近代的自我をもたない人々には「卑屈」と「倨傲」の中間が無い。

 June Teufel Dreyer記者による2015-9-1記事「Washington Contemplates The Chinese Military」。
 『052D』級の駆逐艦が注目されている。垂直発射セルからYJ-18という超音速の対艦ミサイルを発射できるので。
 レンジは180kmである。命中までの最後の40kmでマッハ2.5以上に加速する。
 中共には比較的マシな潜水艦が20隻あり、じきに8隻が追加される。この潜水艦からもYJ-18が発射される。
 この5月、ある海軍大将の人事が話題になった。
 陸軍のデンプシー大将の次の統合参謀本部議長になるんじゃないかとも見られていた、太平洋艦隊司令官サミュエル・ロックリアー提督が、ジョセフ・ダンフォードに追い抜かれてしまったのだ。
 どうも、ロックリアーが2013から展開した、「アジア・パシフィック域で最重要なのは、クライメイト・チェンジの問題だ」という主張が、オバマ政権の外部からは大反発されたらしい。つまり軍部+指導的連邦議員の総意として、真の敵から人々の注意を逸らすようなそんな政治的な発言をする出世第一主義の幇間芸者は制服のトップには不適当だ、というわけだ。
 ロックリアーの2015-4の上院軍事委員会における証言は露骨に政府の伝声管で、酷いものだった。完全にオバマ政権の側近どもの意向に媚びて、中共の脅威について詳説することを已め、中共との摩擦は避けなくてはいけないと述べたのだ。
 ところがカーター長官のスタンスはずいぶん違う。彼は、CNN等が同乗したP-8Aに中共が砂盛り島から警告した5月の事件の直後、ハリス提督の太平洋軍司令長官就任式の場を借りて、米国は避退しないことを強調し、逆に部下を激励した。
 その数日後のシャングリラ会談の場でも、カーターはシナ1国を名指しして、米国が公海通航の自由を譲らないことを確言した。
 そしてすぐに新任の太平洋艦隊司令官のスウィフト提督に命じて7月の哨戒機同乗を敢えてさせている。
 中共はジブチのオボック港に拠点を得た。
 インドは2007のマラバール演習に海自を招いたものの、中共の横槍で、招請を撤回した。しかし2015にはまた招いた。
 中共はインドネシアのリアウ諸島もシナ領土だとクレームしている。
 ※この記事によればロックリアーは部下からの評価が相当に悪いみたいだ。どうしてそうなった? これは中共による個人狙い撃ち工作の成功例なのだろうか?
 次。
 ミリテク Staff Writers による2015-7-9記事「China Builds Top Secret Midget Submarine」。
 古い記事だが去年の話だからいいだろう。
 武漢の造船所に小型潜水艦があるのが2014-10に民間衛星で撮影された。
 そこで艤装していたようだ。
 過去、その同じ桟橋に『041型』潜水艦もいたことがあるので、写真から長さの推定が可能である。
 全長は35m、幅4m、おそらく浮航状態の排水量は400~500トンだ。
 これは一般的なミジェット潜が150トン以下であるのにくらべると、デカい。
 クリス・ビガーズ氏の推定。これは輸出用だね。
 武漢造船所は、世界最大の非核動力潜水艦『032』型を製造しているところである。