ロシア軍が1隻の無人爆装ボートを鹵獲したのを宣伝している。

 写真によると、3枚もの衛星通信アンテナがついている。そのくらい回線を多重にしないと特攻ボートのリモコンはできないのだと想像できる。そしてそこまでしてもこの1隻は、制御から放れて逸走したか、エンジンが故障し、クリミア半島のどこかの海岸に漂着したのであろう。

 この水上特攻ロボットは、船体には大した秘密は無く、衛星通信がカギなのだということが、ロシア人には分かったはず。ということは、模倣は難しい。自前の衛星回線を随意に使えることが前提になるからだ。それは多数のLEO衛星群である必要がある。静止軌道やモルニヤ軌道ではダメだ。(日本の場合は準天頂で可い。ただし衛星数は今の十倍くらいにしとかないと、中共のASATでやられておしまいだろう。)

 余談。ガダルカナルで得られていた戦訓。
 大発は蟻輸送に使えるが、小発は航洋力ゼロ。
 その大発も、駆逐艦の艦尾波を被ると転覆してしまう。

 駆逐艦で大発を曳航する方法はダメ。
 内火艇で大発を曳航する方法は、なんとかなる。

 昼間に空から見つかる船艇は、すべてダメ。大発も見逃されない。
 沖合いの珊瑚礁線の上を越すときには、大発から折畳舟(手漕ぎ)に乗り換える必要がある。

 以上から得られる教訓。
 コロムビア麻薬カルテルの「ナルコサブ」は、離島からの脱出には、屈強のマシンである。これがあったら一人のこらずガ島から転進できた。戦前の技術でも、大発の建造コストと大差ない金額で、製造できただろう。

 太洋をゆっくりと潜水にて横断し、障害物を乗り越え、上陸も自在な生物に「海亀」がいる。この形態と機能を機械で模倣することを考えなくてはならない。もちろん、自爆型。
 ヘンダヘーソン飛行場を海側から牽制するのに、これが有望だった。

 36糎砲の砲弾に25㎜機銃弾を充填することができるのなら、乾パンだって充填できたはずだ。吊光弾の仕組を転用して、戦艦・巡洋艦の主砲で糧食を正確に味方部隊の図上へ打ち出せたはずだ。潜水艦に「ム弾」を載せて、これを実行することもできたはず。

 「液状糧秣」は今日の災害救助用としても開発する価値がある。厚さ数十mの瓦礫の下に閉じ込められた人に対して、細いチューブを到達させれば、液状食糧を補給できるのだから。水分と栄養と薬剤と光源と通話マイクを同時に与えられる。

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 FP Staff 記者による2023-11-22記事「US to deploy ‘missile wall’ in Pacific to checkmate China in 2024; Japan most likely host」。
   『アジアタイムズ』によれば、米陸軍の太平洋方面司令官のチャールズ・フリン大将は、ノヴァスコシアで開催された「ハリファックス国際セキュリティフォーラム」において演説した。米軍は中距離ミサイルを2024年に太平洋に展開する。それにはトマホークとSM-6が含まれると。

 以下は匿名記者の考え。中共に対する「ミサイルの壁」を構築するとしたら、その場所は日本領土しかない。韓国やタイは中共と対決する気はない。フィリピンは弱すぎる。けっきょく日本しかないのである。INFの日本展開もあり得る。

 ※この真相を探らんと、中露のスパイが首相官邸に盗聴器でも仕掛けたか?

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 Joseph Trevithick 記者による2023-11-22記事「Jetpack Features Glock Autopistol Aimed By Moving Your Head」。
   ジェットパックで空中浮揚しているとき、人の両手は塞がっており、自衛火器を操作できない。
 そこで、背中のパックから伸びたロボットアームの先端に「グロック7」9㎜自動拳銃をとりつけ、人の視線でその銃口の向きを制御して発射できるようなシステムが、開発されつつある。

 拳銃の左右方向の射界は比較的に限定される。これは空中で人体の向きを簡単に捻ることができるからだ。拳銃の垂直方向の射角は大きく動かせる。