面子競争、おそるべし

 韓国政府が8-1に早業で、8-11午後5時台の宇宙ロケット打ち上げを決定しました。(中共の軍事新聞をネットで読んでいて気づきました。なんで東京新聞のウェブ版は韓国ネタの速報をせんのかな~)
 この国産衛星(といってもアメリカ製ベースです。ブースターはロシア製)の打ち上げは、7月下旬の発表では、「9月に延期」とされていたものです。
 7-31発売の雑誌『正論』9月号にも書いておきましたように、平壌はいま、北京から、「日本の総選挙が済んで民主党が大勝するまで、派手な活動はするなよ」と指導をされている最中です。韓国はそのチャンスに乗じようとしている。敵の手が縛られていると知り、ここぞとばかりに勢いづいているわけです。
 8-11というタイミングですと、かりに北鮮がどんなにやる気になったとしても、それに先んじて長距離ミサイルを準備して発射することは、もはや物理的に不可能でしょう。たぶん、これは韓国人が、北鮮に対する宣伝戦上の「奇襲完勝」を狙ったものです。
 09-8-3の『東亜日報』によれば、韓国は射程700kmの国産SSMの保有を認めろとアメリカに迫るつもりでもあるらしい。これは11日打ち上げの「二段目」を念頭した発言でしょう。
 700kmだと、半島南部から発射して名古屋までが射程内ですね(上海も打撃可能。東京と北京には届かず)。
 純国産ならばATACMSやトマホークのようにアメリカの「二重キー」もかけられません。
 アメリカは、なんとか韓国軍を宥めようと、中共新聞云うところのF-15「攻撃鷹」(撃は簡体字)を12機、半島に増派しました。
 しかしアメリカも中規模国家のプライドが分かってないですね。韓国は絶対にSSMを持ちますよ。イランも、完全民主化されたとしても、いや、民意が国策に反映されるようになればますます確固たる意志に基づいて、核武装を加速させ、対米攻撃手段であるICBMを持ちますよ。ある程度国民の教育レベルが上がれば、そうなるのは当然なのです(つまりカダフィ大佐などは前例たり得ない)。教育ある国民の態度に関しては戦後のヘタレな日本人だけが現代史の例外的存在なのだということに、アメリカ人は早く気づくべきですね。まあ、気づかぬまま、反米連合との不正規核戦争時代に突入するのでしょう……。やきもきしているイスラエルが、先に単独行動を起こしてしまうでしょう。
 これでいよいよ日本も弾道弾を持つしかないですね。
 ミサイル戦争が怖いというお金持ちの老人は、北海道東部に移住した方が良いでしょう。
 北の親分も死にそうだというし、韓国人は嵩にかかって元気です。
 北の反応を大いに注目したいと思います。