると、SSM一発で全滅するという戦訓が得られているので、こんごは、鉄筋中層ビルの地下2階くらいのところに適宜の人数を分散収容できるようにするべきだろう。

 排水面で不利な地勢のばあいは、地上1階部分を盛土の中に埋設し、1階天井部分(すなわち2階の床部分)を特別に頑丈に造る、特殊なコンセプトにするしかないだろう。2階部分を機械室や物置とする手もあるだろう。

 こういう「国境防備小学校」に日本政府は支援金を突っ込んでいいはずだ。

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 Dan Parsons 記者による2022-4-21記事「Mysterious ‘Phoenix Ghost’ Suicide Drones Headed To Ukraine」。
   4月21日のカービィ報道官による説明。フェニックス・ゴーストはスイッチブレードに類似するが、機能は厳密に同一ではない。狙える対象が、スイッチブレードよりも広範囲である。異なったさまざまのターゲットを攻撃することができる、と。

 記者は、AEVEX社に質問をしたが、返答が無い。可能性として、この謎の企業は、プライムコントラクターにすぎないのかもしれない。過去にこの会社の名前ではドローンを何も発表していないからである。またあるいは、外国製品の斡旋窓口なのかもしれない。 ※この記者もハーピィを疑っていると思う。

 ちなみに「スイッチブレード300」は自重5.5ポンド、滞空は15分間可能で、10km先の標的を攻撃できる。時速は63マイル。また「スイッチブレード600」は、自重55ポンド(弾頭重量33ポンド)、滞空は40分可能で、40km先の標的を攻撃できる。どちらもウクライナ軍に供与されつつある。

 ※雑報によると、フェニックス・ゴーストはVTOLで、6時間ロイタリングでき、夜間はサーマル・カメラが使えて、弾頭は中程度のアーマーを破れるのだという。ハーピィの弾頭は32kgもあって重戦車も破壊できるものなので、これを軽くし、そのかわりに燃料を増やせば、6時間滞空は可能になるだろう。とうぜん、弾頭を搭載して6時間も滞空できるなら、それは電池モーター式ではない。6時間も滞空させるなら、内燃エンジン式にするしかない。内燃エンジン式だとすると、それでクォッドコプターのような俊敏な4軸制御を実現するのは不可能である。内燃エンジンの1軸でVTOL発進だとなると、その姿勢制御方法の想像がつかない。ハーピィはブースターロケットを使ってキャニスターから斜めに打ち出す方式である。この方式をVTOLと表現するのは正しくない。そこが謎である。

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 AFPの2022-4-21記事「Spain sends 200 tonnes of military material to Ukraine: PM」。
   スペインは200トンの軍需物資をウクライナに向けて発送した。貨物船でまずポーランドの港(バルト海)へ届ける。そこから陸路でウクライナまで搬入される。

 援助される兵器と弾薬は大小のトラックの荷台に満載されており、そのトラックごと、ウクライナ軍へ進呈されるのである。

 スペインはすでに13万4000人のウクライナ難民を接受した。一部には就労許可も与えられている。

 ※別報によると、ノルウェーは、短距離地対空ミサイルの「ミストラル」を100基以上、ウクライナに供与する。また雑報によると、フランスは6×6の自走155mm加農である「カエサル」をウクライナへ届けたという。

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 James Patton 記者による記事「Gas in The Great War」。
   糜爛性ガスであるマスタードガスは「2クロロエチル硫黄」である。戦場での致死率は3%未満。肺に吸い込むと危ない。しかし汗などで湿った人の表皮にも知らぬ間に作用し、皮膚に水泡を生じさせ、それは非常に痛む。治癒には長期間かかり、治ったあとも、発癌確率が高くなる。催奇性もある。兵士ヒトラーはこのガスで失明しかかった。

 第一次大戦では、各種のガスは、砲弾の中のガラス瓶に原液を封入して、投射された。発射衝撃でガラスは破れ、着弾すれば少量の炸薬の作用で大気中へミストをばら撒いた。

 じつは毒ガスの使用は1899年のヘーグ会議条約で既に禁じられていたのだったが、WWIでは大々的に用いられたのである。

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 ROBERT BURNS記者による2022-4-22記事「Why Washington is boosting heavy arms for Ukraine」。
    米国がウクライナに供与する野戦榴弾砲は、M777である。陸軍と海兵隊が使っている最新の牽引砲だ。
 7トン・トラックで牽引される。そのトラックも供与する。
 場合によってはチヌークや海兵隊の重輸送ヘリでスリング空輸することもできる重さだ。

 ウクライナ砲兵の訓練は、ウクライナに近い某国内で行なわれるという。

 ※ロシアのスパイ衛星が訓練地を血眼で探しているところだろうね。ところで米政府は先日、《もうASAT実験をしない》と表明した。これは、ロシアがリアルのASATを使ってくる可能性があり、しかもそのさい、「やったのはアメリカだ」と嘘宣伝するにきまっているので、先手を打って、その宣伝を無効化した措置だと思う。