Mr. Dyson’s Air Multiplier may vanish all rotors of helicopters

 世間の役に立つ新製品を続けざまに考え付ける人って素晴らしいですね。
 James Dyson氏の扇風機は、航空機の設計を全般的に変えてしまうんじゃないかという予感がします。
 むかし、OH-6の尾部ローターの代わりにターボシャフトエンジンの排気をテールに導いて横向きの孔から噴出させたらどうかという「No-ter」とかいう試行があったと記憶しますが、それはなにか具合がよくなかったらしくて、「没」になっているものと認識しています。しかし、フェネストロンの代わりにダイソン氏の扇風機を装着し(それは真円形にする必要もなく、長楕円形でも長方形スリット状でも良いはずだ)、ターボシャフトの排気と大気の冷たい空気を混ぜてサイドスラストさせるようにしたらどうでしょう。これはうまくいくのではないですか?
 さらに改善努力が投入されれば、効率上のブレークスルーが発見されて、ヘリコプターのメイン・ローターもいらなくなるかもしれません。とりあえず小型UAVをこしらえてVTOL実験してみるべきじゃないでしょうか?
 自身では大発明ができなくとも、それを為す組織をサポートしようというお金持ちもいます。とりあえず、ブラッド・ピット、偉い。
 テクノバーンの2009-10-14の「US Architect creates floating house for New Orleans residents」という記事。
 ミシシッピ洪水被害を二度と許さないぞ、という目論見で、耐洪水の「可泛」な家屋を考え付いたという。その技術集団のスポンサーがブラピ。
 コンクリート土台構造の上に家屋が載っていて、そのコンクリート構造がお椀船のように浮力を保ち、洪水が来た際には、ガイドの柱に沿って垂直に12フィートまで浮き上がることができる。水が引けば、しぜんにまた地面に降りてくる。家が流されない。
 過去のミシシッピ流域の洪水記録をよく調べ、12フィート浮くようにすれば十分だと見当をつけたようです。
 尤も、ハリケーンのまっただなかで避難もせずに木造家屋内に居てよいわけではなく、避難はしなければならないのですが、水がひいたらすぐに戻ってきて、屋根や壁の修理をすれば住むことができる。家屋全体の滅失はとりあえず防ごうじゃないかというアイディアです。
 兵頭いわく。これは第一次大戦中からある「戦時コンクリート標準船」の故智の転用かと思いましたが、地球温暖化問題にも一石を投じますよ。
 というのはグリーンランドと南極の氷が解けるとバングラデシュの沿岸部が海没し、1億人くらいの避難民がインドかビルマに逃げようとするんじゃないかと環境ロビイストらによってさかんに危機が煽られているのですが(イスラミックだから隣国および先進国では難民をひきとらないだろうとハッキリ予想できます)、コンクリート製の「浮かぶ集合住宅」を用意しておけば、この問題の緊急性はかなり遠のいちまうでしょう。ベトナムには船上で生活している人なんて既にゴマンといますからね。
 バングラ低地の海没対策さえできれば、地球の温暖化は、むしろ良いことの方が多くなるかもしれませんよ。特に不毛のシベリアが一大水田地帯と化すであろうロシアは、それが待ち遠しくてしょうがないでしょう。
 アラスカ州、カナダ、グリーンランドが世界の穀倉となり、北極海は地中海リゾートと化し、南極はジャングル大陸化する。海浜土壌が海に混入することによって海草もやたら増える。これって薔薇色じゃね?
 次。ロシアの核先制使用ドクトリンの内容がエスカレート?
 AFPの2009-10-14記事「Russia To Adopt 1st Strike Nuke Policy: Official」がイズベスチア紙を引用して伝えているところによると、ロシアは、局地レベルの通常兵器による侵略にも、核を先制使用する可能性を残したいらしい。
 つまり通常兵器ではCOINし切れないという不安があるのか。米国と違ってカネづまりなのでしょうけど、だんだんとすごいことになっていきそうです。