次期米潜はスクリューのみならず艦尾フィンすら撤廃して究極の静粛原潜を目指す。

 ストラテジーペイジの2016-9-27記事。
  9-1に打ち上げ失敗した中共のロケットに積まれていた衛星は、静止軌道上からシナ沿岸の米空母の動静を監視しようとするものであったらしい。
 これまでの海洋監視レーダー衛星は周回高度が600km以下の低軌道だった。
 しかしその高度では、艦対宇宙ミサイルによって、すぐに撃墜されてしまう。
 ※日米共同開発中の「SM3ブロック2A」だと射高は1000km強とされている。
 だから思い切って静止軌道の3万5786kmに位置させることにしたとおぼしい。
 この距離ではレーダーは無効である。光学センサーを使う。
 理論上、50m以上の大きさの艦船は、静止軌道から「視認」可能である。
 米空母は300m以上ある。
 ※そんなに識別が簡単ならば各国がとっくにやっているわけで、「はなしじゅうぶんのいち」に聞いておけばいいだろう。ちなみに米軍の方でもぬかりはなく、GSSAPという静止軌道帯を監視する衛星群を次々と投入中である。4機はすでに2016-8月に上げられている。静止軌道帯を刑事のようにうろつきまわって、あやしい敵性衛星を見張る。有事には破壊工作もできるのであろう。
 次。
 Sydney J. Freedberg Jr.記者による2016-9-26記事「How To ‘Land’ A Drone On A Manned Airplane: DARPA’s ‘Gremlins’」。
   無人機を有人機に空中で収容する研究が始まった。
 ジェネラルアトミクス社が、C-130から延ばす機械の腕を開発している。これを使って空中でUAVをキャッチし、自機内に収容するのだ。
 将来の「空中無人機母艦」をめざす研究である。C-130のカーゴベイ内に16機の小型UAVを収容して、空中から随時に発進させ、また空中にて回収するのだ。
 複数の方法が考えられている。C-130の腹から機械の腕を伸ばして掴むか。C-130の主翼の下からプローブ・アンド・ドローグ給油のドローグのようなものを繰り出し、それに小型無人機の方からくいつくことで、引き込むようにするか。はたまた、深深度の釣りで使われている「ダウンリガー」に似せたものを使うか。
 このうち、主翼下ポッドのリールからワイヤーを繰り出してまた引き込むといったやり方には、すでに「ダメ出し」された。複数の小型UAVを次々に手早く揚収できないからだ。危なくて。
 けっきょく、ロボットアームしかない。
 空中からのミニドローンの発進に関しては、すでに何の問題もない。MITの学生が3Dプリンターで試作したミニドローンなどは、フレア・ディスペンサーから一斉に放出できるくらいだ。
 問題は、空中での回収方法なのである。そこでDARPAが乗り出した。
 計画で想定しているミニドローンは、重さ1000ポンド以下。その中にはペイロード60ポンド+300マイル進出して1時間ロイターしてまた300マイル飛んで戻る燃料も込みとする。
 難関は、C-130の後方タービュランスはかなりキツイこと。これに小型UAVは翻弄されるだろう。
 ※自動車の全挙動を、そのトータルライフスパンの終末まで記録できるチップは、実現するのにさして困難もないだろう。ウィンカーを出したタイミング、ハンドルをきったタイミングと量、ブレーキングと加速度、外部から受けた衝突加速度、等々、すべて記録し、適時に販売店のクラウドサーバーに電波で飛ばしてストアしておけば、事故の後の証拠として法定で使えるようになる。つまり近い将来、「スピード取締りレーダー」というものも常設の必要がなくなる。検問場所で警察官が車両からデータを吸い出せばいいだけだ。これにより、暴走常習ドライバーは、社会から駆逐される。そして「ひき逃げ」犯罪の迷宮入りは、有り得なくなる。