MIL短報【2013-6-23作文】

※兵頭のPC端末を機種変更してから「ブログ人」へのログインができぬ状態が続いています。MIL短報は臨時にこちらへ掲載します。げんざい、「ウインドウズ7」を一から勉強しているところ。もうやめようよ、全人類をくりかえし浦島太郎化し続けるマイクロソフト社の生涯精神支配戦術に従うのは。
一。
 Jayne O’Donnell 記者による2013-6-22記事「Window blind cords in military housing have led to deaths」。
  窓のブラインドの引っ張る紐。これが幼児の縊死事故を招いている。
 1996年いらい、ブラインドの紐で窒息し、死亡したり、病院にかつぎこまれた子供の数は300人に近い。
 うち10人は米軍人家族関係で、うち6件が死亡事故だった。
 米軍人の基地附属住宅にはいろいろな規則があって、それが問題解決を阻止している。
 米海軍の最高先任下士官である Phil Coppedge 曹長も、艦隊勤務で家にいなかった2009に子供がブラインドの紐に首を絞められた。
 ペンタゴンの阿呆な規則のせいで自宅の1歳児の生命が危うくされているときに、米兵はアフガニスタンで職務に専心できるのか?
 ※それがどんな規則なのかこの記事ではサッパリわからねぇ(w)。
 ノースカロライナ州キャンプレジューンでは過去五年で三件。軍が契約している住宅保守会社は、規則どおりにちゃんとやっていた。
 窓ブラインドに関する安全設計の連邦規格は1996まで無かった。それ以前には年に16件もの死亡事故があった。
 ループの紐や、長い操作コードに子供の手が届かないようになっていれば、多くの事故は防がれたはずだという。
 ※けっきょくこの記事では、事故が具体的にどのように起こっているのか、わからない。オレの長野の実家の子供部屋の窓はブラインドだった。1970年代前半だが、あれがそんなに危なかったんかい? 巻き上がっているブラインドのロックを外した直後に紐から手を放せば上から一気にブラインドが下まで落ちるように展張するということはあったが、それで頭を打ってもカスリ傷だし、窒息事故にもなるまい。1歳児が長い紐をひねくりまわすように遊んでいて、からまる、ということなのか、それともバネ仕掛けで紐も巻き上がるようなメカが90年代前半にはあったのか……? 余談ですがブラインドは(縦型でないと)埃掃除がたいへん。ということはキミの部屋のカーテンもじつは埃だらけのはずなんだよ。
二。
 Larry Rulison 記者による2013-6-22記事「Tech Valley terror target, a new possibility」。
  水曜日にFBIが、ひとつの未遂事件について公表した。
 原発メーカーのジェネラル・イレクトリック(GE)社の元労働者が、「殺人放射線」兵器を組み立てて、それでテロをやらかすつもりだった――というのだ。
 しかしテロリストがテロをたくらむ前から、放射性ガスが「実験室」から漏れ出すという事故は起きているのだ。
 たとえば1979年夏、8グラムの6フッ化ウランの気体(ウラン濃縮工程で登場する有毒ガス)が実験室外に漏れちまった。この実験はGEと Exxon Nuclear 社が、政府のプロジェクトとして進めていた。
 ※先日の筑波の高エネ加速研の換気扇回し事件は、よそからやってきていた、世間を騒がすことについての自戒意識がぜんぜんない大学ノリの研究チームが、漫然とやらかしたみたいですね。日本では「会社」よりも大学の方が、よほどテロの温床かもな。
三。
 ストラテジーページの2013-6-22記事「Defiance」。
  6-21に中共はロシアと、25年の原油輸入契約を結んだ。総額 $270 billion。前払いは $70 billion。
 またこれとは別にシナはロシアの北岸、つまり北極海の広大な天然ガス鉱区から20%のガスを得る権利を購入した。※それで砕氷船に注力する必要があるのか。
 なおシナのストックマーケットは過去5週間で13%下落中。
 6-10にニカラグァ政府は発表。中共から資金を得て、アメリカ支配のパナマ運河に対抗して、もう1本の運河を掘る、と。
 この運河の工期は最短でも11年になり、コストは最少でも $40 billion になるだろう。
四。
 Jeremy Herb 記者による2013-6-21記事「Obama nominates new Pentagon inspector general」。
  予備陸軍の特務曹長の階級を有する男 Jon Rymer が、オバマ大統領から、DoDの「インスペクター・ジェネラル」に指名された。上院の承認を期す。
 ※インスペクター・ジェネラルは外国のいろいろな官衙にある。役目は、部内の「運営」とは離れた立場から「管理監察」して組織外の人々のオンブズマンのように働くことで、調査の強権が与えられるのが普通である。旧軍では「教育総監」がコレであった。ただし山縣有朋は、参謀本部と対等の強権は与えたくなかったので「教育」という限定的な言葉を付けた。たしかに、諸部隊が「コンバット・レディネス」に達しているかどうかをみきわめて、君主や大統領に報告するのもインスペクター・ジェネラルの仕事ではあるのだが。米軍では、犯罪調査、悪事の告発への対応調査、将兵個人から寄せられた不平への対応調査、部外からの非難への対応調査、不正、無駄遣い、いじめなども調査する。たぶんライマーの最大の課題は、米軍内の強姦事件の恒常的多発とその隠蔽体質をなんとかしろということになるだろう。解決は簡単だ。部内性犯罪の「報告」に関してはチェインオブコマンドを機能させない。部内性犯罪の親告は、直属上官に対して為してはならぬ、とするのだ。告発はかならず、いきなりインスペクタージェネラルに対してしなさい、と決めたらいい。あとは上から下へ調査を及ぼす。