今アフリカは如何にヤバいのかを警告した『兵頭版白書2016』は昨年8月下旬に店頭に出た。そして陸幕の撤収検討開始が9月だと……!?

 Kris Osborn 記者による最近の記事「Breakthrough – Missile Defense Agency Fires 2 SM-6 Interceptors at Once – Testing New Seeker Technology」。
   迎撃テストが実施された。ミディアムレンジの模擬弾道弾標的×1に対して米駆逐艦からSM-6を矢継ぎ早に2連射し、命中させた。
 このSM-6のシーカーは、弾頭内臓のアクティヴ・レーダーである。
 続けざまに2発発射することで、もし1発目のシーカーが敵RVのコース変更によって失探させられてしまったとしても、2発目でフォローできるんである。
 SM-6はSM-3と違い、敵弾道弾をミッドコースで迎撃するものではない。ターミナルフェイズで迎撃するものである。
 ハワイ沖の実射試験で、ペリー級のフリゲート(廃船)もSM-6で破壊できることは立証済みである。つまりSM-6があれば、対弾道弾、対航空機、対巡航ミサイル、対艦艇まで不安がないのだ。
 SM-6は2013年からすでに米海軍には実戦配備されている。米海軍は今、250発ほど保有中だ。昨2016年の契約だと、レイセオン社は2017-9までに納入するSM-6の代金として海軍から2億7000万ドル貰う。
 レイセオン社は、SM-3もSM-6も、アラバマ州のハンツヴィル市にあるレッドストーン工廠で製造している。
 SM-6を最前線でフル活用するにはプラットフォームのイージス艦のシステムが「ベースライン9」にグレードアップしていなければならない。
 米海軍は、敵の巡航ミサイルを超水平線距離で探知して撃墜しようというNIFC-CAのシステムも2016から稼動させた。
 SM-6は、将来は、VLSだけではなく、上甲板に露天式に据えつけたランチャーチューブからも撃ち出せるようにする。つまり、空母からLCSまで、大小のどんな艦艇にもSM-6を搭載して運用できるようになる。NIFC-CA環境が整備されれば、プラットフォームがイージス・システムを備えていなくとも、どこからでもSM-6を発射して敵の航空機や巡航ミサイルを撃墜したり、敵艦を打撃できるようになるのだ。
 ※つまりTHAADではなくイージス・アショアを買って先島群島から稚内まで日本海向きに点々と配しておくのが経費の上でとても合理的である。中共海軍は身動きできなくなり、キチガイ国Aはわが原発建屋を巡航ミサイルで狙えなくなり、キチガイ国BはスカッドERで遊べなくなる。空自のレーダーサイトがつぶされたとしても、NIFC-CA網で穴がカバーされるのだ。
 次。
 ストラテジーペイジの2017-3-16記事。
   空軍はA-10による2つのテストを実施した。
 ひとつはイランのスウォーム・ボート攻撃を想定してそれをA-10で阻止できるかどうかというテスト。これはガンカメラだけを使った。
 もうひとつのテストでは、実際に有人ボートに仮装した無人リモコン艇を、非爆発性の訓練用の30ミリ弾でA-10から射撃させてみた。
 イランの小型高速艇は、全長が6m~21m。速力は70~90km/時。
 稀に、射程50km以上のシナ製C-802を搭載している。
 ※この任務にふさわしいのは有人のA-10ではなく、対舟艇銃撃に特化させた特注のUAVだろう。固定武装は12.7mm~25ミリの単銃身でいいはずだ。
 米空軍の上層は、CAS専用のA-10など早くぜんぶ廃棄して、自軍の任務を長距離侵攻爆撃のみに専念させたい。ところが、戦地で撃墜されるパイロットの立場からは、味方レスキューヘリが来るまでのあいだ、A-10が敵地上軍を寄せ付けないでいてくれることがとてもありがたい。下っ端パイロットは、決してアンチA-10派ではないのである。
 ※「教育勅語」とはシナ人が書いた明代の「六諭」の焼き直しにすぎず、自由主義革命であった明治維新の精神に逆行して日本人を儒教圏人化しようとした反近代化テキストに他ならぬという短いまとめ解説は、草思社文庫版の『北京が太平洋の覇権を握れない理由』(2014-4月刊)の巻末、「文庫版あとがき」の330ページから332ページをお読みください。 靖国神社をどうするのが近代国家として最善なのかについては、草思社文庫版の『日本人が知らない軍事学の常識』の第8章をごらんください。 日本が北鮮をなんとかしたければ、先に中共を滅ぼしてしまうのがいちばん安価でしかも早道となるのであるという、アジアに無知なアメリカ人には絶対にわからない話は、講談社+α新書『日本の武器で滅びる中華人民共和国』でお確かめください。