駐韓THAADはトランプ当選前に大急ぎでFIXする必要があった。

 ストラテジーペイジの2016-7-14記事。
  4月のパナマ文書には大勢のロシア政府公務員の名があった。彼らはモサックフォンセカ社に頼んでタックスヘブンを利用せねばならぬほどの大富豪となっていたのだ。
 ロシア経済の今年の成長は、マイナス1.5%と予期されたほどではなくて、マイナス1.2%になりそうである。
 ロシアは早く「勝利宣言」してシリアから脱出したい。それにはイランとでも組むつもりだ。イランにはその気はないが。
 アメリカの悩み。反米のイランに直結したアサドなどいなくなってほしい。しかしアサドと結ばない限りISは制圧できない。だったらアサドやロシアと組むべきではないか、というもの。
 ※1979年いらいさんざん「反イラン」を国是としてきた米国としてはいまさら難しいのだが、米国務省や国防総省の奥の院では皆、イランとこっそり手を組むべきだと考えるようになっている。イスラム教徒のアラブ人よりはイスラム教徒のイラン人の方がビジネスライクに協議しやすい、と気付いたのだ。というか、アラブ人は本当にどうしようもないと思うようになっている。これはもちろん「宗教人種差別」。なにしろアラブ人とユダヤ人は人種的には同じセムですのでね。いよいよもって米国内では公的な説明がし難い。ほぼ不可能といっていい。そして、イスラエルもサウジアラビアもこれには猛反発するのは当然。米国と裏で組んだらイランは核武装してしまう。他方で、どう考えても今のテロの「病巣」はサウジだったというイメージはもはや米大衆の間では共有されている。
 7月2日に北鮮の外交官1名がベラルーシでどこかの西側国家の大使館に駆け込み、亡命した。妻と1子も伴っていた。
 この一件は、中共が北鮮に「路線を変えろ」と圧力をかけやすくするために、ロシアが黙認したものだと思われる。※ベラルーシは今のロシアがもつ唯一の「属国」である。
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 Robert Costa and Philip Rucker記者による2016-7-14記事「Indiana Gov. Mike Pence emerges as Trump’s likely running mate」。
  『ワシントンポスト』がほぼ断定。トランプは副大統領候補としてインディアナ州知事のマイク・ペンスを選んだ。
 おそらくトランプからの公式発表は、15日にある。
 ペンスは連邦下院議員だったこともある。ラジオの政治トーク番組の司会者として、庶民の間で支持者を増やした。
 いまだにトランプには懐疑的である、共和党支持のエスタブリッシュメント指導層が、ペンス擁立のおかげで、やっとトランプ支持に回ってくれるかもしれない。
 ※トランプが当選すれば韓国が核武装に走る。だからオバマ政権としては11月選挙前に一刻も早くTHAADを持ち込み、韓国人の核武装論を抑圧しておく必要があった。そのため展開場所では妥協した。これは、在韓米軍が出した智恵だろうが、巧妙だ。というのは、韓国政府は京城の北側の米軍駐屯地を整理して半島南部へ移転させるための新基地建設をぐずぐずやっていて米軍は業を煮やしている。しかし、38度線近くに基地が残っているならば、今後、そこにいつでも米軍がXバンド・レーダーを推進できることとなる。北京の怒りを恐れる韓国政府としては、こうなっては大至急で南部の米軍用新基地と隊舎施設の完成を急がせなくてはならないわけだ。