新国立競技場は「半地下式」とするのが良い。なぜなら日本にとっての最大脅威が、「中共の核兵器」なのだから。

 安保法案問題を整理するのは簡単だ。過去、日本政府(それには民主党政権が含まれる)が国民に隠し続けてきたことを並べてみるだけでスッキリとする。
【1】日本にとって最大の脅威は中共の核兵器であること。
 日本政府は、北鮮には「核兵器」は1発もないことを隠してきた。
 日本政府は、中共の水爆ミサイルから日本国民を防護する方法が「地下壕」以外には何も無いことを隠してきた。
 この最大の脅威を取り除く方法は、中共という悪の政体そのものを日本のイニシアチブで滅ぼす以外にない。(イージス艦をいくら進歩させても無駄。世界最強のSBXレーダーにすらデコイ判別力は無かったことが判明し、米本土防衛用のGMD構想は頓挫している。シナ奥地から飛んでくる長射程ミサイルを止める方法は無いのである。)
 しかし中共を打倒する方法は簡単である。フィリピンに機雷敷設能力を供与するだけでいい。
【2】対露戦を控えている米国はボルネオ防衛の分担を日本に求めていること。
 米国にとっての最大脅威は、巨大なICBM戦力を維持しているロシアである。
 そのロシアはもうじき第三次欧州大戦を引き起こしそうである。
 中共は長期的にはボルネオ島まで支配し、油田を確保するとともに、南シナ海の水深が比較的ある中央海面に外国艦船が立ち入ることを一切禁止して、そこを遠い将来のSLBN原潜の聖域にしようと狙っており、そのためにスプラトリーの実効支配を強化しつつあること。
 米海軍はペルシャ湾貼り付きローテーションで将兵が疲れ切っているので、いまや猫の手も借りたい。
 米国には、世界の海軍を米国の下に統合して米国を防衛させるというグランド・プランがあり、日本や豪州はそれにまっさきに組み込まれている。
 ……これ以上の詳しい話は『兵頭二十八の防衛白書2015』に譲ろう。お盆の前には書店で売られるはずである。
 以下、ストラテジーペイジの2015-7-18 記事「Iran: Victory」より。
米国議会の承認はまだだし、他国の追随もそのあと。だからあと1年弱は、イランの財政は厳しいはず。全制裁の撤廃にも2年以上かかる。
 決まったこと。査察のIAEA員は米国人であってはならない。またイランと外交関係の無い国の者であってもならない。
 イランの在外資産は1000億ドルもある。この凍結が解除される。
 サダム・フセインが捕獲されたあとに白状したところでは、サダムはイラクの核開発計画を、資金難により、1990年代に中止していた。しかしそのことを内外には隠し通した。なぜなら、それが知れるとイランが増長してくるからだ。
 「イラクには核がある」とイランに信じさせることが必要だった。そのためにサダムは、国連の核査察官をことさらに欺いたり、できるだけ査察の邪魔をするように、部下に命じた。
 この芝居に、国連の査察官たちはひっかかった。しかし実は西側のスパイ機関では、イラクには核兵器開発計画も化学兵器増強計画もないのだと2003年以前に判定はできていた。
 サダム訊問で、サダムが語ったこと。イラクの核開発技術者たちは温存されている。だから、国連制裁が撤廃されれば、いつでも開発作業は再開できるだろう、と。
 同じことは、今回のイランについても言えるのだ。※この温存されたイラク人技師とやらがもしISに加入していれば、ISも核武装できると信ずる馬鹿たちが英国新聞社には居るわけか。安定した「国家」でなくば核兵器など開発できないことがわからないとは。
 サウジの油価低下作戦は、イランも苦しめているが、アメリカのフラッキング業者も苦しめつつある。
 国際油価が下がることでダメージを受けるのは、オイル/ガス輸出国だけである。
 イランの人口の半分は他民族である。すなわち、トルコ系、アラブ系、クルド人、バルチ族。
 イランは、サウジの原油政策をイランの思うようにコントロールしたい。そのためには強制力を持たねばならないと信じている。
 イラン政府の核武装政策は、国民から広い支持を得ている。
 イランはすでにアサドをたすけるためにシーア民兵1万人以上を組織し、また訓練してやっている。
 イラク内のシーア派民兵は、政府軍(同じシーア派だが)の指揮には服さず、直接にイランの命令しか聞かない。
 そのシーア派民兵が奪回した施設は、イラク政府軍には使わせない。これが揉め事をひきおこしている。
 イエメンではアルカイダが、スンニ派のミリシャと公然とくっつきはじめた。そしてシーア派拠点に自爆攻撃をしかけている。