1日に100万バレルを輸出していたロシアの軽油の生産量が急減。

 精油所へのドローン特攻が効きまくっているらしい。

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 Joseph Trevithick 記者による2024-3-13記事「Phalanx CIWS Costs $3,500 Per Second In Ammo To Fire」。
   CIWSの20mm弾の値段。現今の主力弾薬は、サボの中にタングステン弾芯が入った「マーク244 Modゼロ」、別名ELC(破壊力強化弾)で、こいつは炸薬ゼロ、焼夷剤もゼロだが、1発で45ドル84セントする。それを毎秒75発、発射する。だいたい2秒のバーストで7000ドルという勘定になる。

 この価格は、海軍がまとめたFY2025の予算要求書から判明した。

 ファランクスは、独立した捜索レーダー、独立した照準レーダー、さらに光学/赤外線照準具を備えているので、艦のレーダーが止まっているときでも、ファランクス単独で防空戦闘ができる。

 発射速度は毎分4500発、もしくは3000発の、2速切り替え式である。

 対艦ミサイルを迎撃するのが主務だが、今日では、特攻ボートも狙える。

 ファランクスのバーストは基本的に2秒間である。そのあいだに20mm弾が150発、飛び出す。
 弾倉には1550発、入っているから、4500発モードなら2秒バーストを10回、繰り返すことができるわけだ。

 かつてはCIWSはELCではなく「マーク149」という榴弾を発射していた。ELC弾は分離サボの中に入っているのだが、弾重は「マーク149」より48%も重い。しかも高速だから、「集束性」が向上したわけ。

 ファランクスを陸上向きにした「C-RAM」、別名センチュリオンが発射する弾薬は、「M940」という多目的弾で、炸薬+焼夷剤+タングステン芯。空中の標的(敵の迫撃砲弾など)に当たらなかったときは、地上に落下する前に自爆する。

 「M940」は1発が80ドル70セント。これも陸軍のFY2025予算要求書から判る。

 ちなみにF-15Cが940発抱えて飛んでいるバルカン砲の20mm弾は、「PGU-28A/B」という徹甲+炸裂弾で、1発34ドル。F-16はこれを511発抱えて飛ぶ。

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 The Maritime Executive の2024-3-14記事「U.S. Calls on Panama to Withdraw Registry of Tankers Carrying Iranian Oil」。
    米政府はパナマ政府に対して、イラン原油を運んでいるタンカー6隻について「パナマ船籍登録」から外すように要求した。

 パナマ船籍の商船は、総トン数では今やリベリア船籍の商船に抜かれている。それでも2023年時点で8500隻以上がパナマ国旗を掲げて走っている。

 イランやロシアは「船籍ホッピング」によって国連制裁を逃れようとしている。ロシア船はガボン国旗を掲げることがこの頃では増えた。

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 2024-3-14記事「Russia produces about 250,000 shells per month」。
   CNNの報道によるとロシアは月産25万発のペースで野砲用榴弾を製造中だという。

 すなわち1年で300万発となるが、これに対して米国と欧州を合わせても年産120万発にしかならない。

 米政府の計画では、2025年末になってようやく、月産10万発になる。ロシアの半分以下だ。

 ウクライナ戦線では現在、露軍は毎日1万発の砲弾を発射している。対する宇軍は毎日2000発を発射している。

 ※宇軍は壊れたM777の部品を数門分、寄せ集めて、1門のつぎはぎM777を組み立てているという。タマをやたら撃つのはいいが、大砲もじつは消耗品だから、じきに壊れてしまうのだ。そこで英政府は調達を打ち切った牽引榴弾砲の製造もまた再開しなくてはならないと考えている。