有料記事なので貧乏人のこちとらは読めないのだが、それをフォローしている他メディアが複数あるおかげで概要は把握できる。過去数週間で、すくなくも10発のカリブルがこの木製HIMARSに吸引された。
道理で、ロシア大本営のドジ助は盛んに「ハイマーズをやっつけた」という発表を繰り返していたわけだ。すべて、モックアップをモノホンと信じ込んでやがったのだ。
ウクライナ軍ではデコイが有用であることを認識し、こういうのをもっと量産することに決めたという。
なにしろ有限のカリブルがウクライナの都市ではなくモックアップに向けて浪費されるならば、ウクライナにとっては絶大なメリットがある。
※「歩兵のデコイ」というのは今日では難しい。敵のUAVはサーマルカメラで偵察しているので、冷え物の案山子にはひっかかってくれない。戦車が冷えているのも、遺棄残骸だと思われて、相手にされない。ところが地対地ロケットランチャーや榴弾砲は違う。ボカージュの中に半日停車させていますという風を装えば、エンジンや砲身が冷えていたとしても、敵は疑わない。ちなみに露軍は「S-300」の風船デコイを量産していて、重要橋梁の近くにわざとらしく置いているのだが、風が吹くとゆらゆらするため、じきにバレてしまう。
※まちがいなくこれから偵察ドローンのカメラは「マルチスペクトラム」化する。それを如何に安価に軽量に実現するかの競争が、これから始まるのだ。虫や鳥の「眼」の研究が突破口になるかもしれない。こういうところには日本メーカーの参入余地があるだろう。
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Jakub Palowski 記者による2022-8-30記事「Korean K239 Rocket Artillery System ? New Developments Between Korea and Poland」。
ポーランドは韓国製の自走砲だけでなく、MLRS相当品も、大量に導入することを決めた。このたび合意が成った。
韓国製の多連装ロケットランチャー「K239」。射程80kmで終末GPS誘導可能。径239ミリ。韓国製8×8トラック車載。韓国軍には2015からあり。
K239からは、さらに大型(径600mmと400mm)の地対地弾道ミサイルも1~2発、発射できるという。そのレンジは「数百km」だという。スペック詳細は不明で、しかも、このタイプを韓国軍が実装しているのかどうかも不明。
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Defense Express の2022-8-30記事「Czechia Handed Over 72 T-72 Tanks to Ukraine, Gets 15 Leopard 2, 20 Leopard 2А4 And 40 Leopard 2А7 Tanks From Germany In Return」。
※記事タイトルそのまんまだ。訳すまでもなかろう。
2021年時点でチェコ共和国には89両のT-72があった。
戦車とは別にチェコはすでに、かなりの数の「ミル24」攻撃ヘリもウクライナへ譲与している。
※雑報によると、パキスタン製の122ミリ砲弾の新品がウクライナに届いている。動画で確認できる。どういうルートなのか不明。
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Aleksandra Klitina 記者による2022-8-29記事「Putin Removes Shoigu from Russian Army Command ? British intelligence」。
どうやらショイグ国防相は、ウクライナ戦争の作戦指揮系統からは外されたようである。29日以降、プーチンが直接に、将軍複数に対するブリーフィングをやっていると。
ショイグは67歳である。軍歴が無いために部下の少壮プロ軍人からは蔑まれている。
※ザポリッジア原発の、使用済み燃料棒貯蔵プールの破壊命令を、さりげなくサボタージュしたからか?