シナ語で「クレディビリティ」は「信度」。

 Lyle J. Goldstein記者による2015-12-13記事「How to Sink a U.S. Navy Carrier: China Turns to France For Ideas」。
   ※記者は米海大の助教授でシナ海軍専門家。シナ文も読む。
 2015年前半、一瞬だけネットに現われてすぐに消された意味深情報があった。それはフランス国防省がUpしたに違いのない話で、仏SSNの『サフィル』〔サファイア〕が、演習で米空母『TR』戦闘群に対して放たれたという。
 その結果、『サフィル』は戦闘群の半数を「撃沈」してしまったというのである。
 おそらくこの結果が広く知れわたるのがマズいと判断され、削除されたのだろう。
 しかし中共軍雑誌の『兵工科技』2015年第8号は、このネタを全面フォローした。シナ潜水艦学校の「教授」が詳しく語っている。
 この教授いわく、WWII中にすくなくも17隻の空母が潜水艦により沈められていると。うち8件は米潜の仕事。
 フォークランド紛争ではアルゼンチン軍の魚雷が失敗しているという。その理由は海中の状態が〔音響面で?〕都合が悪かったからだという。
 この記事から推定できることは、中共海軍はフォークランド紛争から重大なヒントを得た。それいらい、対艦巡航ミサイルの開発に熱中したのだ。
 フォークランド紛争では英SSN『コンカラー』がアルゼンチン軽巡『ヘネラルベルグラノ』を雷撃可能距離で15時間、まったく気付かれずに追躡し、英海軍省からの攻撃許可を受信したところで、あっさり撃沈してしまった。
 教授の仮説では、フランスのルビー級は2670トンと世界最小のSSNである。このサイズゆえに、米ASW(特に輪形陣に先行して護衛していたはずのロサンゼルス級SSNのソナー)に感知されなかったのだろう、と。
 じつはシナ海軍界が仏製小型原潜を褒めたのは今回が最初ではない。昔からずいぶん高く評価しているようなのである。それがシナ沿岸の浅海面に適合すると考えているようだ。
 ルビー級は水中で25ノットまでしか出せない。しかしそれは欠点ではないとシナ人たちは見ている。※30ノット出しても自艦のノイズでパッシプソナーが聾状態になる。攻撃後の離脱にしか、そんな速度は役立たないのだ。
 空母戦闘群がデカい艦隊であるがゆえに、遠距離からその位置の見当をつけることは楽になるだろう。つまり、艦隊であることが、ステルス要求に背反しているのだ。
 教授いわく。水中から対艦ミサイルを発射すると、確かに射点はバレてしまうが、その連射の発射ブラストは海水を大攪乱するので、現場海域はノイズだらけとなり、発射プラットフォームはその音響的攪乱を烏賊の墨として、針路も深度も変更して居場所をくらましてしまえるはずだ。
 ※シーホークから撒くソノブイのアクティヴ・モードは気泡に感度を妨害されるだろうか? ディッピングソナーのピンガーは? そこが知りたいところだ。
 教授のもうひとつの仮説。『サフィル』艦長は、海水の塩分濃度が急に変わる境界層、海水温度が急に変わる冷水塊、「午後の効果」などを巧みに利用してソナーによる被探知をまぬがれたのだろう。
 ※その仮説では、同じく海中をうろついているロサンゼルス級がなぜあざむかれたのかが説明されない。これは『キティホーク』事件でも謎の一つなのだが……。兵頭の仮説を言おう。ロサンゼルス級がまじめに仕事をすると、ほとんど「演習」にならなくなってしまうので、米SSNだけは演習中に「情況外」扱いを命じられているのではないか。すなわち米SSNは仏SSNを常時こっそりと探知はしているのだけれども、攻撃も通報も存在証明もしてはならないルールなんじゃないか? そして『キティホーク』事件でも、シナ潜水艦が発射管ハッチを開く音がしない限りは、米SSNはピンガー警告すらもしなくてよいぞとあらかじめROEが決められていたのではなかったろうか。
 次。
  Ashley Halsey III記者によるワシントンポスト紙の2015-12-14記事「That drone under your Christmas tree will have to be registered with FAA」。
  米国ではこのクリスマス中に70万台ものミニ・ドローン飛行機が、プレゼントされる見込みである。
 そこでFAAはこの年末からはオモチャでも登録を義務付けることにした。
 空撮ドローンにはプライバシー侵害等の懸念がある。これは旅客機にも爆撃機転用の可能性や墜落リスクがあるのと同じことである。
 市場アンケート調査により、米国人の三人に一人は、「空撮ドローン」を将来所持することに関心があることが分かっている。このオモチャの数は、来年以降も爆増することだけは確実だろう。
 米国人の82%は、自宅の裏庭にもし他人の空撮ドローンがやってきたなら許さないと思っているようだ。※道路に面した表庭は、かまわないらしい。
 そして47%もが、私人が空撮ドローンを所有すること自体を禁ずるべきだと思っていることもわかった。
 このたびのFAAによる新規制では、オモチャといえどもドローンのオーナーはそれをFAAに登録し、登録番号を取得しなければならない。そしてその登録番号を、ドローンに貼付しなければいけない。
 FAAのドローン登録ウェブサイトは、2015-12-21にオープンするであろう。
 登録料金は5ドルかかる(3年間有効)。ただしウェブサイトがオープンしてから30日以内に登録した人には、この料金が特別に免除される。
 登録申請者は、姓名、住所、eメールアドレス を知らせるだけでいい。
 しかし、ドローンの操作中には、必ずFAA発行の登録証も身につけていなければいけない(機体に番号を貼っているだけではダメ)。
 ドローンを他人に譲渡した場合は、新たなオーナーが、あらためて自分で登録をしなくてはならない。
 今回の登録対象のドローンは、重さ0.5ポンド以上、55ポンド以下までである。
 55ポンドを越えるドローンは、FAAの通常の航空機登録が必要となる。
 飛ばすさいの初歩的な心得。高度400フィート以下を守れ。常にドローンを操縦者が目視できる空間で飛ばすこと。有人機には近寄せないこと。群衆、スタジアム、スポーツ競技場の上は飛ばさないこと。もし空港から5マイル以内で飛ばしたいときには、事前にその空港から許可を得ること。
 違反者は、FAAにより、そのドローンを没収されてしまう。
 ドローンを登録をしなかったり、不適法な飛行をさせた者は、科料2万7500ドルは、まず覚悟して欲しい。それがよほど悪質で、刑事裁判となれば、最大で罰金25万ドル以下または3年以下の懲役も待っている。