橋梁破壊専用に、リタイアした戦闘機の特攻機改造案がまたリバイバルするのではないか。

 現代の橋脚はあまりに頑丈なので、巡航ミサイルに毛の生えたようなものでは落橋させられない。となると、旧式軍用機に爆薬を満載した特殊改造機には、考慮の余地がまだ多いことになるだろう。

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 2022-9-1記事「Russian rail sector moves towards recession this year」。
    ロシア国鉄NTCの社長、セルゲイ・ポポフによると、8月時点で7000両から7500両の新鋭鉄道貨車が動かせないでいる。この数は9月には9000両に増えるだろう。6月だと、動けないのは1400両だったのだが。
 原因は、輸入部品、特にベアリングが手に入らぬため。

 ロシアでは1年に貨車は19万5000両、必要である。

 製造工場はその一部が、外国資本の所有であった。それが今次戦争でロシアから撤退した。ロシア国内では、ベアリングが作れないのだ。

 ロシアは中共からベアリングを輸入することを考えている。しかしこれには問題がある。現行のルールだと、途方もない関税がかかるのだ。

 これまで西欧とつながっていた鉄道輸送を、シベリア鉄道にシフトすることで、東向きで代置できるかというと、まったく無理。というのはシベリア鉄道の輸送キャパシティは、西方鉄道網とくらべて、細すぎる。

 ロシア運輸省によると、シベリア鉄道の輸送力は、現状、1億4400万トンだが、これを1億5800万トンまで増やすことはできるかもしれない。

 経済開発省によると、ロシアの今年の鉄道貨物輸送量は、昨年より7.3%減るであろう。

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 AFPの2022-9-4記事「China’s No. 3 leader to visit Russia next week」。
   中共のナンバー3、栗戦書(Li Zhanshu)が、今週の水曜日に、モスクワへ飛ぶ。

 ※栗は経済行政の助言者として熊プーから頼られている。軍事の話はできない。したがって武器バーターの線はないだろう。

 栗は、水曜日から、9-17までの日程で、ロシアに続いてモンゴル、ネパール、韓国も歴訪する予定。

 栗は72歳なので、今年じゅうには退職予定である。

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 2022-2-23記事「Hadrian X ? World’s first mobile robotic blocklaying machine」。
   「ハドリアンX」は世界初の、車載ロボット×1機によるブロック積み施工システムである。

 寝室×3、バスルーム×2の戸建住宅なら、3日間で、竣工させられる。

 このロボット(伸縮アーム×1)を載せるトラックの車種は、特に限定されない。だから、どんな現場にでも行ける。

 このロボットが、一個のコンクリートブロックを積むのにかかる時間は、20秒から30秒である。疲れを知らないから、1時間に1000個以上でも、積める。

 ブロックは特別製で、ふつうのサイズの12倍もある。しかし、大きさのわりに軽く、強靭だ。
 モルタルも、特製。45分で乾燥し、強力にブロックを繋ぎ止める。

 施主の望みとあらば、ふつうのコンクリートブロックや煉瓦でも、このロボットは、積んでくれる。

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 Rod Sweet 記者による2020-10-28記事「Block-laying robot Hadrian builds first two-storey house」。
   豪州のパースに本社があるFBR社(その前は、「ファストブリック・ロボティクス」社と称していた)が、自慢の「ハドリアンX」ブロックを建設ロボットに自動で積ませて2階建ての家を1棟、完工した。

 この技術は2017年にキャタピラー社が200万ドルを投資して開発させた。

 トラック車体から、長さ98フィートのロボットアームが伸びて、これが佐官工の正確さでブロックを迅速に積み上げてモルタル・セメントでつないでくれる。もちろん棒鋼で補強したっていい。エンジン騒音の苦情を無視できるなら終夜作業させてもロボットは文句は言わない。超スピードで家が建つので人件費を圧縮できる。

 ブロックは、ロボットアームの中のトンネルを通って、次々と供給される。

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 Nick Lavars 記者による2020-6-3記事「Hadrian X brick-laying robot ups the ante to 200 blocks an hour」。
   このロボットの名前は、英国にある「ハドリアヌス帝の壁」からとった。

 会社は、新コロ流行前に「毎時150ブロック積み」を達成。その後、「毎時200ブロック積み」を目指している。

 ※何年も前から鋭意改善を進めている大型ロボット技術らしい。これにわたしが注目する理由は、「3Dプリンター」工法よりも、養生時間が短縮されるはずであることと、生コンの無駄を極少化できるであろうことと、航空機の臨時掩体の「防爆壁」を急設するのに、おそらくこのロボットがすぐ役に立ってくれるだろうから。耐爆特性がすぐれた専用の特殊ブロックを積ませればいいのだ。補助重機とコンビを組めば、「かまぼこ状天蓋付き硬化ハンガー」だって可能だろう。また将来性も無限だと思う。たとえば、このブロック工法を水平面に適用することにより、市街地道路に「石畳」を貼れるのではないか。さらには、戸建住宅の基礎工事を、ブロック工法化してしまえるのではないか?

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 2022-8-30 にUpされたユーチューブの「You’ve never seen a boot like this WW2 Japanese boot」という動画。
  旧日本陸軍の軍靴(編み上げ半長靴?)が、細部すみずみまですばらしいデザインだと激賞されている。見えないところに手間がかかっているが、素材に無駄がなく、修理し易い。
 皮革は豚革を使っている。他国軍では牛が多数派なのに。豚レザーは、薄いから軽量。よって疲れない。

 ※いやこれどう考えても明治の「お雇い外国人」の設計だろ。というのは以下の事実列挙で納得できるはず。

 イザベラ・バードは、鶴形の縁日で、羊と痩せ豚が見世物になっているのを目撃。東日本ではこれらの動物は珍しかったのだ。

 福沢諭吉が緒方塾にいたころ、難波橋の牛鍋屋に頼まれて、生きた豚を、水殺してやり、その謝礼として、豚の頭をもらって、それを解剖したあとで煮て食った。

 西南戦争で北海道からやってきた官軍部隊は軍靴を支給されておらず、未だ草鞋だった。

 日露戦争では部隊は現地の牛豚を徴発したはいいが、誰も調理法を知らず、兵も味を好まぬので「脂肪積て山を為し内臓頭部、舌、骨等の処置に苦み至る処に放棄せられた」。

 明治初年、豚コレラが東日本で猛威をふるって、半分絶えたことあり。

 当初は、牛革主義だった。横須賀海軍工廠造兵部『新式皮革技術ニ関スル一資料』によると、明治4年に陸奥宗光がドイツ人技師4名を招聘し、ミネラル・タンニン法を導入。和歌山に皮革伝習所をおこし、陸軍用皮革を創製させている。素材原料は神戸牛。

 日露戦争中は、大倉組のNY支店から皮革を日本へ輸出していた。

 戸山学校編の明治45年の『剣術道具ノ手入保存法』によると、豚革は、毛孔が深く、3本づつ毛が配列しているので、牛と区別ができる。革で最も頑丈なのは、野猪。ついで水牛であった。

 豚箱という言葉は大6-2からある。
 S6時点で、学習院では、豚の屍体の試し斬りが恒例行事であった。※始めたのは明治末の乃木院長。

 海軍兵学校では、棒倒し以前は「豚追ひ」だった。紅白2組で 定まった区域に生きた豚をおいこむ。一方はこれを妨害する。最後には豚は蹴り殺されてしまう。

 鹿児島には幕末にすでに「豚汁」があった。
 肉屋から牛豚の骨をもらってその骨ガラ・スープを子供に飲ませれば子供の背が高くなるといわれて実践した人があり、それは本当だったと。

 戦間期のドイツは皮革需要の6割を輸入に頼る。その大宗は南米産。

 支那事変中、戦地から負傷で一時帰ったりすると、郷里の者たちは、すきやき、豚、トリでもてなしてくれようとする。が、これは有り難迷惑だった。なぜならシナ大陸では豚と鶏はありふれており、喰い飽きていたから。兵たちはむしろ魚と野菜を欲した。

 昭和24年時点でも、日本の家畜の首位は和牛で、170万頭。

 朝鮮では日本占領時代、牛>豚>鶏>狗の順でよく食べられていた。

 明治18年1月、三多摩壮士団は、血のしたたる豚の頭を竹槍につらぬき、あるいは鶏を竿上に懸けて銀座までデモ行進。これはシナ・朝鮮を征伐せよという寓意であった。

 『三井――日本における経済と政治の三百年』によると、敗戦後の20年間は、コークス用石炭、繊維原料、皮革、獣脂、穀物、大豆は、すべて戦前の支那からアメリカに、供給元が交替した。

 こうした資料から考えて、旧軍のブーツ用の豚革は、多くは大陸、一部は米国から輸入したものではなかったかと想像できる。

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 Kimberly Johnson 記者による2022-8-31記事「U.S. Army Grounds Fleet of CH-47 Chinooks Because of Engine Fire Risk」。
  輸送ヘリのチヌークが飛行停止になっているのは、「T55」エンジンの「オー・リング」に、ハネウェル社製の正規純正部品ではない「まがいもの」が混在していることが、点検であきらかになったため。

 ※HARMは2010年代に、旧世代のものも逐次に内容がレトロフィット工事されているから、停波したレーダーの見当座標にそのまま突っ込んで行く機能はあるだろう。よしその機能が無い30年前の在庫品などというものがあったのだとしても、TB2との組み合わせでは良い結果を出せている。SAMが停波すれば、TB2は悠々と上空を飛んで可いからだ。ナゴルノカラバフではまさにこの現象が生じていた。「待ってました」という感じだ。じっさい、SNSには怒涛のように、TB2による戦車撃破動画が上げられるようになっている。これからいよいよ、ナゴルノカラバフが再演されるのか。

 ※雑報によると、露軍が都市に落下させたロケット弾(?)の弾頭の中味にフレシェット(=金属ダーツ)がギッシリと詰まっているおそろしい写真。型番は不明である。

 ※来年配備開始されるイスラエルの「メルカバ5」には、全車に、対ドローン用の電波兵器が備わるのではないかという噂。想像するに、APSというよりは「高射機関銃塔」のようなものが乗っかるのではないか。