棺桶はビバークテント代わりになる。ドローンの目も欺けるかもしれない。

 『ドイチェヴェレ』の2023-4-2記事「German military facing recruitment gap, says commissioner」。
    ドイツ連邦軍はいま18万3000人だが、2031年までに20万3000人に増やしたい。しかしこれは至難の目標値である。連邦議会内の国軍コミッショナー氏は、とても無理だと言っている。

 志願兵が永年勤続してくれないで、途中で辞めてしまう。

 志願兵を募集する事務当局の個人対応が遅すぎる。潜在応募者の関心分野を把握したら即座に回答し、資料を送ってPR等しなくてはいけないのに、まったくそれが遅い。これでは民間に人材をとられてしまうのはあたりまえ。

 政府にとって、軍隊の装備は、予算さえつけられれば、あとは増やすのは簡単だが、志願兵を増やすとなると、格段に話が難しくなる。

 特に頭が痛いのは、志願兵の中に「アンチ・リベラル」の政治志向者が多いこと。ある意味あたりまえだが、ドイツの場合、そうなんですでは済まなくなるのである。

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 Thomas Newdick 記者による2023-4-3記事「Our First Look At An ALTIUS-600M Loitering Munition Detonating」。
    米国の「Anduril工業」というメーカーが開発している「アルティウス600」というロイタリングミュニション。昨年から米陸軍に納品されており、ウクライナ軍にも渡されている。実験中に撮影された、こいつの弾頭威力が、公開動画でPRされている。

 「アルティウス600」の全重は20ポンドから27ポンドというところ。そこから算定すると弾頭重量は3ポンドから7ポンドの間になるだろうが、そのわりにはド派手な爆発が起きることが、デモ・ビデオから分かる。

 ※全重の「四分の一」から「三分の一」を弾頭に配分できるという算式があるのか。

 バリエーションには、片道特攻型と、回収して再利用できる型とがある。
 レンジは276マイル。滞空4時間可能。

 円筒状のコンテナからガス圧で射出するので、プラットフォームを選ばない。UH-60ヘリコプターやC-130輸送機、P-8哨戒機からでも、射ち出せるのである。

 メーカーでは、レンジを310マイルに伸ばした「アルティアス700M」も製造している。弾頭重量は35ポンド。

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 2023-4-3記事「120mm mortars for the TDF of Ukraine from the “Come Back Alive” Fund」。
   「カムバックアライブ」(生きて帰って来いよ)基金の代表、アンドリー・リマルクは発表した。
 ウクライナの郷土防衛軍用に供給するための6門の120ミリ迫撃砲の最初のバッチが工場から出荷されたと。

 財源はすべて市民からの寄付である。

 現状、ウクライナの郷土防衛軍(予後備役兵からなり、出身地域の防衛に任ずる)は、60ミリ~82ミリの迫撃砲しか装備していない。せいぜいレンジは4kmである。しかし120ミリ迫撃砲なら7.1km届くのである。

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 ※この記事はエイプリルフールねたである可能性がある。
  Benoit Vitkine 記者による『ルモンド』の2023-4-2記事「Students at an elite Russian university demand the right to refuse learning Chinese」。
   「モスクワ科学技術大学」(MFTI)は、3月末に決定した。新学年からは、1~2年生は英語必修なのは今と変わらないが、3年目からは中国語を学ばねばならない。理由は、2030年までにはMFTIの分野における学術論文の50%は中国語で書かれているはずだからだと。現状では27%だそうである。

 もし従来のように第二外国語としてスペイン語、フランス語、ドイツ語を学びたい学生は、卒業単位に加算されない自主受講が可能。ただし受講料を別途納めるべし。

 この決定には学生たちが反発している。同学はエリート大学で学生は6000人。

 ※ポーランドでフェンシングの国際大会が開かれるのだが、もしロシア選手が参加したい場合、「今次戦争を支持しません」という文書に署名しなければならない。ロシア選手たちは署名をしなかったという。

 ※モスクワ大学の経済研究所によると、ロシアの自動車産業は、弾薬の製造を政府から命じられており、そのおかげでロシアの弾薬生産は7%増えたのだが、同時に、自動車の生産は67%減となった。