ますますますます。(益々増す枡であり、他の意味ではない)

 Kyle Mizokami記者による2015-10-13 記事「No, Toyota Is Not Supplying ISIS With Pickup Trucks」。
  マグレブ砂漠からユーフラテス流域まで、アラブの戦場はトヨタの白いピックアップトラックが支配している。これは事実。中東でいちばん人気のトラックはトヨタ。これも事実。テロリストグループは、現地でいちばん人気のトラックを漁って奪い取り、ごきげんになって乗り回している。それが単純な現実なのだ。
 ところが謎の宣伝実行部隊が、英文のインターネット世界を舞台にして、トヨタとISがあたかも直結しているかのようなイメージ毀損工作を展開中である。
 ※それをやって得するのは誰か? フォルクスワーゲン社か中共政府しかないだろう。その両方でもあり得るけどね。
 ど腐れイラク政府の駐米大使が言った。リビアとイラクとシリアのISが使用しているトヨタのトラックは、しばしば「新車」のようだ、と。つまりトヨタがISにハイラックスを直納しているのだという「トヨタ陰謀史観」にイラク政府まで乗ってきた。
 ※おのれらの腐敗堕落が現地混乱の原因のすべてであるという真実から米国納税者の批難の矛先を逸らせるためには、何でもやるのだ。
 ハイラックス(Hilux)は、米国内では「Tacoma」の名で売られているものである。だから、ビデオに出てくるISのトヨタトラックが最新モデルであるかどうか、米国人視聴者にも判断ができるはずだ。それらはみな、13年以上前のモデルだ。
 ISが乗り回しているのは「中古車」である。いずれも13年から15年以上前のハイラックスである。
 しかし日本国内で乗られていた中古車だから、状態が良い。
 なぜ日本国内向けのハイラックスの中古車が彼らの手に入ったかというと、それはトヨタではなくて日本政府の政策が関係している。
 日本政府は2009年に、13年以上前の古い型の乗用車やトラックを新車に買い換えた国民に対しては2500ドルのキャッシュを提供することを決めている。
 日本政府はまた、最新の排ガス規制基準を満たしているエコカーを新規購入する消費者にも1000ドルを補助している。
 この結果、おびただしい中古車が日本国内で発生しているのだが、その転売市場は日本国内には無い。それらはみな、海外へ売り飛ばされ、中古のトヨタトラック供給過剰状態をつくったのだ。
 『ウォールストリートジャーナル』紙が2004年〔sic.〕に見積もった数値によれば、日本から100万台の中古車が輸出された。
 その何割が中東に出回ったかは知らないが、日本人が最も好む自動車の塗装は「白色」であるから、とうぜん輸出中古車も白いのが多くて不思議はない。
 それにたまたま、中東でも、駐車中の太陽光線の反射率が高い白色~明色系の自動車塗装は好まれている。他の塗装色よりも車内の昇温が抑制されるから。
 黒旗をかかげているISとても、黒色塗装のピックアップトラックを8月のイラクで運転しようとは思わない。これも事実である。
 過去5年のうち、地震津波にやられた2011年を除いて、トヨタは世界最大の自動車販売実績を有するメーカーである。ウェブサイトのDoDBuzzによればトヨタは2012年に中東へ683900台の車両を売っている。またABCニュースによると、2013年~2014年にトヨタはハイラックスとランドクルーザーをあわせて3万1000台、イラク国内で販売した。
 ※だから「スキ車」をリバイバルしておけば地震津波すら追い風になるんだ。
 ピックアップトラックは、その荷台に6人くらいの兵隊を載せられるし、重火器も運搬できる。便利で有用なピックアップトラックの「徴発」にISも励むのは尤もだ。励んだ結果、いちばんたくさんあつまったのはトヨタ製の白いピックアップであり、いちばん愛用されるのも、トヨタ製の白いピックアップとなるのだ。これは統計学だろう。
 ISは人口まばらな土地を数百マイルも機動しなければならない。彼らの組織内には、自動車整備工はあまり多くないである。されば、命を預ける車両はメンテフリーの定評がある、信頼性の高いものでないと往生する。となったら選好されるのはどこ製だ? 一択だろう。
 ※この反論記事を「ポピュラー・メカニクス」のウェブサイトに載せさせた〔のであろう〕米国トヨタの宣伝担当者は有能である。このテーマに関しては、他のネット媒体よりもずっと効果があろう。
 しかしこの陰謀ルーモアの根は深い。中共はあらゆる「いいがかり」案件で韓国人を焚きつけることで「日米離間」にまでもって行けると睨み、画策しきりである。同じように中共は根性が腐り果てているVWを応援して反トヨタ工作を燃え上がらせることで、まわりまわって「日米離間」へ誘導することができると期待しているだろう。
 次。
 ストラテジーペイジの2015-11-13 記事「Born To Run From South Korea」。
  韓国の若者たちの間の新しい流行は、「韓国国籍離脱」である。徴兵を逃れるには、これがいちばんなのだ。
 2014年だけでも、4000人の若者が韓国国籍を捨てた。
 ※日本のコミュニストたちも、「国防の義務」を果たすのがいやならばサッサと日本国籍を捨てたがよい。国籍離脱の自由は憲法で保障されているぞ。
 2010年以降だと、総計1万6000人以上の韓国の青年が韓国籍を捨てることで兵役をまぬがれている。
 ちなみに韓国で二等兵に徴兵されると、月給は121ドルである。
 このため4割の新兵は、毎月実家から送金してもらうことで遊興費(特にネットカフェ利用代)を得ている。
 ※伊東寛氏著の『サイバー・インテリジェンス』(祥伝社新書)が面白かった。ミッドウェー作戦のAF電報の話じたいがカバーストーリーだという仮説(p.153) に同意したい。しかしそもそもMI作戦では敵の劣勢空母艦隊に出てきてもらわないといけない事情があったので、こっちが6隻固めていないという手の内を意図的に晒しているんですよ。わざわざまっぴるまの大湊から2隻を北方へ出航させることによってね。それをやれば必ず国内のスパイ網がアメリカ側へ通報してくれるはずだという前提が、GFの高いところにはあったんだ。