ISはイスラエルには興味は無い。

 イランはヒズボラやハマスをイスラエル周辺から抽出してシリアに送り込み、ISと戦闘させている。イランはアラブ人(セム族)を、宗派の違いなく支配操縦することに長けている。その逆は無い。だからアラブ人はイランを恐れる。ヒズボラとハマスは、どこかの政府軍などと違い、かなり真面目にISと戦闘していて、数千人が死んでいる。
 これはISには脅威だ。だからヒズボラでもハマスでもない「反イスラエル・ゲリラ」に口先秋波を送って、ヒズボラとハマスのこれ以上の増派を止めさせたいのだ。ISはイスラエルには関心は無い。イラン人とその手先の全シーア派の絶滅だけが、ISの関心事である。だからISは対欧米テロも仕掛けない。ISの主たる利害はイスラエルと一致するので、じつはISはイスラエルとは擬似同盟者なのである。
 「コスト・パー・キル」問題。
 中共の保有する軍艦および準軍艦の隻数は、「自衛隊の保有する対艦ミサイルの総数」よりも多い。このような事態をいまのいままで放置しておいて、これから対艦ミサイルを使って戦争しようなどと考えているのだとしたら、海自はキチガイである(旧陸軍ですら、ソ連と戦争するときの弾薬所要量はいちおう計算して、かろうじて足りる分をストックしていたものだ)。
 唯一の解答は機雷である。機雷は敵海軍の動き全体を止めてしまう。港湾への出入り、補給の授受、沿岸での移動も止めてしまう。そして、中共という悪の政体そのものも亡ぼせるのである。
 中共ぐらい機雷に弱い経済システムはない。海は東側にしかない。しかも、すべて浅瀬である。はるか沖まで延々と水深26m以内の浅瀬が続くということは、機雷は複雑な繋維式でなく、最も安価な沈底式で足りるということ。そして中共の掃海技術では、沈底機雷は発見することすら不可能なのだ。(フィリピンや日本は全周が海なのでそもそも機雷ではブロケードされ得ない。また主要港はすぐに26m以上ある深い海につながっているので機雷の種類も繋維式を使うしかない。それは日本の技術では発見も掃海も確実にできる。)
 フィリピン本土の陸上からてきとうに投射すれば、南シナ海を自走してシナの大陸棚に向かい、深さ26m以内の浅瀬に、ランダムに数発の沈底機雷を敷設できるロボット。
 これは日本の技術を使えば簡単にできる。それを「武器のODA」としてフィリピンに大量供与する。さすれば、フィリピンが全ASEANに代わって中共にトドメを刺してくれる。
 参考になるのは、「ウェイヴグライダー・Wave Glider」や「シーグライダー・SeaGlider」や「シーエクスプローラー・SeaExplorer」だ。
 形態は、魚雷に翼をつけたようなもの。
 原理は、暖かい海洋表面水と、冷たい深海水の「温度差」を利用する。熱で膨張しやすい物質をピストンに導入。そのピストンで空気室を圧縮すれば全体の比重が重くなり、沈む。
 沈むとき、翼があるので、真下へは沈まず、斜め下方へ前進する。
 水中で感熱物質は放熱して収縮する。ピストンは後退し、空気室の容積は広がり、比重が軽くなるので、マシンは浮上を開始する。
 浮くときも、翼があるので、真上へは行かず、斜め上方へ前進する。
 ひたすらこれを繰返す永久機関だ。浮上した時にはGPS機能付き無線電話で自己位置を確認する等ができる。進路はINSで維持する。
 スクリューが要らないので電源も電池も最小で済む。
 シーグライダーは700m、シーエクスプローラーは1000mも潜るようになっているけれども、南シナ海や東シナ海で使う場合は50mも潜らせる必要はないであろう。したがって1機は10万ドルしないで造れる。こんな安い武器援助があるか? それで中共の脅威が消えてくれるんだぞ。
 シーエクスプローラー等は、潜水艦の魚雷発射管から運用することを考えているのでサイズが窮屈である。しかし日本がこれから造って援助するシステムは、もっと自由に寸法を取って可い。