◎読書余論 2010-4-25配信予定分 の 内容予告

▼防研史料 『支那軍の特性』S6頃?
 傳作義の毒ガス使用について。
▼防研史料 『重慶軍戦法ノ参考』S18-9
 じつはシナ軍の手榴弾偏愛スタイルはソ連赤軍直伝か。
▼茅原郁生ed.『中国の核・ミサイル・宇宙戦力』2002-7
 シナ人いわく、背丈にふさわしい服を着るべし。つまり大国なら軍事力を持てと。
▼『新 日本古典文学大系 32 江談抄 中外抄 富家語』1997
 牛車には、横向きに乗るものである。平治の乱に敗北した宮廷貴族による、意外なしきたり集。
▼篠原節・瀬戸弘幸『ヒトラー思想のススメ』1990-12転展社pub.
▼星野常富著、坂部裕郎訳『武学拾粋』1997、原・嘉永6
 心気を鎮めていない者は、口論になったときに「真暗」になる。※梶原一騎の告白を裏付ける。幕末まではフィジカルな喧嘩とオーラルな口論とは区別をされていなかった。それは無段階的に遷移するもので、最後は、刺すか刺されるか、だから。そこまでの覚悟をするなら、選択は「空手」ではない。
▼リタ・グリムズリィ・ジョンスン著、越智道雄tr.『グッド・グリーフ』1991、原1989
 チャールズ・シュルツがまだ生きていたころに刊行された立身伝。ドイツ系で、WWIIにも従軍。高等教育を受けず、プロのマンガ家になってから、ウッドストックが描けるようになるまで6年以上かかった。やはり、単純なものほど難しいのだ。『ピーナッツ』の死後続編はシンジケートとの契約によって絶対にありえない。しかしキャラクター商品は出続ける。
▼木村菊太郎『小唄鑑賞』S41
 89式中戦車を生産した「汽車製造(株)」をつくった平岡煕一について詳しい。平岡はベースボールも輸入した。
 伊藤博文は自分が暗殺されることを予期した小唄をM42-10渡満の前日に作っていた。
▼木村菊太郎『芝居小唄』S35
▼山中与三郎『プル子よ さらば』2005
 日共が、再処理とプルトニウム利用に反対した。ATR(ふげん)は科技庁が推し、CANDU炉は通産省が推した。※通産省のこの選好だけは偉かった。確信犯だからだ。いまは当時の面影なし。
▼丸谷才一『新々百人一首』1999
▼片山与三吉『小倉百人一首評釈 附 早取法』S3-12
 カルタ必勝戦術のハウツー。
▼尾崎行雄・推薦、田川大吉郎tr.『銀行国営論』S6-8
 底本は豪州人フランク・ロック著“Nationalizaiton of Credit”
 英のコモンロー「法律は人に不可能の事は強いない」。※つまり9条はコモンローによっても無効である。
▼Woods Hutchinson著、大日本文明協会・抄訳『文明と保健』大13、原1914
 南北戦争で北軍の20万人の新兵の身体測定がおこなわれている。
 40歳までは、体重は多いほうがマシである。40歳をすぎれば、それは逆になる。
▼フリッツ・フォン・ベーリング『バイエル創業五十年史』S13-8
▼平間洋『ミネルヴァ日本評伝選 福沢諭吉』2008-5
 『雷銃操法』はいつどのように書かれたか。五箇条の御誓文も、諭吉の『西洋事情』から影響を受けていること。
▼小野&千田tr.『中国古典文学全集 金瓶梅』上中下、平凡社S34~35
 シナの経済ヤクザについて知りたくば、必読の古典。ナンバ歩きなど無いことがこの挿絵の「ナンバ」から逆に知られるだろう。
▼森田俊彦『陸上戦技』S18-10
 戦術の話ではなく、フィールド&トラック競技の戦時呼び変え
▼南満鉄(株)産業部pub.『北支那経済綜観』S13-5
▼手塚正夫『支那重工業発達史』S19-9
▼ジョン・スチュアト・ミル著、戸田正雄tr.『ミル経済学理1』S23
 昭和以前に一度も訳されなかったのは何故?
▼長岡清治『旧夢 会津白虎隊』大15-9
▼原正男『国民性伝説』大6-2
▼加藤咄堂『民衆と宣伝』大9-10
 シナ人の「暴戻」はその屠殺文化にある、と、紀 惟貞が指摘。
▼桃 裕行『上代学制の研究』S22
▼久木幸夫『大学寮と古代儒教』1968
▼児玉幸多ed.『改訂新版 図説 日本文化史大系・9』1968
▼『海俊宗臣著作集・7』S55
▼瓜生敏雄『動乱と警察』S58
 S23-4-24の神戸の北鮮人暴動。S24-6-30の日共系暴動。S25-7-11の小倉の黒人兵暴動……など。
 ◆  ◆  ◆
 「読書余論」は、主に軍事系の古本を、兵頭が注目した一斑の摘記や読書メモによって紹介し、他では読めないコメントも附しているものです。(配信されるファイルはPDFスタイルです。)
 あまりに多すぎる過去の情報量の中から「兵頭はここは珍しいと思いました」というポイントだけ要約しました。
 大きな図書館に毎日通えない人も、最低費用で、過去の軍事知識のマニアックな勘所に触れることが可能です。
 また、ミリタリーしか読んで来なかった人には、他分野の情報が、何ほどか有益かもしれません。
 「読書余論」は、毎月25日に「武道通信」から最新号が配信されます。1号分の購読料は200円です。
 バックナンバーも1号分が200円で、1号分のみでも講読ができます。
 2008年6月25日号以前のバックナンバーのコンテンツは、配信元の「武道通信」のウェブサイト
http://www.budotusin.net
 の「告知板」をスクロールすれば、確認ができます。
 ウェブサイトでわからない詳細なお問い合わせは、(有)杉山穎男事務所
sugiyama@budotusin.net
 へどうぞ。