中共軍は、本年末を以てすべての「殲7」(ミグ21コピー戦闘機)を、退役させる。

 2023-2-28記事「Romania Warns Of ‘Fake News’ About It Massing Troops On Moldovan Border」。
   ルーマニア国防省が注意を喚起している。ロシアのメディア工作員がSNSに「ルーマニア軍がモルドバ国境に集結中」という偽情報を流していると。

 ※なぜかルーマニア語が通じず、ロシア語しか話せない「民間人」が、今、モルドバの首都に集結して、反政府デモを繰り広げて騒いでいる。プー之介が2014以前の成功体験に固執し、またも「ハイブリッド工作」を試みているわけだ。モルドバ東部は、世界に残った最後の「レーニン主義」の村。冷戦期の腐敗した共産党の役人どもが、昔の左うちわ生活を忘れられないのである。おそらくプー之介が亡命するとしたら、これほど居心地の好い土地もないであろう。ただし、ウクライナ軍はいつでも一瞬にしてモルドバ東部を制圧できるし、ルーマニア軍と協同すれば、モルドバ西部も好きなようにできる。いままでそれをしないでいるのは、モルドバの密輸利権に、ウクライナ人も深く寄生してきたという、汚れた既往があるのだ。

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 ロイターの2023-3-1記事「Poland says Russian hackers attacked tax website」。
   ポーランド政府が水曜日発表。ロシアのハッカーが、オンラインの税務申告サイトを妨害していると。

 いまのところ、納税者の個人データは漏洩していないという。

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 AFPの2023-3-1記事「Finland Starts Construction of Russian Border Fence」。
    フィンランドは、ロシアとの国境のうち200kmについて、「壁」を建設しはじめた。
 工費は4億ドル。

 早いところは6月末に完工する。
 が、全体が竣工するのは2025年になるだろう。

 フィンランドはロシアと1300kmの陸上国境を共有する。

 壁の高さは3m。堤上に有刺鉄線。要警戒区域には暗視カメラ、投光器、拡声器も。

 いままでは、木柵があるばかりであった。それは家畜の「越境」を止める役にしか立たぬものであった。

 今次戦争の直前、プー之介はベラルーシを使い、ポーランド国内へ大量のシリア難民を越境させようとした。国境にしっかりした壁が無ければ、これに類した治安攪乱作戦をゆるしてしまう。だから工事を急ぐ。
 必要な法律は2022-6にフィンランド国会で成立している。

 エストニア、ラトビアも、壁建設を進めている。

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 Igor Bozinovski 記者による2023-3-1記事「Serbia orders loitering munitions from UAE」。
    セルビア軍は、UAE製のロイタリングミュニションを発注した。
 「エッジ・グループ」というメーカー。ハルコン社の子会社である。

 アブダビで2-20から2-24まで「IDEX 2023」という兵器ショーをやっていたのだが、そのオープニング式でセルビア大統領が公表した。

 機種に言及は無かったのだが、ベルグラドの新聞が、どうやら「RW-24」だと絞り込んだ。
 納品は半年以内(数量も価格も不明)。そしていくつかの部品はセルビア国内で製造されるという。

 ※ネットで調べると、RW-24はプッシャープロペラの固定翼UAVで、全重45kg。トレーラー搭載の大掛かりなカタパルトから20分かけて発射される。滞空2時間。ペイロード8kg。レンジ100km。巡航速力130km/時。このペイロードからして「低速で飛ぶ重ATGM(もしくは107mm迫撃砲弾)」のコンセプトだと思われる。レイアウトは、めいっぱい揚力を稼ぎつつ、ウイングスパンを圧縮するために、ダイヤモンド形の複葉&無尾翼としたように見える。この構造は頑丈なので、あるていどAAの近接炸裂にも耐えてくれるだろう。

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 Andrew E. Kramer 記者による2023-3-1記事「In an Epic Battle of Tanks, Russia Was Routed, Repeating Earlier Mistakes」。
    ここ3週間、Vuhledarという南部の炭鉱町で激戦が続いているのだが、露軍の戦車運用が緒戦からまるで進歩しておらず、AFVの墓場と化しているという。

 すなわち露軍は、道路上を、一列縦隊の隊形で、AFV群を前進させ、むざむざと宇軍の火網の中に入ってくるのだ。芸が無い。

 とうとう先週、この戦線での露軍のAFVが尽き果ててしまい、露軍は歩兵だけで突撃してくるようになったという。

 ※待ち設けた「キルゾーン」に敵の一列縦隊が入ってきたら、樹林線に隠しておいた戦車砲などで一斉に遠射する。敵AFVが路外へ逸れて引き返そうとすると、そこには無数の磁気地雷が埋まっている、という寸法らしい。どうも、磁気信管付きの対戦車散布地雷が、大活躍していると思われる。あるSNS投稿写真によると、対戦車地雷は、土中には埋められていない。地表にむき出しで散在しているのだ。しかもその多くが、非舗装農道の「轍痕」の上に正確に乗っている。これはいったいどういう敷設方法なのか? ちょっとわからない。

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 Alexander Riedel 記者による2023-2-27記事「Pentagon tells service members to stop displaying giant US flags at major events」。
     ペンタゴンは全将兵に警告した。巨大な米国国旗とともに落下傘降下するようなイベント演出は許されない、と。

 連邦には国旗の尊厳を保つための厳密な法令があるのである。たとえば、国旗を平面に展開して保持するときは、それを地面や建物に決して接地させてはいけない(棺の場合だけが例外)。

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 Julia Buckley 記者による2023-2-25記事「The extraordinary train lifeline behind Ukraine’s Rail Force One」。
    ウクライナ領内を政治家が飛行機で飛ぶのはとても危険である。
 そこで鉄道が大活躍する。
 これまでに200人以上の外国政府使節が列車でウクライナ入りしている。

 2022年の1年間、鉄道によって、2890万トンのウクライナ産の穀物が、隣のモルドバ、ポーランド、ルーマニアへ搬出された。

 もっか、飛行機および自動車・バスの旅行が制約されてしまっている、国土の広いウクライナでは「寝台旅客列車」の存在価値が、とても大きくなっている。、

 キエフ発の長距離出張プランは、夕方に駅から出発し、車中泊し、翌朝、目的地に着くというパターン。

 2022年、外国からの人道援助物資33万6000トンも、列車によってウクライナ領内に搬入されている。

 ウクライナの鉄道従業員319名が、露軍によって殺された。2022年に。負傷した従業員は703名。

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 Lauren Giella 記者による2023-2-28記事「Lt. Gen. Outlines Key to Beating Wagner’s Brutal ‘WWI’ Fighting in Bakhmut」。
    シンクタンクのISWは言う。ロシア正規軍は、ワグネルがバフムト北方で見せている新戦法を採用している。すなわち「分隊規模での正面突撃」である。さりながら、作戦上のめざましい占領地拡大は、できていない――と。

 ※防弾衣のセラミックプレートや、戦場救命のシステムが充実したことにより、今日の西側軍では、戦死者と戦傷者の数比が開いている。ウクライナ軍でも、それは1:20だという。かたや露軍は、1:3だという。これはノモンハンと同じか、それよりも酷い。

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 Boyko Nikolov 記者による2023-3-1記事「Azov units use C7A1 rifles: 2-3 times longer barrel life over M16」。
    ウクライナ軍に属する「アゾフ連隊」は、「コルト・カナディアン」社製の「C7A1」自動小銃を装備している。M-16の銃身を太くして銃身寿命を2倍以上にしたもの。オランダが寄付した。

 「C7」と「C7A1」の違いは、スコープ取り付け用のレールだけである。550mまで当てられる。
 A1のレールは、ピカティニー(ミルスペック1913)よりも溝の感覚が狭い。また、座が高い。ドットサイトが見やすくなり、近接市街戦から遠距離狙撃まで対応可能になる。

 コルト・カナダ社は、かつては「ディエマコ」社と言った。

 ※露軍の装甲車の機関砲によって、かなり正確に照準をつけられて撃たれまくっておりながら、なおもその塹壕を固守して、果敢に小火器で射ち返している宇軍歩兵の、ドローン空撮動画がSNSに出ている。曳光弾が含まれているため、文字通り「タマの下を潜る」とはどういう景況なのかが知られる。こんな動画が撮影されたのは人類史上、初だろう。この貴重動画のおかげで、軍事小国の野戦陣地を守備する歩兵にはどんな装備が必要なのかも見当がついた。ひとつは「他撮り棒と擲弾筒」の組み合わせ。もうひとつは「生身の歩兵に代わってRPGを発射してくれるアバター」だ。他撮り棒は、長い垂直ロッドの先にCCDカメラと測距儀が付いたもの。これと塹壕底部の擲弾筒の照準儀、ならびに壕底歩兵のゴーグルをAI連動させることにより、歩兵が塹壕からまったく頭を出すことなく、曲射弾道の擲弾を正確にFEBAへお見舞いしてやることができる。RPG発射アバターは、ペリスコピック式に背伸びをして、近距離の敵AFVを直接照準し、そのままRPGを発射もしてくれる「腕だけロボット」だ。その照準カメラは、有線によって壕底歩兵のゴーグルに直結していることは、申すまでもない。市街戦や、対ドローン自衛射撃にも、適用可能だろう。

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 Emma Helfrich, Roy Choo 記者による2023-2-28記事「Meet Australia’s Home-Grown ‘STRIX’ VTOL Combat Drone Concept (Updated)」。
   BAEシステムズの豪州支社が、すごいVTOL無人機を完成した。コロンブスの卵。

 2枚の固定翼を櫛形に、かつ、段違い平行棒のように配列する。前の主翼は低翼。後ろの主翼は高翼である。その2枚の固定翼の先端(4箇所)に、真正面向きの大口径ローターを取り付ける。

 この機体には、長脚の前輪×2と、短脚かつ小径の尾輪が、固定されている。そのため、地上に引き出した機体の機首は、水平ではなくて、斜め45度上を向いている。とうぜん、主翼固定の4軸ローターも、斜め45度を向いている。

 ローターブレードはかなり長いのだが、軸が斜め上向きになっているおかげで、その回転外縁が地面を叩くことはない。

 エンジンを始動させると、尾輪は接地したままで、まず、機首が45度、持ち上がる。これにより、ローター軸は、完全に垂直となる。そのまま、「クォッドコプター」の制御要領にて、垂直に上昇開始。
 ほどほどの高度まで達したところで、徐ろに機首を下げ、スムースに水平飛行へ遷移。

 製品名は「STRIX」という。

 ペイロードは160kgもあるので、ヘルファイア級のASMを複数、吊るして飛べる。最大離陸重量は900kgである。

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 ストラテジーペイジの2023-3-1記事。
   ウクライナ戦争の余波。イランが対露援助に本腰を入れ始めたので、イランの手先のゲリラたちが、親分から補給を受けられなくなっている。

 たとえばイエメンのゲリラは、イランから燃料が来ないものだから、地場の樹木を切り倒して炊事の燃料に使っているという。

 ※イランの小艦隊をブラジル政府はリオデジャネイロ港に迎え入れる。「G20」なんて欠席するのが正解だね。五輪もこの調子で辞退しよう! これからず~っと、辞退でイイのだ。

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 Ashish Dangwal 記者による2023-3-1記事「US To Deploy ‘World’s 1st Carrier-Based Unmanned Aircraft’ To Japan; Aims To Keep China Away From Taiwan」。
    米海軍はげんざい、唯一の前方展開空母として『ロナルドレーガン』を横須賀に置いているが、これは2025年に『ジョージワシントン』と交替させる予定である。2015にした交替の逆パターンだ。

 そのさい『GW』には、艦上給油無人機「MQ-25A スティングレイ」が搭載されるという。米海軍初の艦上無人機配備となる。