米国務省が攻撃型ドローン輸出規制枠組みを作って各国に合意させようとしている。

 ストラテジーペイジの2016-8-26記事。
  イスラエルは、南米麻薬カルテルが10年以上も前から密輸出に多用している「簡易潜航艇」が、近々、イスラエル沖の天然ガス掘削リグ攻撃のために使われると予測し、その潜航艇を見つけ出すためのセンサーを配備・展開しつつある。
 これら簡易潜航艇の発見の仕方についてイスラエルは、米国のコーストガードなどから情報を貰った模様。
 米コーストガードの場合、船艇とヘリの数が足りないので、センサーで遠くから探知した「不審船」が本当に麻薬カルテルのものか確認せずにいきなり発砲して停船させるわけにはいかない。しかしイスラエルは、沖合いの不審船ならば何でも発砲してOKだから、長距離センサーが役に立つ。
 ※原文中には明記されてないが、この書きぶりからして、SOSUSの簡易版を設置したっぽい。あるいは、日本の海保が小型漁船にも取り付けを推奨している「簡易AIS」のようなものなのかもしれないが……。誰何電波に対するレスポンドがなければ、すべてそれは敵性ゲリラ船だとして対処すればいいのだ。
 「シーガル」という無人ロボット警備艇(USV)は、水中の潜航艇に対して、有線誘導魚雷を発射することもできる。
 麻薬密輸用潜航艇は、エクアドルやコロンビアなどの南米沿岸の河口のジャングルに隠れたガレージでギャングの手によって製造されている。木骨+ファイバーグラス船殻。全長は大きいもので20m。
 エンジンはディーゼルで、乾舷はほとんどなく、ごく低い覘視塔だけが水面上に出ている。これに最大で5人が乗り組む。
 荒天時や、米コーストガードが接近したときには、深度10mくらいに潜水して脅威が去るまで堪えることができる。
 航続力だけは長大だが、水上航走速力はごく微速で、ウェークもできないのでコーストガード等の持つレーダーでは探知ができない。
 最初に登場したのは1990年代前半。おそらく最初は米国の遊園地用もしくはカネモチ遊覧用のレジャー向き潜航艇の設計ノウハウを持つ技師が小遣い稼ぎをしたのではないかと疑われている。
 2000年になるとこのグラスファイバー潜航艇は長足の進歩を遂げ、いちどに10トンものコカインを運搬できるものや、大西洋を横断してスペイン海岸まで片道航海できるものが登場した。
 しかしこうした本格型タイプはいまのところごく少数しか確認されていない。どうも値段の割に「成績」はよくないようである。悪天候によって沈没、もしくはエンジン故障によって自沈したときに、積載量が大きいほど、ギャングにとって打撃になってしまうからだ。
 安価に多数のミニ潜航艇を造ってどんどん近距離へ送り出した方が、取締り側を「アウトナンバー」して、警戒網をすりぬけてしまいやすい。
 米国は2000年から中南米諸国を糾合して、米軍がセンサーで探知した不審船を地元国家の海軍に取り締まらせるようにしている。
 麻薬密輸潜航艇はこれまで100隻以上がそうした官憲によって「撃沈」または拿捕されている。
 発見されずに密輸に成功して密かに「自沈処分」したものはその5倍以上あるだろう。
 密輸潜航艇は決して南米とメキシコ(2008年以降はしばしば直接に北米海岸)の間を「往復」することはない。常に片道ミッションなのだ。
 コロムビア警察によれば、2010年以降、麻薬ギャングだけでなくて、左翼ゲリラのFARCも、兵士の極秘移送用にこの「自作潜水艦」を使うようになっているという。
 コロムビア海軍は1970年代に、西ドイツ製の『209』型潜水艦を2隻、保有していた。その当時の乗員が除隊したあとで、コカイン・ギャングに再就職して、こうした密輸潜航艇の運用に携わっているらしい。これは逮捕者の訊問で分かってきた。
 ※CSディスカバリーチャンネルで放映している『How Do They Do It?』という英国製の番組があるのだが、できるならこの麻薬密輸潜航艇の造り方……は無理だが、市販されているレジャー用潜航艇の工程を紹介してくれぬかと思う。それによって何がハッキリしてくるか? 台湾政府がこれまで潜水艦や潜航艇を国産しなかったのは、意図的(国策的)な「サボタージュ」以外の何物でもないということだ。台湾人くらい信用ならぬ連中はない。じぶんたちでつくれるのに、それを保有できない理由をずっと米国や西側諸国政府のせいにしてきた。このたびも、わざわざハードルが高い本格潜水艦をこしらえるとか元首が言っているが、まさにその宣伝こそが、潜水艦を永久に持たないためのサボタージュ戦術に他ならないのだ。おめでたい日本人たちよ、彼らの巧言に騙されるな! 彼らの半数はいつでも戦わずに逃亡するつもりであり、残りの半数は、いつでも中共に吸収される用意ができているのだから。
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 Kim Gamel記者による2016-8-25記事「Pet-cloning lab in S. Korea starts military dog program」。
  京城の南郊に「クローン犬」を生産する「Sooam社」があり、顧客(デュバイの皇太子など)が1匹につき10万ドル払ってそれを納品されている。すでに800匹の実績あり。
 このたび同社は、韓国軍および警察のために、優秀な警備犬を「クローン量産」することになったという。
 この会社の経営者(63)は、10年以上前、幹細胞の画期的研究について捏造発表をした人物である。
 捜索や犯人逮捕に抜群の成績を残した親犬が老衰したとき、その遺伝子を保存しておいて、クローンを複数、こしらえるのだという。いちどに複数匹得られるので、何匹かは依頼主以外に売ることにすれば、会社は儲かる。
 ペンシルベニアの警察犬訓練機関も3匹、受け取った。
 軍犬のトレーニング商売は楽ではない。200匹を「入校」させても100匹はものにならずに「放校」される。つまり歩留まりが50%しかない世界なのだ。
 しかしクローン犬にすれば、この歩留まりは100%になるわけである。
 クローニングは、優秀犬の体細胞(生殖細胞ではない細胞)を、てきとうなメス犬の卵子細胞から細胞核をとりのぞいたもののなかに突っ込み、電流刺激で一体化させる。その試験管合成卵子を、代理母犬の子宮に挿入する。1996に最初にこの技法でクローン羊「ドリー」が生み出されたが、ドリーは短命で死んでいる。
 この経営者は、3000回失敗したあとに、2005年に最初のクローン犬を作り出したという。
 仔犬は帝王切開で取り出さねばならぬこともある。代理母犬とは、似ても似つかない「優秀犬のコピー」が出てくる。
 経営者によれば、死んだばかりの犬の体細胞からでもクローンは可能である。ただし注意。勝手に遺骸を「冷凍」しないでくれ。まずは連絡して欲しい。
 老衰した愛猫をクローン再生してやるというビジネスも、かつて存在した。しかしペット猫の需要は、犬ほどは無かったそうで、その会社は2006に倒産している。
 Sooam社は先ごろ、シナのBoyaLife社と、「高級クローン牛肉」の生産工場をつくるJVも結成している。