トランプはキッシンジャーの面子を潰してやるためにわざとやったのか。

 TARA COPP 記者による2016-12-16記事「China seizes unmanned US research submarine」。
 『USNS Bowditch』が公海上で海洋調査させていた無人潜航艇を15日に『Dalang III』級のシナ船が勝手に水中から捕獲して持ち去った。彼らはボートを使用した。
 場所はスビック湾から50海里北西の公海上。
 無線で返還を要求したがシナ船は無視した。
 国防総省は中共にただちに変換するように求めている。
 『ボーディッチ』の乗員は、国防総省と契約している軍属。船の所属は軍事輸送コマンドである。
 この無人潜航艇は人が乗っていなくても国際法上、米国主権の及ぶ艦船である。
 この無人ロボットはマーケットで15万ドルで買えるもので、秘密システムは搭載されていない。
 ※日本の巡視船は76ミリ自動砲ではなく、特別な砲座に「81ミリ迫撃砲」を据えた方がいい。その砲座を上甲板よりずっと低いところに設ければ、外目からはまったく見えない。もしドローンで上空から撮影されても、上甲板の「暗い穴」か、上甲板とツライチの「天蓋」しか見えない。よって挑発的にもならない。すでに各国で完成されている「誘導砲弾」や、有翼の大射程弾を発射できるので、不審船にも、また、島に上陸して射撃してくる武装勢力にも、コラテラル・ダメージ(側杖被害)なしでの柔軟精確な対処が容易である。もちろん砲座そのものをジャイロで自動安定させることもできるだろう。照明弾や信号弾の打ち上げ用としては76ミリ砲に勝る。もやいも発射できる。なにより、中型以下の巡視船であっても、その船体重心をほとんど悪化させない。値段もはるかに安価で済む。
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 ストラテジーペイジの2016-12-16記事。
  『クズネツォフ』の搭載機がシリア沖で2機うしなわれた原因は、アレスティング・ワイヤーか、それを捉えるフックの欠陥らしい。
 2005にはバルト海でやはり同艦にスホイ33×1機が着艦しようとしたときにアレスティング・ケーブルがはねて、同機は海没している。
 着艦事故を防ぐためには経験が必要。2011年において『エンタープライズ』は40万回の着艦を記録していた。就役から半世紀のうちに。
 他にも着艦40万回を記録した空母は米海軍に3隻ある。1991退役のエセックス級の練習空母『レキシントン』、1998退役の『インディペンデンス』、2009退役の『キティホーク』。
 米空母は2007からARCという着艦コントロールシステムを実用化している。アレスティングケーブルを張る位置等を、デジタル制御で正確に最適化してやろうというもの。これによって機体の傷みも減る。システム自体のメンテナンスは簡単。
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 今年最大の収穫。水城徹氏著『太平洋における電子と情報の戦争 1935-1945』2016-8-14風虎通信pub. ISBN無し。ヨコ組一四六頁。値段不明。
 さる人から貰って読んだが内容の新しさにブッ飛んだ。参照された資料が最新とかエクスクルーシフだというわけじゃないのだ。その逆である。人々が何十年間もまるで気付かず理解もしていなかった、しかし米英では戦前から深く理解されて且つ戦後に公開されていた話を、この著者が日本人として初めてサラリと理解して1冊にまとめてくれたわけ。これを偉業と呼ばずにどうする。
 できるだけ多くの人が、この書冊に目を通されることを祈念する。特に軍事系・歴史系の出版社の人。