まず 仇[カタキ]をとれよ。

 さいしょからこうなるとわかっていながら小芝居を続けて行く理由は、いったいどんなヤバイ「密約」のせいなのか?
 2002年9月17日に金二代目が小泉純一郎に「横田めぐみは死亡している」と通告した時点から、日本国政府の課題は、「救出」以上に「いかにして拉致犯罪に報復し、死亡した人も含め被害者とその係累の怨念を晴らし、国家としてキッチリとオトシマエをつけさせるか」であるのに、この課題は無いかのように誘導する政府(自民も民主も)。それにマンマと乗せられている馬鹿保守メディアの数々……。トホホ、です。
 かねがねわたしは日本政府の外交力はヤクザに劣るのではないかと疑ってきた。ヤクザならそのようなとき、「会談」の前に、ひとつ、することがあるでしょ? 
 北鮮は、正真の死骸を提示していない。さりとて、生存目撃情報も皆無なわけである。しかも拉致したこと自体は北鮮が公式に自白しているのである。何やってるの、日本の政府は? 日本の国会は?
 「横田めぐみ法」をつくって、北鮮のまごうかたなき手先機関たる総連と関係した人物の入国(再入国も)を認めない。そうして総連を撲滅してしまう。最低線、そのくらいの、誰の目にも見える「復仇」をやってからでないと、なにより被害者たちが浮かばれないでしょ。外交チャンネルの「会談」とか「交渉」とかは、そのあとの話でしょ?
 反社会勢力をヨイショするわけじゃないが、彼らは報復の「エスカレーション」を開始するときに、その数段階先の手立てまで瞬時に脳内で構想して、肚を括って出ます。この「拡大エスカレーション予測」の訓練が、日本の政治家と外交官には、できてないのよね。それで、さいしょのアクションすらためらってしまい、ケジメをつけずにうやむやに終わってくれることを願う。筋はちっとも通らない。ますます反近代志向の特亜三国は日本を侮る。日本人民は将来も危険に晒される。ホント、頼りにできませんわ。
 儒教圏人を屈服させるためには真実の宣伝によって相手の面子を真正面から潰していくことです。容赦なく第一手から最終手まで、近代自由主義世界の正論によって面子を潰し続ける。これが大原則。むろん、敵は対抗する。それにもどんどんエスカレートで応酬する。総合的な立場は最初からこっちが圧倒的なので、敵は手遅れにならぬうちに屈服します。北鮮が屈服しないのは、日本外務省にはヤクザが自得している程度の知恵すらも欠けているからです。