「ビートたけし総理」で、いいじゃないか。もはや……。

 田母神騒動のフォローのフェイズを通じ、日本には国会議員にふさわしい、列強スタンダードに達している指導者層の人材など、皆目皆無であったことが、あられもなき形で知れ渡ったように見えます。
 過去の日米戦争について分かっていた代議士(候補者)は一人も居らぬと知れたのですから、もうわたしたちは、代議士の任用基準を一段、引き下げるしかありません。高望みを言っている場合じゃ、なくなってきました。
 いまや、せめてすくなくも、しょーもない陰謀論には嗅覚が働き免疫がありそうな人(つまり長期的重大な問題で特亜筋からコロリと騙されそうにはない人)が、国会そのものを変えてくれる将来展望を、期待すべきときでしょう。
 テレビを通じて大衆票をゴッソリとかきあつめられる人材を探して来て、〈彼を総理大臣にします〉〈その暁には公明党と義絶します〉と、党としての公約をTV-CMで打ち出しつつ総選挙に突入する――。これしか、自民党の勝機は無いのではありますまいか。
 3月7日の講演では、〈間接侵略の手先となった政治屋たちとの闘争は、自衛官の本来任務である〉というお話等に加えまして、こうした政談にも説き及ぶことになるかもしれません。
 ↓講演会のポスターPDF
http://www15.ocn.ne.jp/~gungaku/hyoudou-poster.pdf
 ↓有料なので、お申し込みは、こちらへ。
http://www.formpro.jp/form.php?fid=38906
 ところで、昔話の「かちかち山」でウサギが善玉になっており、タヌキが悪玉になっているのは、不思議ですよね。
 狸はイノシシの仔を食い殺しているといわれるので、ほんらい農民の間では善玉とされて来ても良かった筈。兎は、古代式に焼畑をやると大量発生するものだといわれています。でも、野菜畠にとってはあきらかに害獣でしょ?
 〈あのストーリーは、一体、誰の発想なのだろう?〉と思いませんか。
 イノシシの肉、もしくはタヌキの毛皮をたくさんとりたくてしょうがなかった縄文人または猟師の価値観なのでしょうか。あるいは、タヌキを強敵とみなさざるをえない「飼い犬」の視点なのでしょうか。あるいはもしや、ばあさんに恨みを抱く嫁の情念の「ハイド氏」がタヌキで「ジキル博士」がウサギなのであるか?
 焼畑をつくるために自然の山林を焼くと、タヌキはいたたまれずに姿を消し、兎ばかり、はびこる土地となる。その現象の奇妙さに、古代の日本人が、説明をつけたかった。それがそもそもの成立機縁だったでしょう。
 狸の泥舟の謎につきましては、わたし的には問題は解決しています(「資料庫」にUPされている、青森の漁船博物館のリポートをお読みください)。
 「さるかに合戦」も、不思議な話です。猿に搾取されたあげく惨殺された蟹の仇を、蟹の子や蟹の係累が討つのではない。なぜか、話を聞いたという縁しかない、第三者の蜂だとか栗だとか臼が、討ってくれます(これが戦後日本国の独立をいかほど妨げているか、興味のあるところ)。
 道教的な〈正義の自働的実現〉観なのでしょうか。〈復讐するのは個人ではなく天の神である〉といった暗喩なのでしょうか? あるいは、田山花袋の『重右衛門の最後』式な村落内処刑について子供を訓導する教材なんでしょうか。『古事記』を読みますと、古代には〈蜂に刺させる罰〉が存在したのではないかとも疑われますよね。
 果樹所有者から見れば、猿は憎たらしかったのは、自然でしょう。
 ちなみに、「ばばあ汁」にされてしまった配偶者の仇を、唯一の身内であろうじいさん自身が討つというのならば、古代的には筋が通りそうな気がします。が、もし江戸儒学が適用されれば、敵討ちの資格は年少の血縁や家来や弟子にしか与えられないかもしれず、じいさんは困ったことになります。「かちかち山」では、そこに、じいさんから普段恩顧をこうむっているわけでもない(つまり身分対等な)ウサギが現れて、復讐を代行してくれる。このウサギは「お上」「ご公義」の代わりのようです。
 昔のイタリア人のような執念深いファミリー単位の復讐心を北欧のキリスト教文明人は捨て去るべきなのかどうか、シェークスピアには関心があったのでしょう。
 そこへいくとブッシュ(子)政権の外形的なマズさは、湾岸戦争後に湾岸で自動車爆弾テロを仕掛けられたブッシュ(親)元大統領のファミリー報復を、あたかも息子がイラク戦争でなしとげたような体裁になっちまったことです。親子大統領であるが故に、世界経営の明朗感がなくなってしまった。神に復讐を委ねるわけにはいかない超大国の大統領職なればこそ、そこに親子で就任するのはマズかったなあ――という歴史的教訓を残してくれました。
 これから、米国内でのシナの反日宣伝は「忠臣蔵」の強調になって行くでしょう。〈日本人はアラブ人以上に執念深く対米報復の機会をうかがっていますよ。日本が対北鮮の単独懲罰を始めたら、そのうちに矛先が東へ向きますよ〉という格好のプロパガンダ材料です。シナ人は清沢洌を読んでいるだろうと思いますよ。まあ、そんな工作ナシでも、日本の核武装なんて金輪際ありえなくなっちまいましたけども。田母神騒動で、糊塗されてきた「民度」のメッキが剥げ落ちてしまいましたからね。誰がこんな民度の国家に核爆弾を持たせる手助けをコッソリとでもしてやろうなんて思うものかい。