ノヴゥロシスク軍港の潜水艦岸壁の陸側に、キロ級潜水艦の黒いシルエットがペンキで描かれている。巡航ミサイルの画像照準AIを騙くらかして、そっち側に着弾させようという魂胆だ。

 Editor OilPrice.com 記者による2024-3-19記事「The Gas Find That Could Transform Europe’s Energy Future」。
   オーストリー領内のアルプス山地で、天然ガスの試掘ボーリングをしたら、最初の1穴で、巨大ガス田にブチあたったという。これは過去40年で最大の大当たりだという。月曜日発表。

 ※これでドイツは原発路線に戻らなくてもよくなったと考えているところだろう。

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 Tom Holsinger 記者による2024-3-20記事。
    露軍のハードウェアのうち、砲熕兵器の摩滅減損が深刻。これは外からは目に見えない。目に見えるハードウェアでは、AFVの損耗がやはり深刻。

 このダブルパンチで自走砲が急減しているため、古いストックの牽引砲をひっぱりだして穴埋めさせている。

 最終在庫品は、牽引式122ミリ榴弾砲だ。50年以上前の製造だが、2021年時点で4000門あったと推計されている。
 この122ミリ牽引野砲が消耗すると、もうストックは無い。新造するしかない。しかしロシアの砲熕野砲の年産力は、200門くらいである。

 砲熕兵器の年産量を2000門くらいに引き上げないと、ロシアは、2024年以降、継戦が難しくなるだろう。

 現代の大砲は、砲身が二重構造になっていて、内側のライナーチューブだけ交換できるようになっている。しかし、このライナーを長期戦に備えて余分に保管しているような国は、どこにもない。

 ライナーだけ増産させようとしても、その新プラントの計画から操業開始までには2年かかる。

 ライナーの寿命は、ロシア製火砲の場合、1000発である。西側製火砲でも、1500発から2000発でライナー交換が必要になる。

 ライナーが磨り減っても砲弾は発射できるのだが、最大射程は縮み、着弾がバラつくようになる。新品の大砲の5倍から20倍の砲弾を発射しなければ、敵に有効打を与えられなくなってしまう。

 そのくらいならまだいいのだが、最悪、「腔発」が起きてしまう。大砲そのものが「爆発した葉巻」みたいになってしまうのだ。

 122ミリ加農の場合、もともと最大レンジは十五加にくらべて不利なので、最強装薬で発射することになる。近距離で射ち合えば、特攻ドローンの餌食にもなりやすいから、とにかく弱装薬での発射など、あり得ない。これが、ますます焼蝕を加速する。

 古い4000門のストックのうち、いまさら使用に耐えるのは3000門だろう。しかもそれらは、ライナーの「余命」が1000発ぐらいしかないであろう。

 もしそうだとすれば、露軍は122ミリ砲弾をあと300万発、発射したところで、大砲がなくなってしまう。

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 Boyko Nikolov 記者による2024-3-19記事「France begins nuke-warhead production, current 290 insufficient」。
    フランス政府は、現有の核弾頭290発ではもはや足りなくなったと判断して、核弾頭の増産を開始した。
 水爆原料のトリチウムも増産する。

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 ストラテジーペイジ の2024-3-20記事。
    露軍の「Buk」のライバルである「NASAMS」は、2022-11から対宇供給が始まっている。
 今、8個高射大隊がNASAMSになっている。2024年にはもっと増え、しかも発射するミサイルは長射程の「AMRAAM ER」となるだろう。

 カタログスペックだと、今のNASAMSは、警戒レーダーで敵機を120km先で探知し、SAMは最大50km飛んで当たる。
 ペトリのPAC2だと、SAMは120km飛んで当たる。

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 2024-3-20記事「FPV drones with autonomous guidance system emerge in Ukraine」。
    ウクライナのFPVドローンが空中ロックオンのソフトウェアを使っている証拠のビデオが出た。
 露軍の戦車に向かってダイブ中に、画像通信が暗転する。敵のEW電波が、距離の関係で、優勢になったのだ。しかし、上空から俯瞰している偵察機のビデオには、ドローンが戦車に直撃している様子が写っている。

 敵のEWが効く前に、自律誘導モードに入っているからだろう。すでにロックオンされているので、リモコンが途絶えても関係ないのわけだ。

 ※これを、すべて機械任せの自律捜索&自動ロックオンだと宣伝しているのは眉唾だ。