オランダで農家が猛抗議中。政府が酸化窒素とアンモニアの排出量を減らそうと、肥料・家畜の数量に新規制をかける。それで廃業を強いられる者もあると。

 本日のSNSに、ウクライナ軍の新考案がUpされた。F-1手榴弾を60ミリ迫撃砲弾型の透明プラスチックカバー(おそらく3Dプリンター製)の内部に封入し、それをクォッドコプターに下向きに1発吊下して飛行させ、空中で切り離す。着地すると薄殻ケースが、唐竹割り式にまっぷたつに割れる。すると安全ピンがあらかじめ抜かれてある中味の手榴弾のスプーン(握り締め板)がバネで飛び去り、4秒延時フューズに着火するという仕組み。この方式のメリットは、投下高度の上限をなくせること。F-1のフューズはスプーンが脱落してから3.5秒~4秒で爆発する仕様だ。かたや自由落下物体は3.5秒で60m落ちる。4秒で78m。この18mの公差は手榴弾の必殺半径より大きいので困ってしまう。ちなみに3.2秒だと50m。4.5秒だと100m。5秒だと122m落下する。ということは、ドローンは対地高度50mを常に精密に保っていられるのなら、手榴弾リリースの瞬間にスプーンを脱落させてもいい(擬似着発となってくれる)。しかし昼間に高度50m(あるいはもっと低空)では音によって敵兵から気付かれてしまう。さりとて地上高60mよりもちょっとでも上の位置から落としてしまうと、手榴弾の爆発が敵兵のはるか頭上となり、破片効果ゼロになるおそれがある。というわけで露軍も宇軍も、安価に大量に手に入るF-1をいかにして高度200m~300mくらいから投弾しても過早空中爆発をさせないようにしてやれるかの知恵を互いに絞ってきたわけ。完全な着発弾が欲しければ、その信管がついている30ミリ擲弾を改造すればいいのだが、おそらく在庫量が少ないうえに、充填炸薬が32グラムしかない。F-1には60グラム入っている。吊下力に余裕のあるクォッドコプターなら、30ミリ擲弾を連投するより、F-1を1個落とせる方がいいという戦場知見が、もう蓄積されているのだろうとわたしは想像する。

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 Kamil Galeev 記者による2022-7-6記事。
   500平方キロ以上もあり、ロシア軍の増強機械化歩兵旅団ならびに機甲旅団のための最新設備が整った大演習場「ムリノ」。
 この施設がモデルにしているのは、ドイツ連邦軍の「アルトマルクト」演習場なのである。
 そして、施設の建設は、ラインメタル社がほぼ請け負った。名目上は、ロシア国有防衛企業の「オボロンセルヴィス」社との「パートナーシップ」だが。

 これは、セルデュコフ国防大臣(当時)の手柄だった。
 セルデュコフは、ロシア陸軍を西洋化しようとした。装備も戦術も。ラインメタル社は、それに全面的に手を貸してやったのだ。

 竣成した施設は、世界最先端の訓練場となった。完成いらい、毎年3万人の露軍将兵が、ここで鍛えられている。

 ラインメタル社は、西側が2014からロシアに科している制裁に、明瞭に違反した犯罪企業である。

 2019年以降は、直接納品ではなく、「ガルニソン」というロシア商社を隠れ蓑にしてラインメタル社は対露の兵器密輸出を続行している。