Cynthia McFadden, Kevin Monahan and Alexandra Chaidez 記者による2024-5-18記事「Ex-military surgeons embrace new mission: stop Americans from bleeding to death」。
軍医のジョン・ホルコムは1993のモガディシュでこんな体験学習をした。ブラックホークが撃墜されて大量出血の負傷兵が多数発生。しかしソマリアにはまともな病院などなかった。軍医長がこう言った。「歩く血液銀行の準備をせよ」。
衛生班の全員が横になり、腕から血を抜いて、即時にその場の負傷兵たちに輸血。
それが終ると、次の繃帯所まで皆で歩いて移動する。だから「ウォーキングブラッドバンク」なのだ。
出血外傷治療では、いかにすみやかに輸血してやれるかが、救命率を左右するのである。
今日、ホルコムは、元軍医・衛生兵らの有志でつくっているグループに加わっている。このグループは、怪我人が病院へ送られる途次にも速やかに緊急輸血できる体制の整備を提言している。なかなか主張はうけいれられないので「全血マフィア」と自嘲しているところだ。
彼らの主張。そもそも救急車やレスキュー・ヘリコプターの中に輸血用の血液が置いてないというのが、よくない。それがあれば全米で毎年数万人が救命されるはずである、と。
しかしこの実現には数々の障壁がたちはだかっている。
まず、カネ。
病院到着前に救急車の中で輸血した分について、保険会社は、それは保険の適用外だと言うにきまっている。
いま米国内の外科病院では、全血輸血をするところは50%しかない。あとは成分輸血。
しかし、元軍医たちにいわせると、外傷輸血は全血がいちばん良い。
失血のため真っ白になって担ぎ込まれてきた患者に全血を輸血すると、あなたの目の前で、みるみる生命の色が蘇って来る様が、観察できますよ――とホルコム。
ちなみに『NATOエマージェンシー戦時手術ハンドブック』の共著者には、ホルコムが加わっている。
次。
ストラテジーペイジの2024-5-18記事。
ロシアの極東部には、住民は830万人いる。ロシア極東部の面積は米本土48州に近似するが、米本土48州には3億1000万人が暮らしている。いかにシベリアの人口扶養力が低いかが分かるだろう。
ロシア人の貧困率は2022以前は12%だったが、今は20%になっている。
ロシアは軍用資材も民用資材も、デュアルユース需品も、すっかり、中共1国に依存するようになった。他に同盟国がないので、それ以外に道の選択は無いのだ。
その中共に対して支払う代金は、間もなく「土地」を切り売りするしかなくなるはずである。
※ロシアは占領したマリウポリからベルディヤンスクへ、新しい鉄道支線を敷設した。これと同じことをなぜウクライナ側ではできない? 首都で遊んでいる若い奴ら、あれは、何なんだ?
自転車で勝てた戦争があった