プーチンは対支核兵備のためにINF離脱の口実を探している。ドイツへのB61搬入が、それに使われるのだろう。

 Dave Majumdar記者による2015-9-29記事「Revealed: China Can’t Build Lethal Nuclear Powered Aircraft Carriers」。
  『ジェーン』がエアバス軍事会社から買った衛星写真には、前に『ワリヤーグ』の改装に使った大連のドックにおいて空母らしきものが新造されているのが写っている。中共としての、国産第1号空母か?
 『ジェーン』誌の分析者の意見では、全長は558~885フィートで、幅は98フィート以上だ。
 だとすれば、これは『クズネツォフ』級ではない。『遼寧』は長さ1000フィート、幅236フィートだから。
 むしろ、『キエフ』級もしくは『シャルル・ドゴール』級に類似すると考えられる。
 たぶんこれは空母ではないのだろう。強襲揚陸艦なのだろう。
 原潜の核動力を国産するのと、大型空母の核動力を国産するのは、ぜんぜん違う世界で、要するに後者は出力が大きいので安全なものをこしらえるのは容易ではない。
 すると中共は大型空母を高速で走らすことができない(今日の基準の大型空母を重油スチームタービンや軽油ガスタービンで30ノット以上まで上げようとすれば、燃料バカ喰いで、こんどは航続力がほとんどなくなってしまう。さりとて『遼寧』の超低速が示している如くディーゼルで大艦を30ノット以上で走らす技術はシナ人には無い)。
 そしてカタパルトの国産もできない以上、重い固定翼機が非STOL離艦するのに必要な合成風力は得られないことになる、けっきょくフラットデッキの空母そのものを諦めねばならないわけである。
 米海軍が戦後初めてCVN-65『エンタープライズ』において核動力空母を実現してみせた方法は、原潜用の小型リアクターを8基、艦底に据え付ける、というものであった。中共もこの方法を最初に試すしかないだろう。もしやるのならば。
 ちなみに『エンプラ』の次の『ニミッツ』級ではリアクター数は2基に減っている。リアクターの数が多いと、主機だけで艦内のたいへんな容積を占有してしまうため、肝腎の搭載機を減らさざるを得ない。
 大型軍艦に必要な素材である高張力鋼がシナで国産できるのかどうかだが、たぶん、解決されているだろう。インドすら、ロシアから輸入したものを国産化できるようになったから。
 まあ、けっきょくとうぶんはスキージャンプで行くしかないだろう。