ミニ原発で「水から石油をつくりだす」――だと!?

★「読書余論」コンテンツの予告中で「平岡煕一」とあるのは「平岡煕」のあやまり。煕一氏は父親の方であります。
 さて、衝撃の事実が判明した。
 レジスターという媒体が報じた話を Jeremy Hsu 記者がまとめて2010-3-31にアップしている、「Mobile Nuclear Reactors Could Provide Power and Jet Fuel for Military, DARPA Says」という記事。
 空母の原子炉は、海水中の水素や炭素を利用してJP-8を作ることもできるはずである。※海軍機はJP-5の筈だが、このさい細けぇこたぁどうでもいい。
 同様に、アフガンの最前線の米軍基地の下水溜の水からも、軍用ジェット燃料JP-8(それは車両も走らせる)がつくりだせる。基地用に軽量可搬原発さえあれば。
 そうなれば、もう、JP-8をタンクローリーで輸送する必要がない。したがって、IED攻撃は無効化される!
 DARPAの皮算用。ポータブル原子炉を前線基地に据えれば、5~10メガワットの電力を使い、毎日1万5000ガロンものJP-8を現地製造できるであろう。これはチヌーク・ヘリ×何十機もが運ぶほどの量である。
 もちろん、現在は、そのような小型原子炉が実用化されていない。これを実用化するのが、先だ。
 兵頭いわく。ビル・ゲイツが飛びついたのも、「小型原発で下水から石油をつくり出す時代が来る」という未来にだったのか!
 石油成金の地球支配は終わり、原発ベンチャーの時代が来るのか!
 是非、『「グリーン・ミリテク」が日本を生き返らせる!』で、事情をお確かめください。
 次。
 Leo Shane III 記者が2010-3-31に星条旗新聞に載せた記事「Obama announces plan for oil drilling off U.S. shores」。
 メキシコ湾の米国海岸では過去20年間、油井のドリリングは厳しく規制されてきた。しかし米国の法律が変わった。
 これからどんどん、大西洋とメキシコ湾での海上天然ガス採掘を拡大するぜ、とオバマ政権。
 ただしアラスカのブリストル湾では環境団体が大反対。
 オバマ氏いわく、これから頼りにするのは、再生可能な国内産エネルギー(renewable, homegrown energy)でなくちゃならないんだ!
 A-10でカメリナとジェット燃料を半々混ぜて飛んだパイロットの証言。調子には、何の違いも無かったね、と。
 近来、米空軍は、2.4 billion gallons のジェット燃料を毎年消費している。 しかし、空軍が米国内空域で消費するのに必要な燃料の半分、約400 million gallonsについては、2016までに「代替燃料」を充当したい。
 米海軍の目標も似たようなもので、そっちのゴールは 2020である。
 なお米空軍は2012までに、使用する全機種で代替燃料が可能かどうか確認するつもり。
 米海軍は4-22に、F-18を、半分バイオ燃料使用のものとしては初めて、超音速で飛ばしてみる。
 また、米政府は政府機関用に5000台のハイブリッド車両を調達する。
 兵頭いわく。脱石油時代が、間違いなく到来しつつあります。真相を、『「グリーン・ミリテク」が日本を生き返らせる!』で、お確かめください。
 次。
 Clay Dillow 記者が2010-3-31に載っけている記事「Modified Secreting Cyanobacteria Are Like Tiny Biofuel Factories」。
 アリゾナ州立大学が、光合成するシアノバクテリア【藍色細菌】でブレークスルーの手掛かりを得た。
 細胞壁/膜をぶちこわさずにバイオ燃料成分を効率的に抽出できる。つまり、卵を産むニワトリを殺さないで済むわけだ。
 バクテリアは食用農作物と土地を競合しないし、遺伝子操作は簡単だし、安い。ところが、そこから燃料を取り出す工程にカネがかかるので、競争力がなかった。
 研究者の一人の〔シナ系の?〕 Xinyao Liu 氏。いわく。thioesterase という酵素を使う。それがタンパク質から脂肪酸を分離してくれる。分泌の量は酵素によって3倍になった。
 次。
 おなじみ David A. Fulghum 記者による2010-3-31アップ記事「U.S. Navy Wants To Field Cyber-Attack System」。
 戦術級のサイズのUAVにフェイズドアレイ(electronically scanned array =AESA= emitter)をとりつけて、敵艦隊に対し、データ・ストリームを流し込んでやれ。
 艦隊通信ネットワークにもぐりこむためには「キー」が必要だが、波形等を似せることでそこを突破すれば、防空システムを大混乱させられる。
 つまり、ジャミングとハッキングを組み合せたものが、次世代ジャマー(NGJ)の機能となるのだ。
 それが可能な最初のポッドは、もうすぐ EA-18G Growler の古い「ALQ-99 jammer」を更新するであろう。
 またF-35の機関砲スペース内にもとりつけられるだろう。
 B-52を改造して200マイル以遠から電子攻撃をしかけることも検討中だ。
 次。アメリカにはネトウヨはいないものの田舎のカタギ州に反民主党の武装市民団体が増えてほとんどナチ一歩手前だぜという報道。
 ABCテレビの番組の梗概。RYAN OWENS と ELY BROWN 記者による「In Idaho, a Militia Trains … for What?」という記事。2010-3-30アップ。
 ミリシャ(民兵)の団体で、Hutaree という組織が警察を襲撃しようと計画していたとして逮捕された。それに関連してアイダホの別な団体を取材した。
 North Idaho Lightfoot Militia は、メンバーは100名以上。そしてメンバーは、失業者が多い。昨年、こうした失業者を吸収して米国ミリシャは急拡大した。だがきっかけは、黒人大統領の当選だ。
 その成員いわく。オバマ民主党はヘルスケア法案で米国を全体主義・社会主義にしようとしている。そこからは独裁者が出てくる。それに反対するのだ。
 タダの医療なんてものはこのアイダホ州では許せんのだ。
 またいわく、ソ連の憲法は宗教の自由は認めたが、人民武装の権利だけは許していなかったろ、と。
 次。
 やっぱりイランの核技師は米国CIAによって亡命を手引きされていた。
 APの2010-3-31記事「Iranian nuclear scientist defects to U.S.」。
 科学者の Shahram Amiri 氏は、テヘランの Malek Ashtar 大学 で働いていた。去年の6月にメッカ巡礼中サウジで行方不明。イラン政府は米国が誘拐したと非難していた。
 やはりそれはCIAが長年準備した亡命だったのだと、このたび判明。
 ※つまり米国政府は、イランが核武装しそうかしそうでないのか、かなり正確に掴んでいるんですよ、だからトラストミーですよと、こんどの米ソ新条約やこれからの空軍削減に反対しそうな連中に、ちょうどよいタイミングでメッセージを発したわけ。