プー之介は「ファルスフラッグ」としてモスクワで核爆発を起こさせかねない。誰か止めろよ。

 Robert English 記者による2023-11-24記事「Bad history makes for bad policy on Ukraine」。
    いま露兵の毎日の死傷者数はウクライナ兵の3倍になっているが、ロシアには長い伝統がある。死傷者が多いことは何の問題にもされないという国柄なのである。

 WWII中の「クルスクの戦い」。ソ連軍のジューコフ元帥は、86万人のソ連兵を死傷させた。対するドイツ軍の死傷は20万であった。ソ連軍は戦車1500両を喪失。ドイツ側は500両を喪失。
 ソ連ではこの会戦は、偉大な大勝利だったということになっている。

 ペトレアス元CIA長官は予言した。ウクライナ軍がモスクワをドローン攻撃することで流れが変わる。モスクワ市民にとってウクライナ戦争はずっと他人事であったが、モスクワが恒常的にドローン空襲されるようになれば、そうはいかなくなる。ロシア政治を動かしている層の人々が、この戦争は持続できないと理解するので、プーチンはひきずりおろされる。

 80年代のアフガニスタンの泥沼が、西側との関係改善を重視するミハイル・ゴルバチョフに権力を与えた。
 ゴルバチョフは、泥沼からの出口を探せる人として、当時のソ連のエリート層から期待されたのである。

 ポイントはこうだ。
 戦場で多数のロシア兵を殺してもすぐには戦争は終らぬ。
 しかし《今の戦争はロシアにとって無限の泥沼だ》とモスクワ住民に理解させ、《だったらトップの首を挿げ替えよう》というコンセンサスの内圧が高まったときに、ロシアの侵略戦争は、終了に向かう。

 ロシア人に創意工夫は無いのか? そんなことはない。トラック車載の多連装ロケット砲「カチューシャ」を発明したのはロシア人である。ドイツもアメリカも、それを模倣したのだ。

 米国は戦前は世界の民主主義の兵器廠だった。だが今は制約がある。民間企業は「在庫」を避けたがる。最低コストで製造する癖もついている。国外の誰にでも武器弾薬を売ってよい時代ではなくなっている。環境保護にも配慮せねばならない。こうした制約はロシア企業にはまったく無い。だから武器弾薬の量産競争になったら、昔のように米国が断然優勝かどうかは分からない。

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 Jie Gao, Kenneth Allen 記者による2023-11-20記事「PLA Officer Cadet Recruitment: Part 1」。
   中共軍の士官学校を「院校」という。1998年には63校あったが、2017年に34校に減らした。

 高校新卒者を「普通高中卒業生」といい、そこから士官学校コースに進む者を「学員」とよぶ。

 士官学校は、航空機パイロット要員か、それ以外かで、大きく異なる。

 1956年いらい、「全軍院校会議」というのがあり、16の軍学校が方針を話し合う。

 その最後の会議は2017年であった。会議を仕切るのはCMC=中央軍事委員会で、その委員長は胡錦涛だった。今の習近平はまだ一度もこれを開いていない。

 中共軍が、下士官を育成するための軍学校〔旧軍の陸軍教導学校に相当か〕を初めて設けたのは1982年である。

 中国では「下士官」のことを「士官」と呼ぶ(?)。※中国で「士官学校」といったら、それは教導学校のこと?

 徴兵された兵隊でも、特に秀でた資質があれば、士官学校コースへ行ける。
 下士官からの抜擢コースは「生長幹部」という。

 身体検定のスタンダードのことは「軍隊選抜軍官和文■人員体検標准」という。

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 米空軍大尉 Benjamin Goirigolzarri による『プロシーディングズ』2023-11月号記事「Lighting Up the Maritime Gray Zone」。
    マレーシアのEEZにある「ルコニア礁」は、海底ガス田の存在が見込まれている。そこにCCG(中国海警)の公船がやってきてマレーシアの軍艦にイヤガラセを繰り返している。

 米海大の、海上ゲリラ退治研究プロジェクトの指摘。中共が他国EEZでやっていることは、システマチックな海上の野蛮主義。国際法を蹂躙し、公海の自由の原則を否定する。支那式の序列世界を公海にも他国EEZ・領海にも及ぼさんとする。特に弱い国を狙う。

 ※露軍の簡易型ランセット(新型カミカゼドローン)のアルミ製カタパルトからの発射手順が克明に動画で紹介されている。射出直後に高度が下がってしまうところが恐ろしい。どうもゴム紐式は信用できないという印象を受けた。弓の仕組みを応用するべきだろう。

 ※唐突ですが、「自転車のプラモデル」という趣味はあるのでしょうか? もしあるのなら、市販されていない自転車のスケールモデルを、スクラッチビルドできる人がいるはずですよね。たとえば戦前型の自転車を。そういう方からのご連絡をお待ちします。