オートバイを冠水被害から保護し、同時に水害救助用の道具にも仕立てられる「特装ボート」は可能である。

 大排気量の高額な自動二輪車を載せても沈まぬサイズの「小舟」。
 その舟底に、バイク整備工場にある試験ベンチ(シャーシローラー、あるいはクローラ式タイヤ駆動試験機)の簡略型を置く。併せて、自動二輪車を小舟上に安定的に固縛する器具を付ける。
 舟上で自動二輪車を「発進」させると、バイクの後輪からローラーまたはクローラーに伝達されたトルクは、ユニバーサルジョイントを介して、船外スクリューを回す。
 この動力リレー部(ユニバーサルジョイント)の保護カバーは、そのまま、バイクを押して船尾から小舟内へ搭載するさいの「ランプ」にもなっている。
 これ1艘では浮力の余裕が足らず、複数の人々を救助するには不十分だ。そこで、この小舟の横にもう1艘、プレーンな「手漕ぎボート」や「筏」等を、アウトリガーのように連結できるようにする。これにて安定性は倍化し、横波を食らっても小舟が横転する心配をしなくて可いだろう。

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 Parth Satam 記者による2023-6-11記事「It’s No Romance! Taiwanese Volunteer Shares Painful Account Of Ukraine War; Says Entire Unit Wiped Out Twice」。
   台湾からウクライナに行って義勇兵になっている人の証言。
 所属している部隊の受傷率は50%、戦死率は20%で、きわめて高い。いままでに二度、「全滅」状態になった。遊び感覚では1日も務まらない。装具の重さは30kg。ここでは英語が理解できれば、ロシア語・ウクライナ語はわからなくても可い。

 この人は1万ドルを自弁して、できるかぎりの個人装備を揃えて自費渡航した。私弁器材には暗視ゴーグルも含む。

 ※げんざいウクライナの南部戦線では、西側の暗視装備の優越性を利用すべく、夜間にできるだけ浸透を図っているように思われる。

 ※某英文ニュースサイトで、ロシアのウラル以東の、ひなびすぎた寒村の風物写真特集があって、ぼんやり眺めていたら、ある新品自転車の写真に目が釘付けになった。折畳み式の、一見、ママチャリ(ただし前カゴ無し)なのだが、なんとブレーキがついてないのだ。前輪にも後輪にも、ハンドルにも、それらしいモノが見えない。坂道というものがなく、しかも道路が未舗装だから、スピードの出しすぎの危険はゼロなのか?

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 2022-6-11記事「Naval drones attacked the Russian reconnaissance vessel Priazovye」。
    また海上無人特攻艇の戦果。
 無線信号を収集するスパイ船『Priazovye』(全長95m)を、セバストポリから南東に300km離れた洋上で、爆装ボートが攻撃した。破壊程度は不明。

 モスクワ時間の11日01時30分頃。

 この襲撃はまず米軍の「RQ-4B グローバルホーク」がロシア船を偵知してお膳立てした――とロシア軍大本営は主張している。

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 備えよ! 最新の「地雷戦」に!

   反転攻勢が始まった途端、じつは、西側製AFVも露軍の古い対戦車地雷に悩まされてしまうことが、ハッキリした。

 なんとありがたい戦訓ではないか。
 おかげで、これからどんな装備を用意しておいたらよいのかも、われわれは、分かったのである。

 海軍の機雷掃海作業の最後の仕上げには、実際に重いフネを走らせてみる。乗員はフルアーマーで、最上甲板からいつでも脱出できるようにして行くのはもちろんだ。この廃船改造特攻船を、終戦直後は「ブタ船」などと呼んでいた。

 この「ブタ船」を無人化し、小型トラックのサイズにまで小型化し、前に2輪、後ろに1輪を取り付ける。
 駆動は前部の2輪を回し、操舵は後尾の1輪の軸を捻ることによる。
 3つの車輪は敢てゴムにせず、鉄輪とすることで、鋼鉄「履帯」に似た振動と磁気変化を地面に与える如くす。

 車体はボート状を呈し、その「荷室・荷台」には、飲料水や食糧など、非誘爆性のデュアルユース需品を積載して、常に味方AFV部隊を先導せしむ。この積荷量を調節することで、3輪の接地圧値を味方の車両装備に合わせやすい。リモコン操縦は、後続の有人AFV上から目視で行なう。

 この逆3輪の「ブタ車」が機械化部隊の縦隊先頭に立つことで、いちどに3条の、地雷が反応しなかった轍痕が味方に示される。(4輪車だと2條しかできない。)

 1台の「ブタ車」が地雷を踏んで動けなくなったら、すぐに2台目の「ブタ車」が先頭に立つことは無論である。

 使い捨て覚悟の装備なので、そんなに惜しむ必要もないけれども、車体をボート状にしておけば、対戦車地雷の爆圧を少しは受け流せるだろう。後日、農用トラクターでひきずって回収するのに便利だ。

 車体をボート状にしておくことにはもうひとつの意義がある。浮航させて、「敵前渡河作戦」や「上陸作戦」の第一波に投入することができるだろう。もちろん、横一線のスウォーム運用である。

 積荷を食料品にしておくと、擱坐して遺棄された「ブタ車」に、数時間後、敵兵が寄ってくるかもしれない。それは偵察UAVからよく見えるから、敵兵が蟻集したところで、こっちのMLRSが仕事をしてくれるだろう。

 ※ロシア大本営の注意力を分散させるためにNATOとスウェーデンがしっかり仕事をしている。スウェーデン政府は、NATOに加盟する前であっても自国内にNATO軍が駐留することを許すと公言した。そして今、バルト海で、数十機のF-35をサンクトペテルスブルグに向けて飛行させては引き返すという空軍演習が展開されている。プー之介の地盤を脅かそうというのだ。