ウクライナとモルドバはこれまで、鉄道運行のマネージング・システムをロシア系に依存してきたのだが、2024年末までには、西欧系に切り替える。これによってロシアの鉄道網とはソフトウェア的に切り離される。

 『The Militarnyi』の2024-4-21記事「Ukraine Tests FPV Drone with Target Detection, Lock-On, and Tracking System」。
    「ワイルド・ホーネッツ」と自称するウクライナ国内の義勇団体が、「目標判定→ロックオン→追尾」を全自動で遂行するソフトウェアを搭載したFPVドローンをテストした。

 その実験ビデオは「X」に投稿されている。

 「PREPARE」モードにして飛ばすと、マシーンがまず敵歩兵を認定し、そのシルエットを緑色の枠で囲んで知らせる。

 リモコン操縦者がその画像を見て、シルエットにクロスヘアを置けば、標的ロックオン。モードは「TRACKING」に移行して、緑枠も赤色枠に変色。

 しかし、このロックオンすら、自動にしてしまうことも、できるのだという。

 4月4日にこのニュースサイト「The Militarnyi」は、「Magyar Birds」部隊の指揮官の話を紹介した。鹵獲された露軍のFPV特攻ドローンに、自動ターゲティング・ソフトウェアが組み込まれていたのだ。

 場所はヘルソン。敵のドローン運用部隊は「Doomsday」。墜落したのは宇軍のEWが効いたからだった。

 その露軍の全自動自爆ドローンの部品は中国製をかき集めていた。「Foxeer」という支那メーカーが、カーボンファイバーの7インチ・フレームを販売しているのだ。

 コードネーム「マジャール」なる宇軍人氏いわく。起爆は、近接式で、「マシンビジョン」がそのタイミングを決めるようになっているという。そのシステムはドローン内臓の回路基板の中に入っている。墜落したときは自爆させるプログラムにもなっているはずだという。

 ※とうとう、ラインオブサイトをはるかに越えた「対人ミサイル」が、実用化されてしまったわけだ。こうなるとこれからの兵隊は、マッドマックス型のソードオフ・ショットガンを常に持ち歩く必要がある。発射する散弾は、繊維によってつなぎあわされているもので、投網のように散開して、自爆ドローンの近接を阻止する。バレルは水平二連にする必要はない。信号用拳銃のように単銃身で可い。このようなサイドアームは、僻地で野獣から身を守ったり、狩猟自活するのにも使えて、重宝だろう。またその照準具にはレーザーを使い、遠すぎる間合いではタマは出ず、当たる間合いに来たタイミングで撃発させる1発必中のスマート・トリガーと組み合わされるようにもなるだろう。

 露軍の全自動自爆ドローンの搭載チップは「Orange Pi 5」という回路基板。
 通信アンテナは特殊なもので、前線の塹壕近くに満ちている雑電波とは混信しないように配慮してあるという。

 「マジャール」氏の指摘。こうしたソフトウェアは、従来、FPV特攻ドローンのネックであった、「達人級のリモコン要員の育成」という難題を、回避させる。ドローン操縦の素人が、ただ、そのドローンを敵兵の居そうな場所まで飛ばしてやるだけでよくなる。あとは、機体に搭載されたAI回路が勝手に敵兵を見つけ出して、爆殺してくれるのだ。
 必要とあれば「ロックオン」のプロトコルだけはリモコン操縦者がいちいち「承認」信号を送るようにもできるが……どうせそれも省略されるようになる。

 これからは、1機のドローンを飛ばすのに必ずしも1人のリモコン者は、要らなくなる。素人兵が、いちどに多数の自爆ドローンを飛ばしてやって、あとの仕事はドローン搭載のAI回路に任せてしまうことができる。これにより、ウクライナ兵の人手不足問題は、解消する。

 ※マシン・ヴィジョンについての最も早い言及は、私の知る限りでは「ストラテジーペイジ」の2024-1-22記事だが、その記事によれば、宇軍は2023年内にはもうドローンに搭載していたと言う。「Militrnyi」はしかしウクライナ側の「mashine vision」について2024-3月まで報道を控えていたと思しい。

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 Alessandro Toffoli 記者による2024-4-14記事「Rogue Waves are Much More Common Than Anyone Thought」。
   「ローグ・ウェイヴ」とは、前後の波よりも2倍も波高がある一発大波である。いきなり、なんの前触れもなく、それが出現するかに見えるという。

 昔から船乗りが、10階建てビルのような大波が、突如、現れることがある、と語り伝える。

 近年、ハッキリ記録されているものとしては、1995年1月1日に北海にて、波高25.6mのモンスター級「ドラウプナー波」が観測されている。

 ローグ波がどのくらいの頻度で発生するのかは不明。出現のタイミングを予測することができない。

 われわれのチームは、謎を解くべく、南アフリカの砕氷船『S.A. Agulhas-II』に乗組み、南極周辺の強風海域で、ローグウェーブを探索した。

 三角波のように、複数の波が偶然に統合されたことで、エネルギーが大きくなるのだろうという仮説は、昔からあった。

 風は波を育てる。だが、波の速度が風よりも速くなった時点で、波は成熟してしまう。
 われわれはすでに、ローグ波は、波の速度が風よりも速くなる前にできるとつきとめている。

 もし、近隣の波との間でエネルギー交換が行われると、波の「自己増強」現象が生じ、ローグ波の出現確率は10倍になる。
 自己増強波は、聳立し、波頭が白く砕けて見える。

 南極大陸近くの荒れた海で、われわれは6時間に1回、周囲の波よりも2倍の波高のローグ波を観測できた。
 ※ヘリコプターの燃料の中に、工作員が、何か半固形の、特殊な「異物」を混入しておいたらどうなるだろうか? それはある時間が経つと氷塊のように凝結し、あたかも人体の循環器系内の「clog」のような挙動により、燃料供給管を詰まらせ、エンジンをストールさせる。そして墜落後、時間とともにそれは再び溶解し、何の証拠も残さないのだ。

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 George Allison 記者による2023-7-21記事「UK to develop unmanned anti-submarine helicopter」。
    ※古い記事です。

 レオナルド社は英海軍のために無人の対潜ヘリを開発することになった。契約金額6000万ポンド。

 そのデモンストレーターの機体重量は3トン。今の有人の「マーリン」ヘリコプターの五分の一未満だ。
 その無人ヘリからはソノブイを投下する。後は有人航空機が引き受ける。

 この無人ヘリは、軍艦Aと軍艦Bのあいだの補給品輸送や、洋上での患者の搬送にも、使うつもり。

 無人での初飛行は、2025年を予定している。

 ※ケッタイな統計あり。ヨーロッパで、毎日シャワーを浴びているのはイタリア人だけで、たとえば英仏独の住民で毎日身体を洗っている人は、65%にも満たぬという。それで温暖化した夏を迎えようというのか?

 ※アムステルダム市は、新しいホテルの増設を禁じ、年に200万人までしか、観光客は受け入れないことに決めた。オーバーツーリズムによって住民や近隣民の福利が阻害されている現況を是正する。