ご報告(調べるより訊くが早し!)

 『「日本核武装」の論点』の見本1冊を靖国偕行文庫に寄贈したついでに、近衛文麿氏と本庄繁大将の合祀について手紙で尋ねてみました。
 そのお返事が本日、拙宅に届きました。クイック・レスポンスに感激。
 それによりますと、「近衛文麿氏は合祀されておりません。また、本庄繁大将は昭和四十二年十月十七日に合祀されております」とのことです。
 ただ、本庄大将は「昭和殉難者」の範疇には入っていないと考えられる—とのことです。
 おいそがしいところ、ご回答くださり、どうもありがとう存じます。
 さて、以下は兵頭の私見であります。
 近衛文麿氏はGHQからA級戦犯容疑者としての逮捕令が出たために自殺されたと承知しますが、だとしたらどうして松岡氏と同格の「昭和殉難者」ではないのでしょうか? 松岡氏は起訴されましたが判決前の病死であり、法理上は「無罪」であります。この松岡氏と近衛氏は靖国神社にとって、どこが違うのか?
 また、これは今朝みたTBS-TVのウェブニュース欄で知ったのですが、朝鮮戦争の機雷掃海で爆死した海上保安官が合祀を断られ続けているというのは、どういうわけなのでしょうか? この戦死者は実質、海軍人としての仕事を国家から要請されて遂行していたのではありますまいか。
 ひょっとして靖国神社は、合祀者としては大東亜戦争までしか対象にしないつもりなのでしょうか? そうだとしたら、それは明治天皇の御意に沿うのでしょうか? 靖国神社は神聖な「ナショナル・ウォー・シュライン」のはずで、戦争は昭和20年9月以降も、何度でもあり得るはずではないでしょうか?
 兵頭はこれまでと同じことを主張します。霊璽簿方式では、時間とともに、おかしな疑問が蓄積される一方なのです。できるだけ早く廃止し、靖国神社を明朗化すべきでしょう。